鯖の味噌煮 さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
ファンサービスの2期。
モルカー無印(1期)視聴済みで、映画という名の総集編も見るくらいにはファンです。
教習所という狭い舞台でどこまでぶっ飛べるのか楽しみです。
イントロダクション
{netabare}
舞台はモルモットが車になった世界。くりっくりな目と大きな丸いお尻、トコトコ走る短い手足。常にとぼけた顔で走り回る癒し系の車<モルカー>。クルマならではの様々なシチュエーションを中心に、癒しあり、友情あり、冒険あり、ハチャメチャアクションありのモルだくさんアニメーション!
本作は羊毛フェルトでできたキャラクターを撮影して制作する、ストップモーションアニメです。なんと声優は実際のモルモットが担当しています!
2021年にテレビ東京系「きんだーてれび」内にて第1期アニメ放送が開始すると、その斬新な世界観と愛らしいキャラクター、ハリウッド映画さながらのダイナミックな映像が子供から大人まで魅了。反響は国内にとどまらず、全世界でモルカーブームが巻き起こりました。
この度、国内外で大きな反響を呼んだ本作の、新シリーズの放送が決定しました!
今回の舞台はドライビングスクール。モルカーたちが、プイプイ!ワクワク!大暴走?!(HPより抜粋)
{/netabare}
各話レビュー
{netabare}
1話「ビル倒しちゃった!」
{netabare}
タイトルからして『これがモルカーだ。』と言わんばかりの1話。ぶっ飛び具合も含めて最高ですね。
よく見ると画面端でチョコちゃんが宝石店に入っていくのが映っていたり、法廷での飼い主の反応がそれぞれ全然違っていたり。なかなか見応えがあって面白いです。
特に規制標識(ロケット禁止)をさりげなく映した上で即破るのは笑いました。
恐らく初心者期間中のオタクくん、この調子だと点数まずいのではなかろうか…心配しています…
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2話「白塗りモルカーの逆襲」
{netabare}
ちょっとショックが強い回でしたね…
スプレーで白塗りにするだけでなく、チョコちゃんのお花を毟り取り、モルカーを泣かせる鬼教官……。なんだか1期4話を彷彿とさせますが、果たしてこれから挽回できるのか。
最終的にモルカータワー(次カットでバラバラになっているから教官の幻覚?)による圧で解決。ちょっと雑ですが、このくらいの勢いならまあ面白いと思います。
それにしてもピアスを上手く隠したり、偶然とはいえ白塗り回避したり、ローズちゃんの世渡り上手さが垣間見えましたね。
相変わらず飼い主の反応の違いが面白いです。せっかくならもっと関係性を描写してほしいところ。
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3話「食欲は正直」
{netabare}
今回は現実の道交法に沿った話もあり、「それモルカー世界でもアウトだったんだ…」とちょっと驚きました。
(それにしても1期の映像に躊躇いなく✖︎を付けていくのは少し心が痛みましたね…いや確かにそうなんですけれども…)
シロモの飼い主があたふたしたり、鬼教官がご飯を食べてくれないモルカーたちに対してムキになったり…と、人間要素がかなり色濃く出ていて賛否が分かれそうな回でした。
私はまあ楽しく見られましたが、なんというかこう…狙ってる感が否めなくて穿った見方をしてしまいますね(特にシロモの飼い主)。
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4話「バグってレスキュー」
{netabare}
全体的に反応に困りますね…
猫を助けるのは1期でも2回はやりましたし、VR空間にバグを生じさせる&もるみを送り込む手段も強引に感じました。
オタクくんの行動も(教習所送りの元凶と考えると)ドライバーとしてあまりにも無責任すぎて、ちょっと許容できません。せめて標識の勉強をしなさい。
あとコードをかじるのはモルモットあるあるらしいのですが、だとすればモルモットが主に利用する施設でそれ(コード剥き出し)って危険すぎませんか…?
