てとてと さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
邪馬台国ぽい異世界(過去)舞台の冒険活劇。12話じゃ内容が浅いものの、割と面白い
高校生の主人公とヒロインが、邪馬台国ぽい古代にタイムスリップ、狗奴国ぽい国の侵略に巻き込まれ、6人の女王候補と共に、墨火様なる精霊の力を巡って活劇する。
タイムスリップというより異世界転移系に近い。
【良い点】
異世界転移冒険ファンタジーで行きて帰りし物語、タイムスリップ物としても良く出来ている。
耶麻台国、墨火様なる精霊の加護や6人の女王候補など、古代日本ファンタジーとしてユニーク。
狗根国(狗奴国モチーフ?)の侵略軍が戦車や飛行要塞などオーバーテクノロジーだったり、呪術と科学が交差する感じの雰囲気良し。
主人公は浅慮で頼りない現代っ子だが根が素直で、自然に皆と打ち解けている感じ。
現代でクライミング部だった技能活かした活躍も。
ヒロインも天然で賢くないが素直。
ストーリーは終始分かり易く、タイムスリップした主人公ヒロインが、狗根国に滅ぼされた耶麻台国の残党と共に逃避行しつつ、現代に帰るためにも墨火様の力云々で協力していく。
高校生組にとっては巻き込まれ型だが、耶麻台国側のキャラたちとの関係ややり取りの雰囲気が良く、スムーズに話が進んでいく。
キャラは12話で多過ぎて各々の掘り下げが浅い割には、各キャラの立ち位置や物語上の役割が分かり易く、ストレス感じず話に入っていける。
狗根国に対するレジスタンス的な立ち位置で、偵察したり、敵内部にスパイとして潜り込んだり、武器調達してたり、場面ごとに見せ場がある。
狗根国側も父王に冷遇されている王子・紫香楽の苛立ちや野望、狗根王の腹心名将の策謀や対する四天王の不信などドラマあり。
愛する女性捕らわれ渋々紫香楽に従っている帆佐、紫香楽を慕う四天王雲母のロマンスなど、短い描写でキャラが立っていた。
9話以降の主人公の活躍は中々。
それ以前にも弱いなりに空中要塞から脱出したり冒険活劇している。
OP主題歌が良曲で印象的。
【悪い点】
キャラが多く12話では交流掘り下げが浅い。
主人公と男勝りな伊万里の関係は良い感じだったが物足りず。
帆佐や雲母辺りのドラマはもっと掘り下げでほしかった、
完全巻き込まれ型で後半に入るまでひたすら逃避行なので話が地味。
主人公ヒロインが終盤まで役立たずな割に、墨火様宿した能力者なだけで持ち上げられやや不自然。
特にヒミコは終始我儘女子高生で浮いていた。あんまりヒロインとして機能していない。
終盤もチート異能覚醒か雑、敵ボス戦もアッサリ。
個々の場面は良いが、あまり話が盛り上がらず。
予定調和で波乱が乏しい。
【総合評価】6~5点
物足りなさが目立つものの、12話スムーズに楽しめる。
90年代末の深夜アニメの中でも結構好き。
評価は「良い」