STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は未読。
いきなりの自分語りだが、若い頃は深夜に外出するのが好きだった。
一人の時もあれば、複数の時もあり、後年経済的余裕ができてからは繁華街に出向くように
なったり、車を手に入れてからはドライブになったりしたが、最初の頃は自宅近辺を
ほっつき歩くことが主な過ごし方。
当時住んでいたのが住宅街ということもあって、深夜にはほとんど人がおらず、それによる
解放感のようなものを感じたり、同じ場所でも昼とはまったく違う顔を見せる夜の街の雰囲気に
魅入られたりしており、そういう点で本作の主人公である夜守 コウに対して、かなり共感度が
高かった。
夜の描写が素晴らしく、リアリティのあるものではないが、コウの心情や他のキャラとの
関係性を映像表現した心象表現のような描写も多く、とにかく美しかった。
ストーリー上必要な時以外はモブキャラが出てこないというのも、やはりリアリティより
雰囲気作り優先の一環という感じ。
ストーリー的にはコウと吸血鬼の七草 ナズナの二人の交流、そこに市井の人である
脇キャラが絡むちょっとしたヒューマンドラマ、いい意味での雰囲気アニメといった感じ
だったが、中盤以降は他の吸血鬼が登場したり、吸血鬼を狩る探偵が登場したりでバトル要素が
加わったりとどちらに進んでいくのか分からない状態で終了。まあ先が楽しみではある。
キャラが魅力的でメインのコウとナズナに関しては、いずれも思慮深い面と考えなしな部分が
同居しているような掴みどころのない部分が面白い。
この二人に次いで登場頻度の高かった朝井 アキラもそんな感じ。
本作のキャラは全体的に設定うんぬん以上に、佇まいや雰囲気で惹かれるキャラが多かった。
2022/11/23