現実との切り離しが上手くできなくて、どうしても細かいところが気になってしまいます。
強いて良いところを取り上げるなら、VR空間の出来と、ペーターくんの日々の特訓(1話参照)の成果が出ているところでしょうか。
これから先がとても不安です。
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5話「ラブレターはお尻から」
{netabare}
とんでもないタイトルですが本当にそのまんまです。
ポストモルカーは紹介文を見てからずっと気になっていたので、配達方法をこうして見ることができたのは素直に嬉しいです。
お馴染みのモルカー達をまた見られたり、ジュラ○ックパークのオマージュも入ってたり、1期の雰囲気が戻ってきたようにも感じました。
ただ、どうしても人間がノイズです。
人間の恋愛ドラマを描かなければもっとモルカーに尺を割けるのに…とどうしても考えてしまいます。
オチも強引(1期8話の爆弾)で、3話といいテディが都合の良いオチ要員として使われているように感じて興醒めというか…
3話あたりから感じていましたが、公式アンソロジー(二次創作)のような雰囲気が見ていて辛いです。
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6話「勝利を握れ!もぐもぐ大運動会」
{netabare}
雰囲気は1期5話のレーシング回みたいな感じで、スタッフも意識してそうですね。
運動会とあってメインモルカー以外もたくさん出てくるので賑やかです。
特にファンの間で密かな人気を集めていた寿司モルカー(海老)の仲間が、今回だけで一気に3匹増えたのは驚き。単純にかわいいです。
みんなえらい!1番!やったねー!って感じで、ただただ可愛いだけの回でした。
どうやらモルカーにとっての教習所は、人間にとっての小〜中学校と考えた方が良さそうです。それならいろいろと合点がいきます。
まあそうだとしても、全体的にごちゃごちゃしていて分かりにくいです。
だからと言って理解するために何度も見返すほどの魅力も無く…。
本当の意味で頭を空っぽにして見た方が良さそうです。そこに私が求めていたモルカーがあるのかどうかは別として。
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7話「恐怖の海底トンネル」
{netabare}
1期4話・8話を意識した話でしたね。1期のカットをそのまま流用できそうなシーンがちらほらありました。
でもぶっ飛び具合や面白さは1話に迫るレベルだったと思います。前回で見方が分かったのもあり、それなりに楽しむことができました。
ただ振り返って考えるとやっぱりよく分からないところが多すぎて、話の難しさは過去一かもしれません…
まず、サメから逃げる意味。
トンネル自体が海底の水圧に耐えられるほどの頑強な素材(分厚いアクリル)で作られているはずなので、サメが出てきたからといって逃げる必要は全くありません。
あの中で逃げる必要があったのはダイバーだけですが、自分の力でサメから逃げられてます。
この世界の建築物が脆い=モルカーたちも大変!ってことなんですかね?(実際テディが突き破ってる)
まあそうだとしても、明確に『モルカーたちを狙っている』演出(サメの目にモルカーたちが映り込む、サメが体当たりしてトンネルにヒビを入れるなど)が欲しかったです。
次に、テディがゴミを食べる意味。
今回は「ゴミ」についてのテーマが根底にあって、実際食べたサメが辛い思いをする描写が入ります。
その解決方法が、同じ生き物であるテディにゴミを食べさせるというのは…ちょっと矛盾しているように感じます。
ラストにお腹を下すシーンが入っているとはいえ、「ゴミを食べても大丈夫な子もいる」みたいな誤解を与えやすいのではないかなと思います。
最後に、演出について。
2期を通して言えることですが、よく分からない or 分かりにくさに拍車をかける演出が多いです。
前述のようにすっきりしないストーリーも原因ではありますが、特殊な演出(1:25〜1:31)がどうも受け付けなかったです。
見せ方としては面白いんですが、子ども向けのストップモーションアニメでコレは難解すぎるのでは…(サメが複数匹に増えたと思って見ていた)。
こうして考えると、やっぱり何も考えずに見るのが一番のようですね。
大真面目に見るのではなく、みんなかわいい!テディえらい!ハッピーエンド!って感じで。
それにしても、2期は建築物の構造がどうなっているのか不思議になりますし、欠陥もありまくりでいろいろと不安になりますね…。
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8話「ダメダメなぼくら」
{netabare}
今回は完全オリジナルでしたね!
怖がりなドゥーフーちゃんと、あまり成績の良くないドライバーとの出会い。前回とは打って変わって真面目でしんみりとしていましたね…
個人的に見たかった「人間とモルカーの関係性」を見られたので、全体的に満足度の高い回でした。
ただやっぱり、(現実よりになっているせいで)設定の細かい粗が気になって仕方ないです。
大きく分けて疑問は2つあります。
①モルカーの扱いについて
今回の教習シーンではドゥーフーとひーちゃんが出てきます。
両者とも同じくらい無謀な運転をされましたが、その後の対応にだいぶ差がありました。
▼ドゥーフーとひーちゃんの違い
{netabare}
■ドゥーフー
・STUDENT MOLCAR(飼い主がおらず勉強中のモルカー。現実でいうと調教中の馬?)
