みのるし さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
その姿はやっぱり『かっこええ』のですよ。
11月23日。新嘗祭の日。見てきましたですよ。いやあおもしろかったですねぇ。
ってゆうか新海監督の作品は何見てもおもしろいんですけどね。
震災のシーンがえげつなくて地中退席する観客もいるとか聞いてましたので、プライベートライアンよろしく戦場に赴いた経験のある人がPTSDになるとゆうくらいのリアルな表現がなされているのかと思っていましたが、それはそおゆうことではありませんでした。
ただボク自身阪神淡路も東日本も現地で経験したわけではありませんので実際に現地で経験された方にとってはどのような印象を持たれたかはわかりません。やっぱりえげつなかったんでしょうか。
にしても新海監督の映画ってプロモーションがすごくて公開前からあっちこっちですずめの戸締りの露出が出まくりで文字どり猫も杓子もって感じやないすか。
まあ作品に銭が集まることはええことやとは思いますのでそこに文句はないのですが秒速の新海監督ではもうとっくになくなっているところは少し寂しかったりします。
公開2週目で興行成績は40億越えと素晴らしいと言わざるを得んのですが、興行成績が100億超えの大ヒットアニメーション映画ってなんちゅうかこう『中道右派』かもしくは『保守』的なハナシになっているなあと思うのですよ。
鬼滅ももちろんそうですし、竜そばもどっちかゆうたらそう。
このすずめ戸締りもそんな感じかなと。
いやいや。
ボクはガチ保守派なんでそおゆう流れはどちらかといえば歓迎しているのですが、こおゆうクリエイティブな業界ってリベラルな考え方が主流なんじゃなかったのかなぁと。
思うわけですよ。
どおゆうところが保守的だと感じるかといいますとね、要するに誰かのために命をかけるとゆう話をとても美しく描いているところですかね。
戦後GHQが教育改革を行う前までは教育勅語をもとに万世一系の天皇制や日本の神話、民族に関係なくみな平等であるとゆう八紘一宇の思想。
それに家族・親兄弟を守るため、ひいては日本国を守るため命を捧げることを一とせよ(そこまではっきりとは言ってないか)的なアレが日本人の基本的なイデオロギーを作っておったんやとボクは思ってましてですね。
それがまあ戦後なくなってしまってですね、そおゆう保守的な発想はあかんのやとゆう教育方針のもとボクなんかは育ってきてるわけなのですな。
なので日本の神話なんて超ナンセンス。
誰かのために命をかけるなんてことは実にばかばかしい。
とゆう発想にならんとおかしいわけですよ。
だけど、そうなってないと。
まあこれは日本人のDNAなのかなんなのかわからんすけど、やっぱり煉獄さんのオカンがゆうてたように『強いものは弱いものを助けるために生れ落ちてきている。誰かを守るために命をかけよ』と。
それを全うし絶命した煉獄さんを『かっこええ』と思うわけですよ。
さてそれで新海監督なんですが、前作天気の子は面白かったんですが、昨今叫ばれております脱炭素やら再生可能エネルギーやらで地球温暖化に警笛をならすローランドエメリッヒ的な方向に行くのか!?と非常に危惧しておったのですが、今回のすずめの戸締りを見て、おおそれはないなとホッと胸をなでおろしたわけであります。
日本とゆう国の不安定要素。
今回のテーマにもなっておいます自然災害や地政学的な面、エネルギーや食糧問題もそう、そおゆうところを作品にぶっこまないでなにがクリエイターかと。
愛だ恋だとさえずって感動大作でございってそんなことやってる場合かと。
ひるがえって国会で統一教会の議論に終始して、いまそこにある危機であるこの国の不安定要素。安全保障やエネルギー問題についてこれっぽちも議論しない議員の方々はこの作品を見ろと。言いたいですな。
まあ見てもわからんか。
とりあえずボクはこの映画を見終えてそおゆう作品だったのではないかと思っています。
誰かのため、それは不特定多数の日本国民だったり、今まで旅してきて出会って優しくしてくれた人たちだったり、何気ない日本の風景だったり。
そおゆうものをせいだい命をかけて守るためにすずめは奔走します(はじめはその気がなかった思いますが)。
その姿はやっぱり『かっこええ』のですよ。
映画館のお客さんにはボクみたいなおっさんもぎょうさんいてましたが家族連れ、子供がいっぱい見に来てたのがうれしかったですわ。
子供らには震災の話はもう遠い過去の話でそんなこともあったんだ的なアレかもだし、神話をベースにした話もたぶんチンプンカンプンだろうとは思いますが、なんだかよくわかんねえけどおもしろかったぜ!すずめねえちゃんかっこよかったぜ!ってなってると思います。
それはそれでいいのだと思います。
新海監督グッジョブなのであります。
とゆうことでこの映画は左派系の方にはお勧めできません。と思います。
そこんとこよろしくです。