RFC さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
それぞれの道 時の流れと距離感最高
ゆるキャン△Loveな私としては、視聴は義務でした(笑
【作品概要】
Season1、2はともに高校時代の話でした。
この劇場版は5人が社会人になってからの小話。
【作品に対する感想】
私、時の流れを感じられる作品が好きな傾向があります。
これはアニメだけでなくゲームなんかでもそうですね。
古いですけど、ドラクエ4や5はストーリー上時間の流れがあり
同じ町の同じ人が子供から大人になってたり、
すでに亡くなられていたり…。
変わったもの、変わらないものを目にして
懐かしさや寂寥感を感じるのがたまらないのです。
つまりはこの作品は私にとってまさに
約束された勝利の剣!全て遠き理想郷!なわけです。
物語としては尺の都合上か、「簡単に運んだな」
という印象はあるんですけど、そんな些事よりも5人の
成長した姿に十分満足した2時間でした。
3期が決まったようです。
この劇場版に至るまでの彼女たちの物語を
もう少し堪能できる機会が出来たことが嬉しいですね。
1)物語
時の流れの良い所は上記の通りなので、
ちょっと気になったところを。(割と重箱のスミです)
{netabare}
➀彼女らの財源は?
皆さん一人暮らしのようですが…。
タクシー代で10万払っちゃえる千明。
簡単にユンボ借りてこれちゃうなでしこ。
週一で名古屋―山梨を往復できちゃうリン。
山梨県の事業?であれば、費用は請求出来てるのかな?
➁こんなところに人来ないって評したところにキャンプ場
キャンプ場って属性がどういったものか分かりかねますが、
人が来ないって言ったところにどういう設備作っても
人来ないんじゃないのかな…?
➂みんなに意見聞いたら全方位キャンプ場
まあ、趣味趣向が違う人たちの意見を聞いたら
あっちゃこっちゃに発散しちゃうのは
分かり切った話なんですけど…。
これだと限られたスペースと予算では
どっちつかずな設備になっちゃいそうです…。
意見を聞くって大事なんですけど、
そればっかりだといつまでたっても方向性が決まらない。
➃正体不明のリスクに対し、無防備で現場急行
リスクがあるからぺ…ジンジャーくんで偵察したのに
対策なしで現場急行って「をい!」って思いました。
狸で助かりましたが、熊だったら死んでましたね。
➄プレゼン資料が「よくあれで説得できたな」(^^;
土器とキャンプ場って組み合わせは、
OnlyOneで面白いと思います。
ただ、プレゼンの内容があまりにも自分たちの都合に
寄りすぎていて、関係ない人に魅力を訴える内容に
なっていないと感じました。
{/netabare}
2)作画
背景の美しさは相変わらず凄いです。
アスファルトの経年まで伝わってきますね。
5)キャラ
Season1、2ともに「キャラの距離感が絶妙」と
評する方が多かったです。
そして今作も社会人になった際の距離感がまた絶妙と思います。
地元にいる人、地元を出た人、地元を出て戻った人…。
みんなそれぞれなんですよね。
学生時代の友人といえど、少しずつ離れていってしまう。
それはスマホというコミュニケーションツールがあっても
やっぱり変わらないんでしょうね。
仕事は目の前のことを捌いていかないといけない。
家庭を持てば守らないといけない。
時間のかけ方、お金のかけ方、意識の向け方…
優先順位は変わっていきます。
全部を満たすことはできません。
高卒で直社会人になったのか、
大学や短大を経て社会人になったのかは分かりませんが、
たたずまいや言動から
TV版から数年以上は経過していることがうかがえます。
成長して変わったもの、変わっていないもの。
たくさん見せていただき、感無量でした。
リンはあれだけ人見知りだったのが、
人当たりはずいぶん自然になりました。
なでしこはわりとぐいぐい距離を詰める天然娘だったのが
相手の心情に合わせて距離と言動を調整できてました。
千明はあれだけしっちゃかめっちゃかだったのが、
ちゃんと筋を通して行動できるようになりました。
いぬこはあれだけほら吹き、ツッコミ娘だったのが、
もはや安心感さえ感じられる包容力を身につけてました。
6)好きなシーン
{netabare}
➀とっぱちの松竹⇒ゆるキャン△
こんなところまで仕込んでくるあたり、
つかみは十分でした!
➁できないことだらけ
社会人になる…経済的には学生より強くなります。
し・か・し、出来ることが増える一方・・・
お金、権限、時間…いろんなものがリアルに目の前に
横たわることで、出来ないことがはっきりしてきます。
こういう事はっきり描いてるところは好感触です。
夢見る少女じゃいられない♪
{/netabare}