・ドライバーたちの会話を聞いて「自分がダメ」だと思い込み、人間たちを吐き捨てて逃げてしまう。
→乗車する人を選ぶモルカー(教習不向き)
■ひーちゃん
・教習所に常駐しているモルカー(現実でいう教習車)
・荒い運転に驚いて泣いてしまったものの、逃げ出さずに人が降りるまで待つ。
→誰が乗っても大丈夫なモルカー(教習向き)
{/netabare}
そのため、(言い方は悪いですが)暴れ馬に一般人を乗せるような違和感が拭えないのです。
それを抜きにしても、マイモルカー(テディ)がいるドライバーがドゥーフーに乗る意味が見出せません。
これまで飼い主とモルカーはセットで登場していたのもあり、不思議に思ってしまいます。
まあもしかすると「STUDENT MOLCARはそういう勉強があって〜」みたいな設定があるのかもしれませんが…
だとしてもそのマッチングはいかがなものかと考えてしまいます。
(それも「鬼教官はそういうの分からなそうだから〜」という理由付けはできますけどね…)
この辺りの説明がないので、結局テディもその飼い主も、都合の良い舞台装置として扱われているように感じてしまいます。
②モルカーを迎える条件
「運転の主導権はドライバーにある」ということを前半でしっかりと描写したのに、ドゥーフーは自分が苦手な荒い運転をするドライバーに迎えられます。
性格は似ているけれど、運転を共にする相手としてはどうなんだ…?と考えてしまいます。
視聴者側が安心できる描写(彼女がドゥーフーに乗って安全運転しているなど)があれば良かったのになと思います。
------------------------- 追記 -------------------------
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Twitterやニコ動のコメントを見て、「免許は取らないで一緒に暮らす」というのをみてなるほどと思いました。
そういう解釈なら全部筋が通ります!
ということは運転用ではなく愛玩用、つまりはペットとして迎え入れたという解釈が正解なのでしょうか。いい話です。
でもそれでもやっぱり①の疑問点は残るので、もっとスッと分かりやすいお話で見たかったなと思います。私の理解力が足りていないのも原因ではありますが…。
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--------------------- さらに追記 ---------------------
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小野監督のコメントを読みました。やはり他の方々が予想していた通り「一緒に暮らす」が正解のようです。
納得したと同時に『公道走行を許されていないモルカー』という一文が気になりました。
モルカーにもドライバーでいう運転免許のようなものが存在していて、ある一定の基準を満たさないと公道を走れない…ということでしょうか?
その場合、ドゥーフーが元々(=性格や技術など総合的に判断した結果)公道走行は難しいとされたモルカーである…という描写があれば良いのですが、8話の顛末を見ると「テディのドライバーと鬼教官のせい」になってしまうんですよね。それまでのドゥーフーを全く知らないので。
後に飼い主になる彼女も(そういう制度があって自宅があんなに充実してるなら)あれほど落ち込む必要は無いですし…うーん。
本当に表面だけ見ればいい話だね〜で終わるんですが、理解しようと努めれば努めるほど、中途半端なリアリティが邪魔してよく分からない話になっていきますね…。
3話の見里元監督のコメント「(違反行為が多いけど)そんなこと、モルカーにはどうしようも出来ないですよね?」を思い出すたび、視聴者が求めているモルカーはそれなんだよなぁと思ってしまって。
モルカーが好き勝手やっている世界を見てしまっているから、現実的なモルカーに対する違和感が拭えないんですよね。設定は確かに気になるんですが、求めていた設定と違うというか…もう我儘でしか無いんですけども。
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ここまで見てきましたけど、やっぱり今期のモルカーは一匹一匹の掘り下げが足りなくてムズムズします。
教習所スタートなら過去編にして、お馴染み5匹とドライバーの出会いをそれぞれ描くのもできたろうに…なんて考えてしまいます。今更ですが。
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9話「ドキドキ!月面教習」
{netabare}
ポポムちゃんメインのオリジナル回でしたね!
