あすは さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
地味だけど秀作
釣りをテーマにしたきらら作品。
でも、きらら系にしてはわりと現実味のあるシリアスもまじってて(鬱とかそういう類のものじゃない)、しっかりと登場人物がそれに向き合っているので、とても気持ちいいですね。
そのおかげで、いわゆる日常系だけど、ゆったりとした物語性も感じられて、登場人物にとても共感できます。
きらら系では、家族や男性の影がまるで感じられない作品もあります。そういうのはそれでいいのだけれど、現実っぽい世界が舞台でも、完全なファンタジーになってしまうので、ちょっとでも違和感を感じてしまうと入り込めず、途中であきちゃったりするんですが、スローループはきらら系でも珍しいのかなぁ? 男性も年寄りもごく普通に出て、個性豊かにきちんと描写されます(学校で男子がいっぱい出てしゃべるきららって珍しくない?)。物語の奥行きが深くなりますね。
みんな、かわいい多めのもぞこいのですが、特に恋ちゃんは見ていてなんかたまらなくなります。なんというか、うまく言葉にできないのだけれど、ディスプレイの外からただ見ていることしかできないことに、胸がもぞもぞしてたまらなくなるんだよなぁ。恋愛とかそういう類の感情ではまったくないのだけど。
恋の父親は批判されたりもしていたと思うし、多分今の時代的には父親失格みたいに見られるのだろうけど、自分はそう思わないですね。現に、恋はこの歳で、もう親もひとりの人間だと実感していると話してる。こういう感覚って、普通は自分も大人になって同じ立場にならないとわからないことだと思います。これは多分両親のおかげじゃないかな。
まあ現代では、親は子どものために人生捨てなきゃいけない、人権ないみたいなふうになってると感じるので、時代にそぐわないのでしょうけど。その風潮にあわない人を悪みたいに批判して正義感ぶるの、ほんのちょっとだけ、うんざり^^ↄ
自分は釣りはしないのですが(道具は昔揃えたんだけどね)、観音崎とか、早戸川、広河原、野反湖と、よく知ってる場所ばっかり出てきて、すでに聖地訪問すませた状態で見たので、とても感情移入しやすかったです。野反湖の秋はえらく寒いんだよなぁ。ちゃんと厚着しててよかった。
そういえば結束バンドも一瞬出てきましたねw
きららでは、アステロイドと並んで、一番好きな作品のひとつです。