take_0(ゼロ) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
三国志が広まる過程を過ごしたものとしては・・・。
僭越ながら、振り返ってみると、三国志が広く世間に広がるプロセスを割と観てきた世代のような気がする自分です。
もちろん、文学作品、あるいは中国古典作品、または歴史書としては、古くからある事は、承知の上なのだけれども・・・。
例えば、古くは漫画の三国志。
最も一般的なのは「横山光輝版」でしょうけど、ちょっと異色の「天地を食らう」、大作「蒼天航路」・・・。
NHKの人形劇「三国志」こちらも有名どころでしょう。
あとは・・・日テレ系だったかなアニメでも2分作みたいな形であったのを観た記憶が・・・。
そして、やはりゲームでしょう。
ゲーム黎明期から、シミュレーションゲームが華やかりし時代になると光栄の「三国志シリーズ」が何作も継続して作られていました。
私はたしか「三国志Ⅱ」あたりからⅧくらいまではやり続けていたと記憶しています。
パワーアップキットとかもしっかり押さえて楽しんでいたクチです。
また、これら以外にも、ゲームとして、いくつもの名作、迷作、駄作が作られてきました。
私は、最近ゲームから遠ざかっていしまっているので、直近はわからないのですが、きっと今でも、有力なコンテンツとして生き残っているのでしょう、きっと。
また、映画などでも「レッドクリフ」などの大作が少し前にありましたね。
これらの数々のメディアを通して、三国志の物語が日本の皆さんに親しまれていく過程を観た世代だと思っています。
そして、そんな中で、ひときわ憧れる存在が「諸葛亮孔明」である事は言うまでもありません。
ゲームをやれば、何とか仲間にしたい!配下にしたい!と思い続け、映画を観れば、どこかのイケメン俳優さんが演じているる孔明を観て、見た目も頭も含めて、あんなのになりたいwと思い焦がれる存在なのです。
くだらない、前書きをしてしまいました。
とにかく、孔明と言えば、やっぱり特別な存在な訳です。
その孔明が、パリピだぁ~~~~~とぉ~~~~。
とも、思ったのですがね、割と面白かったです、はい。
前述したように、三国志自体の面白さも、その他の個性的な武将たちにも思い入れがあるのは間違いないのですが、孔明についてはキャラとして強烈なバイアスがかかっています。
ですので、イメージが崩れるようであれば、視聴対象にならない作品となる可能性もあったのですが、ちゃんと見れてしまいました。
戦乱の時代を生き、人生の終わりを迎えた孔明が現代の日本、渋谷に生まれ変わって・・・。
ふむ、孔明のイメージは、ほぼゲーム等に登場するオーソドックスタイプw。
可もなく、不可もなくといったところか・・・、からの物語スタート。
時は正にハロウィンw。
コスプレに勘違いされたまま、クラブへ、そして現代での主君wとなる月見英子と出会い、あれやこれや。
ちなみに、英子の名前は孔明の奥さんをモチーフにしているっぽい。
物語は英子が孔明を軍師とし、シンガーとして、乱世を勝ち残っていく様を描いていくものだ。
展開も適度にスピーディーで、各話のタイトルもらしくなっていて、三国志心をくすぐる、また、当然、折々に出てくる孔明の過去時代のエピソードやオーナー小林とのトーク、孔明が駆使する計略なども「あ~あったあった」となって三国志を思い返すネタになっていた。
そして、何より、作中での楽曲もなかなかに素晴らしかった。
しっかりと、聴けて耳に残るモノになっていたのはいい仕事だと思った。
OPの出来も大変よく、耳に残るモノだったし、合わせてバックに流れる映像もマッチしていてよかった。
踊ってみた動画で数多く目にしたのもうなずける。
また、EDも懐かしく、そしてキャッチーでらしいものが選択されていた。
全体的に、物語、雰囲気の醸成、物語の構成などが一つのイメージでしっかりと組み上げられていた印象で、大変好印象でした。
面白かったです。
また、ライバルとの関係性もある意味王道パターンと呼べるものでしたが、こちらも心地よい終わり方でした。
「パリピ孔明」というタイトルで敬遠している人がいるとしたら、もったいない気がします。
それにしても「ようこそようこ」の時代から、渋谷にはシンガーが似合うなぁ。
あー、私も孔明に軍師になってもらいてー、どっかに落ちてないかなーwww。