月面ならではの見せ方は純粋に面白かったです。ふよふよするモルカーがとても可愛くて、もっと見たかったです。
今回はオチがオチなので、話の展開で疑問に思うところはありませんでした。
(不都合があっても「夢かもしれないから〜」で説明がつくので。私はそういうのはあんまり好きじゃないですけど。)
ただ「良いところを語れ!」って言われると、特にないんですよね。
見どころらしい見どころもないので、「モルカーが月面教習してたと思ったら夢オチかもしれない」で終わりというか…
起承転結で言うと、承・転がないので盛り上がりに欠けるというか。コメントに困る話です。
なんでこんなに薄味なんだろうなと考えていくと、やっぱりモルカーの描写不足が足を引っ張っているように思います。
今回はポポム・ペーター・シロモの3匹が出てきましたけど、みんな同じところで同じリアクションをしているのでつまらないんですよね。
個性的な見た目で名前もついてるけど、みんなただの「モルカー」みたいな。
1期でウケたエッセンス(主に泣き顔)を毎話散りばめておけばウケるだろう!みたいな。
そういう微妙な浅さがイマイチ楽しめない理由なのかもしれません。
ここまで見てきましたけど、流石に食傷気味になってきましたね…
全話見届けるつもりですが、更新がなくなったその時はすみません。
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10話「あの子はだぁれ?」
{netabare}
2・3話でチラ見えしていた成績優秀な謎のモルカー「シェール」メイン回でしたね!
8話と同様、人に傷つけられたモルカーが勇気を出して一歩踏み出す様が描かれていて、ちょっと感動方面にシフトしてきた感じがします。
暗くて重いテーマでしたが、しっかりハッピーエンドでほわっとしました。いい話です。
まあただ、細かいツッコミはいろいろしたいです。
※多いので箇条書き&ネタバレで折りたたみにします。
↓以下、全体的に野暮ですがツッコミ。↓
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①ドライビングスクールについて
・監獄かと思えば運動会したり、モルカー保護したり…結局どんな施設?
・1話のカットでは山の頂上にあったけど、それにしては人通り多すぎない?
・モルカーの施設って他にないの?
・どうしたら卒業できるの?
②モルカーについて
・「STUDENT MOLCAR」は結局どういう扱い?
・なんで教習所にいるの?
・そもそもモルカーってどこから来るの?
③10話の回想シーンについて
・高級モルカーであるシェールを捨てるってどういうこと?
・車なんだから下取りとかオークションとか無いの?
・生物として捨てたとしても、あんなに大きくて自我もあって目立つものを捨てるってかなりリスキーなのでは?
・そもそも購入者が分かるような書類などが(現実の車として考えると)あるはずだから、そんな簡単に捨てられるものじゃないのでは?
・モルカーを捨てる=それまでの移動手段が無くなるってことだけど、代替手段が無さそうな場所で彼らはどうやって帰ったの?
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…などなど。
特に後から設定が明かされた「シェール」を理解すればするほど、元オーナーは「捨てる」より、中古車として「売る」方がよっぽど良いんですよね。
まあ元オーナーがそれを知らなかったとしても捨て方にはちょっと無理があるし…うーん。
なんか、本当にほんの少しなんですが納得がいかなくて。全体的に良い話なんですけどね。
あと今回もペーターが出てましたが、ペーターの存在意義がよく分からず…。
普通にポテトやチョコちゃんでも全然良い立ち位置で、よく出ている割には…と思ってしまうのが正直なところです。
登場人物を絞ることで分かりやすくなるのは良いんですけどね。普通にレギュラーはそのままでも良かったと思います。
(というか2期で新モル増やしすぎなのでは…)
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11話「ペーターの悪夢」
{netabare}
なんかエ*ム街の悪夢みたいなタイトルですね。
まあそれはさておき…1期1・2話のオマージュが入ったオリジナル回で、キャラクターそっくりそのまま置き換えたみたいなラストでした。
今回はしっかりペーターが主役になっていて、教習所から道路に出る時(合流)が怖かったことを思い出して少しじーんとしました。いい話です。
……で、終わらせたかったんですがやっぱりツッコませてください。
↓例によって箇条書き&ネタバレで折りたたみ。↓
{netabare}
①ペーターの悪夢はどこまでが悪夢?
・目覚めたところまでの全て?2Dアニメのところだけ?(多分今までの感じだと後者?)
・「実際に失敗した」と「妄想で失敗した」ではかなり違うので、もっと明確にしてほしい。
②夜中の練習
・猫どかして「やったー!」じゃ意味無いのでは?
・他のモルカーたちは合図出し(=ウィンカー)の応援するよりも、道路走って昼間の状況を再現してあげたほうが良いのでは?
