メタルジャスティス さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
率直な感想
観終わって大分経ったところで、あえて感想を書いてみる。
観ている最中は楽しく見れた印象。
観終わった直後も結構、余韻はありました。
君の名は、天気の子からだいぶ熟れて、エンタメに寄った本作。
ボーイミーツガールのロードムービー伝記アクションといったところ。
ある意味挑戦的な震災を背景に持ってきたのも意欲的。
2時間の映画としてよくまとまっているのではないでしょうか。
良くない点としては・・・。
宗像に惚れたのは単なる一目惚れかい!とか、要石の設定とかがざっくり過ぎとか気になる所がないでもないですが、概ねスルーは出来ます。
個人的に一番残念だったのは・・・・主人公、宗像の声です。
いや、それほど悪いわけじゃないんです。本人もかなり努力されたとお見受けします。
が・・・、ちょっとクオリティ下げてる。
昨今の大作アニメには声優以外の俳優をキャスティングするのが当たり前になってきてますし、狙いどおりの効果を出している事も多々あるかとは思います。
本作では深津さん演じる主人公のおばさんの鬼気迫る演技や、そのおばさんに密かに恋する岡部さんのごくごく普通ぶり、神木さんの演じる芹澤など素晴らしい。
それだけに・・・。
いや、悪い声じゃないし、酷くはないんですが・・・。
唯一、本職の声優で出演されている花澤さんの声のビッタビタ感に比較すると、浅い。
動いてる絵に一生懸命演技を被せているだけでしかない。
諸々の事情は分かりますが、まあ正直、残念。
とはいえ仕方が無いか・・・。
本作には大きくふたつの批判が寄せられていて、ひとつは震災を描く事の是非。
もう一つは設定のベースにある日本神話。
前者については、十年を経て風化しつつある現状を思えば、描く価値はあるかと思います。
確かに、あれを経験した身では携帯がギョワギョワなるだけでトラウマが蘇りますが、
いずれまた確実に起きる災害を思えば警鐘は適度に鳴らす必要はあるかと思います。
まあ、それについての監督の思いをストレートにせりふに乗せるあたり、宮崎監督はどう見ているのか気になります。
後者についてはは・・・うるせえ黙ってろって感じですかね。
天皇がどうだこうだいう人は実にどうでも宜しい。
本作の見所は、前半の人々の出会いと交流。
後半の芦澤のキャラ。ですねえ。
見ず知らずの同年代がひょんなことで友達になって・・って展開はやっぱりいいです。
青春です。
芦澤は出会い印象悪いのを悉く、ひっくり返すあたり、本作の裏の主人公かもしれません。笑
芦澤と言えば、最後のシーンでタバコを吸ってるいると思わせつつ、火がついてない、という描写があったと思うのですが、その意図を探るためにももう一回観ようかな・・。
たぶん、配信待ちになりますが・・。
以上、ここまで読んで下さった方有難う御座いました。