てとてと さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
フル3DCGのおとぎ話ぽい雰囲気のSF?力作かもだけど、米たにヨシトモ監督作品はどうもニガテ
米たにヨシトモ監督による、1話辺り30分前後で全3話のOVA。
宇宙でも生存可能で特殊能力持ちの女の子たちが、旧人類抹殺企む博士の野望阻止すべく奮闘する。
【良い点】
フル3DCGで宇宙SFをおとぎ話風にした感じの独特な雰囲気は魅力。
映像の外連味と勢い重視の、考えるな感じろ的な作風。
歌が良く、ミュージカル的な良さもある。
宇宙で呼吸できるキャンデーなど、米たに監督らしいSFギミックも良い。
アムリちゃん、ペリエちゃん、すずちゃんなど女の子は十分可愛い。
アムリちゃんは意図せず触れた物弾く能力者でそれを活かしたドタバタで魅せる。
萌えを意識しており、百合的な微笑ましも。異能でピタっとくっ付くシーンは萌え。
ストーリーは1話は分かり辛いものの勢いで魅せつつ、2話以降は悪の博士の野望と戦いつつ、各々の背負ったトラウマ掘り下げつつ交流深める流れは悪くなかった。
反射、透過、逃避など各異能は各キャラの哀しき過去に起因しており、それを反映したストーリーにはなっていた。
【悪い点】
全般的に説明不足で強引に進行。
特に1話は話が全く見えない中で30分延々と翻弄され冗長。
2話以降は話の構図が見えてくるものの、大して面白いわけでもなく。
延々とドタバタしたピンチが続き忙しない。
それで話が進展するわけでもなく、冗長。
話の内容自体は三人それぞれ辛い過去ありましたと、博士は人類滅ぼしたいです、の2点しかなく、90分アニメとしては薄い。
話が辛気臭い。
同監督の「BRIGADOON まりんとメラン」彷彿とするイジメられた境遇回想が多く気が滅入る。
映像の勢いで考えるな感じろ的な作風と、辛気臭いキャラドラマが噛み合っていない。
これを三人の絆で乗り越える構図は良いが、上記の説明不足で強引な進行と終始ドタバタに流されて、きちんと交流出来ていない。
2話アムリとすずの交流があるが自分語りしかないので微妙、心に傷抱えた少女の交流はよいが、イマイチ。
(キャラのポテンシャルは高いのと、活かせていないのを加味してキャラ評価3)
映像の外連味も、似たような演出、アムリちゃんが弾かれたり弾いたり繰り返し飽きがち。(作画0.5減)
各々の能力活かした見せ場はあるものの、そこにいくまでに飽きる。
総じて雰囲気が魅力的な割に、90分ストレスフルだった。
【総合評価】2~3点
良くも悪くも米たにヨシトモ監督作品。
本作に関しては好みの問題で、見る人が見れば優れた作品と思われ。
(多分、まりんとメラン高評価される方は高評価な可能性?)
捨て難い魅力がある力作だとは思うものの、好みに合わず。
多くのアニメファンから名作と名高いまりんとメランも自分は好みに合わないし、どうも米たに監督作品は相性が悪い。
評価は不当じゃないかと思いつつ「悪い」