螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
どんでん返しはそれなりに良かったけど道中が苦行過ぎる
パッショーネ制作のオリジナルアニメ。ジャンルは一見よくあるハーレムタイプのラブコメだが、伏線をばら撒いて考察を捗らせるスタイルをとっています。
シナリオは1話1話の作りはかなり雑な感じです。これまでの五等分やニセコイ、インフィニット・ストラトスなど、有名作品を雑に踏襲したストーリーラインであり、あまり斬新さは感じられません。
ヒロインが主人公をなぜ好いているのかは現状謎で、かつ主人公に惚れられるだけの魅力を現状見出せないことは式守さんと似たような問題点になってくると思います。
・1話
ヒロインたちとの出会い回。散々擦られている古いネタを掛け合わせただけでかなり雑。理不尽な暴力も今時の流行りに逆行しているように見える。
・2話
ヒロインが主人公の家に居候しようとするけど、主人公が拒む話。ぐいぐい来るヒロインたちを主人公がひたすらに拒絶する展開が続く。この辺りから伏線がちょくちょく出て来るようになる。
・3話
アメリア回。アメリアが漢字テストに向けて主人公と特訓する話。エロ同人を読むのが趣味のヒロインはなかなか斬新だけど、ややヒステリックなところがあるのは難点なキャラだと思う。アメリアの掘り下げ回としては悪くない回。
・4話
イリヤ回。旅館にてイリヤが正体を隠そうとてんやわんやする話。全体的にインフィニット・ストラトスのとある話の劣化コピー感が強く、かなり微妙な回。
・5話
モンファ回。実は殺し屋でした!という設定の彼女に復讐するべく現れたサイボーグ部隊と戦う話。今までの話もそうだけど下ネタが多過ぎだと思う。下品な印象が離れない。内容自体はターミネーターをかなり意識している、というかパロディ。モンファの掘り下げの甘さが目立つのもあり、この回もあまり面白くはない。
ばら撒かれた伏線を基に謎解きをしていくのがこの作品の醍醐味ですが、今のところ本筋の話がこてこての古臭いラブコメであり、効果的とは言い難いです。
基本的な設定群はありきたりで魅力には乏しいです。特にイリヤの謎はもっと面白くできたと思いますが、やはりというか安易な方向に向かってしまったのはかなり残念でした。
・8話
こういう落とし方かー。一応7話までの疑問は解消されましたが……そこまでの持って行き方が下手ですね。道中に重ねたキャラクターの魅力やストーリーが弱い。伏線だけ綺麗な印象。それにこうなるならやっぱり下ネタ要らないし今回からのシナリオも予想通りSAOアリシゼーションやオーディナルスケールをそのまま掛け合わせただけで特に捻りがない。
他にAIを主題にしたシナリオならより秀逸なVIVYもあるし、さらにはこれと比べて銀魂の長編である芙蓉編の方が単体で見たとしてもAIと人間が紡ぐストーリーを描けています。正直言ってこれを見るならVIVY見たほうが多分良いです。
馬鹿馬鹿しい展開からいきなり激重シリアスになったし、全力で視聴者を篩い落としに来ていますね。
最後まで観て
7話からのどんでん返し、それなりに丁寧なSF展開など大筋は悪くないですが、やはり形にするには2クールは欲しかった。どう考えてもキャラの掘り下げが足りてない。それにあの展開なら下ネタは要らなかったです。掘り下げの妨げになってた。
主人公のアサヒにも共感し難い。彼の描写は1から6話でも好感が持てるような描写を盛り込むべきだった。
あとやたらとSAOを意識したような展開が多かったです。話の筋が違うので似ている、程度の認識ではありますが。一応最終回は良かったので観て後悔はしなかったです。