③曲がれたところから最後まで
・(冒頭では1匹ずつ待って曲がれてたのに)先頭が譲られたからってそのまま全員曲がったり、1期1話オマージュだからって逆走させたり…2期の今までの話は一体なんだったんですか…?
・1期ネタだせば喜んでくれるだろう感がスケスケすぎて純粋に楽しめない。
{/netabare}
などなど。
正直、良い話なんですが今回はちょっと…。
特に1期1話のオマージュがしんどいです。
誤解のないように書きますが…
私は終盤で1期1話の雰囲気を出してくる演出は、嫌いじゃないどころか好きなタイプなんです。
(ラスボス戦で主人公が覚醒した時に初代OPが流れるとか、最終回で1話と同じ展開を持ってきたり伏線回収したりとか。)
でもモルカーに限っては、1期と2期の雰囲気が違いすぎるんですよね。
1期は簡単にいえば「無秩序」なんですが、2期には現実的でそれなりの「秩序」がある。
その「秩序」が1期を否定することになろうとも、求めていたものと違ったとしても。
それでも「2期はこうなんだ」と無理やり納得して見続けてきました。最近は食傷気味ではあるものの、まあそれなりに楽しみながら観ていました。
でも今回、後半に1期ネタを持ってきて「みんなで逆走!大暴走!(1話)」「モルモットだから前のお尻に付いてっちゃう!(3話)」なんてやられても……。
「じゃあ2期の今までの話(教習)はなんだったの?」としか言えないというか。
中途半端に1期ネタを織り交ぜるくらいなら、現在のモルカー制作チームのオリジナリティを貫き通して欲しかったです。
…ここまで来たなら、しっかりと「2期」として一貫したものを持っていて欲しかった。
本当にもうそれだけです。
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12話「グッバイ!ドライビングスクール」
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ついに最終回ですね!結局みんなは何を学んだのかよくわかりませんが、無事にみんな卒業できてよかったです。
そしてファンの皆様が予想していた通り、シェール=タイムモルカーでしたね。なんだかんだみんな仲良さそうで良かったです。
今回も全体的に良い話でした。
でも、面白いかと言えばそうでもないです。
↓またいつもの折りたたみ↓
{netabare}
①教習所メンバーのシーン
・ドアップが続くので何やってるのかよく分からない。
・回想シーンも一度見ただけじゃよく分からない。
・構図が定点カメラの切り替えのようで、途中で飽きてしまう。
・各メンツの尺の使い方が不平等でモヤモヤ。
②卒業式と最後のシーン
・どうしてあの子たち卒業できたの?
・青シールが貯まったからなのは分かるけど、どうしたら獲得になるの?
・結局ペーターって飼い主(ドライバー)はいるの?(想像にお任せ?)
{/netabare}
結局、あれだけ世界観の説明をしてきたにも関わらず、大事なところはふわっとしたまま投げっぱなしで残念です。
逆に1期よりも謎(というより純粋な疑問)が増えて訳が分からない話になりました。
全話表面だけ見ればまあ…って感じなんですけどね。それ以上でもそれ以下でもない、ゆるい楽しみ方はできたと思います。
何にせよ2期を作ってくださったスタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。
{/netabare}
{/netabare}
現時点総評
{netabare}
2022/11/16(6話まで)
※2022/11/18 加筆修正
{netabare}
2期は『人間とモルカーの関係性』(実際それがテーマらしい)にフォーカスしていて、人間が1期に比べるとたくさん出てきます。
飼い主の性格やモルタウンに住む人々の雰囲気が分かるのは個人的に求めていましたし、2期で描くとなればそこに落ち着くのは十分理解できます。
ただ”関係性“の描写というよりは、“人間“の描写に偏っているように感じます。
とどのつまり、モルカーの描写が足りません。
3話から出ている新モルカー「ペーター」が良い例でしょう。レギュラーメンバーとしてわちゃわちゃしていますが、性格や行動理念などは全く分かりません。
▼ペーターについて現時点で分かること
{netabare}
①鬼教官のご飯を普通に食べていること
②運動神経が(少なくともアビーよりは)良いこと
③猫は苦手だけど助けたいと思うような正義感はあること
ご飯についてはそれ以降特に触れられませんし、運動神経がすこぶる良いのかどうかも6話までノータッチ。
猫を助けるのは(1期3話や10話を見ると)人もモルカーも共通認識のようですから、そこまで個性として取り上げるものでも無さそうです。
