Puny さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
サスペンス・ホラーの皮をかぶったチートヒロイン物?
溺れる女の子を助けようとして死亡した
ヒロインの葬式に参列するために、
島に帰省した主人公の話。
死ぬたびに、記憶を保持して過去に戻る
タイムリープものだが「ひぐらしの鳴く頃に」に激似。
ヒグラシが鳴くシーンが何度も挿入されているので
意識している模様。
違いは、
タイムリープが明確に描かれていることと
対象が、村人全体に広がったことと、
ドッペンゲンガーに変わったことくらい。
主人公だけしか、記憶を保持してタイムリープできず
なぜ、できるか分からないのは、毎度のこと。
良いと思った点
{netabare}
・徐々に、始点が遅れ、変えられない過去が増えるという設定
・タイムリープがテンポよく、予想を裏切るタイミングで起きる
・愛があれば、どんな設定も乗り越えられる!というメッセージ
・ヒロインが魅力的
・絵が奇麗
・ハッピーエンド
{/netabare}
良いと思わなかった点
{netabare}
・ムダに、エロい。 ムダに、照れる。
読者サービスのためか、ムダにエロいシーンが多く、
好意のある、家族同然のヒロインが殺されているのに、
主人公や、脇役の赤面シーンが多く、緊張感に欠け、白ける。
かなりグロいのも、好みが分かれる所。
・結局は、始点を潰して、すべてを無かったことにするだけ。
ドッペンゲンガーの起源にまつわる言い伝えを聞いた時点で、
鯨を消して、すべてが無かった事にして、ハッピーエンドが見える。
その為に、何か苦労する訳でもなく、ラスボスを倒せば、
受動的に、過去に飛び、過去には触れられないだの、
今まで「できない」とされてきた常識を無視してしまう。
・繰り返される、ご都合主義的な展開
ラストだけではなく、それまでは、できないとされていたことが、
急に、可能になることが多く、ご都合主義的だと感じる。
敵や味方の能力に関しても、後出しジャンケンのような感じで、
しかも、原因不明で、能力が強大化して、前提が崩れるため、
ピンチになっても、どうせ、反転するのだろうな。と思っていると
その通りの展開が繰り返されて、見ていてイライラする。
・ラスボスが、強くなる理由が分からない
ラスボスをただの人間にしたかったのだろうが、
純粋な影より、鎧化した影の方が強靭で、かつ、
ただの人間が、影を上回る身体能力を発揮できる理由が分からない。
これも、作者のご都合としか、感じられない。
・頭脳戦になっていない
主人公に、知的さを感じられない。
頭脳戦にしたかったようだが、結局は、ヒロインのチート頼み。
誰かに、殺してもらわないと、死ねない、死に戻りヒーロー。
・両親は?
鯨を消滅させ、影の起源を潰したあとの世界は、
恐らくは、主人公の理想?
ヒロインは殺されず、葬式ではなく、夏祭りのために帰省する
ことに変化しており、主要キャラも、全員、生存の大団円。
だが、主人公の両親は、影に殺されているはずなのに、
復活している風はなく、ヒロイン一家の元へ、戻る主人公。
両親が生きていては、ヒロイン一家との親密な関係がなくなるから?
一番、ホラーに感じた。
{/netabare}
生きるか死ぬの、一大事でも、
巨胸や、パンツの柄、告白を、ドキドキ満載ととらえ、
物語に感情移入できるなら、面白いと思える、良作。
ヒロインのチート能力が、理由もなく、どんどん増大し、
強大な敵も、ちょちょいと寝返らせ、
昨日の敵も、今日は味方を繰り返す展開に、
ハラハラ・ドキドキできるなら、楽しめる。
サスペンス・ホラーの皮をかぶった、なろう系、チートヒロイン物