Puny さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
孤島ものの倒叙ミステリーとしても面白い
人類の敵から、人類を救うため、超能力を持つ少年少女たちが
孤島に集められ、訓練していることになっているが、
実は、超能力者こそが、人類の敵であり、殲滅するために
本当は無能だが、心が読めると偽って、政府から送り込まれた
ナナが、クラスメートを連続殺人するという話。
孤島ものの倒叙ミステリー的な側面もあり、
謎解きが面白いので、ミステリー好きにはオススメですが、
作者が表現したいことは、別にあるのかな。とも感じる。
主人公のナナは、洞察力や推理力が高く、頭がいい。
だからこそ、心など読めないのに、心を読めるフリができるのだが、
{netabare}
ナナは洗脳され、誰かに利用されている。
どう考えても悪人には見えない、犬飼ミチルちゃんを疑い続け、
ミチルちゃんの件で、今後、徐々に洗脳が解けてゆくのだろうが、
悪い人間には見えないと、薄々、気づいているのに
「それは私が決めることではない」と、一番、大切なことを
自分で考え、判断することを放棄している、セリフが散見される
ことからも、洗脳の怖さを感じられる。
自分は良いことをしていると信じ込んでいる人間こそが怖い。
頭の良さが描かれるほど、
超能力者こそが人類の敵だと思い込めるのか?
ナナが、橘ジンやミチルちゃんに仄めかした、ナナの過去が
マインドコントロールの原因なら、ちょっと弱すぎるし
政府が仕組んだことだと疑わないのか?が、疑問だが
いくら頭が良くても、洗脳されるという恐怖がテーマなのか?
何度も、バレるが、誰もバラそうとせず、
返り討ちに合うという事の繰り返しなのも、
能力者は傲慢だという偏見があるようにも。
個人的に、主人公のナナのように
人あたりがよいのに、二面性のある人間は嫌いなので
ナナには、罪悪感でもだえ苦しんで欲しいし
もっと許せないのは、マインドコントロールしている?
ツルオカという輩が、黒幕だろうから
ぜひ、罪に見合った最期を期待したい。
{/netabare}
しかし、同じ「超能力」を扱った作品である
「僕のヒーローアカデミア」とは、真逆に感じるが
こちらの方が、圧倒的にリアリティはあるが、不快感は高い。