新入りかつレギュラーのペーターだけでこれなので、他のモルカーなんて1期を見ていなければ分からない事だらけです(5話のオチが最たる例)。
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1期はモルカー主体で動いていたのもあり、2期での“置物“感がどうしても拭えません。
その代わり、人間の個性はまあまあ分かります。
大人の事情によるさまざまな要因があるとは思いますが、このギャップを埋めなければモルカーがただの車になってしまいます。
▼人間について現時点で分かること
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①鬼教官
2話:モルカーたちに規則を押し付けるも、一応撤回する。
3話:モルカーたちに謎のシチューを振る舞うも、食べてくれなくて怒る。
6話:モルカーを必死に応援するが、他の人(飼い主?)に怒られて応援方法を変える。
→何かと感情的で察しの悪い人だが、モルカーへの愛はある人
②教習所のお姉さん
2話:モルカーたちとボールで遊んでくれたりしている。
5話:ペーターが手紙を出せるようになったことを喜んでくれている。
その他:鬼教官に呆れる素振りを見せる、何かとサポートをしている。
→モルカー愛があり優しい人。
③飼い主(オーナー)たち
1話:テディの飼い主は抗議、アビーの飼い主は跪き頭を垂れる(orz)など、一人一人様々なリアクションをとっている。
2話:白塗りにされたことにいち早く気がつくシロモの飼い主と、どこに行ったかわからないテディの飼い主の対比。
3話:飼い主がシロモをとても大切にしていることが分かるシーンが多い。
4話:ゲームが大好きなことがよく分かるアビーの飼い主。
6話:モルカーのことを思って鬼教官に注意する(どのモルカーオーナーか不明)。
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あとストーリー構成ですが、これも分かりにくいです。
無声劇なので画面構成が重要になってきますが、(登場人物が多すぎて)どこを見れば良いかイマイチ分かりません。
情報を詰め込みすぎて話のオチも強引になりがちで、しっかりと練りきれていないのが伝わってきます。
とはいえ、ストップモーションアニメとしてみると、このスピードで新作を仕上げてくるのは凄いことです。
小野監督も見里監督の後継ということで、プレッシャーも相当なものだったでしょう。
その中でこの2期を完成させたのは、本当に素晴らしいことだと思っています。モルカーを届けようとしてくださった熱意には本当に感謝しています。
でもそれらを考慮したとしても、やはり一視聴者として見ると「微妙」と言わざるを得ない出来です。
描きたいことは分かるのですが、それで何を伝えたいのかがイマイチ分からない回が多いです。
1期ともテイストが異なるので、既存ファンで少しブラックなところが好きな方は拍子抜けするところかなと思っています(私は多分そのカテゴリのファン)。
どうすれば教習所を卒業できるのか、そもそも卒業するつもりがあるのか。
それすらもよく分かりませんが、それはそれとしてじっくりと見ていこうと思います。
{/netabare}
2022/12/15(10話まで)
{netabare}
■前回の総評(6話まで)要約
・モルカーの描写不足(=人間に偏りすぎ)
・ストーリー構成が難解
・短期間でここまで仕上げてきた事は評価に値するが、作品として良質かと言われると首を傾げる。
・とりあえず見続けてみる。
そんな感じでなんとなく見続けた現在の総評としては、上記の不満点はそのままに、どこと無く感じる不快感がプラスされました。
不愉快と言った方が正しいのかもしれません。
総評なので要約になりますが…
7話はゴミ捨てはダメ!というテーマがある話なのに、テディにゴミを食べさせることは(結果的に)是としていたり。
8話や10話は一見感動ストーリーですが、よくみると「ん?」となる点が多かったり。
とどのつまり「それ無くても良かったよね?」という展開が多いです。
モルカーを泣かせたり、可哀想な目に遭わせたり…それが前提、もはや目的になっているような作りでちょっと興醒めしてしまいます。
その割にはそれぞれのキャラクターを活かしきれていないので、キャラが分かりやすいテディとその飼い主が都合よく扱われているのも正直不快です。
なんというか…キャラクターたちがそれぞれ意思を持って動いているというよりは、脚本という型に都合よく嵌め込まれているというか。
上手く言えないのですが、それがこの不快感の正体なのかもしれません。
残り2話で劇的に挽回できるとは思っていませんが、何かほんの少しでも「見てよかった」と思えるものがあることに期待して、最後まで観ようと思います。
{/netabare}
{/netabare}