エイ8 さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
シ~ロい女狐ク~ロの古狸♪
マルちゃん♪
『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』(おさななじみがぜったいにまけないラブコメ)は、二丸修一による日本のライトノベル。イラスト担当はしぐれうい。電撃文庫(KADOKAWA)より2019年6月から刊行されている。略称は「おさまけ」。
2021年4月から6月までAT-Xほかにて放送された。1巻から4巻までの内容を概ね原作に沿った形で映像化された(wikipedia)
いや~、ひっさしぶりにこれぞラノベラブコメアニメ!ってのを見ましたね。最近はこの手の箸にも棒にもかからないようなのは無双系なろうの独壇場になってる気がしますから懐かしい気分というか実家のような安心感があります。高校生主人公役の声優も松岡禎丞氏と一世代は遡った気分。というか作中「ワイドショー」なる古の言葉が出てきたので中身は事実上昭和なのかも。
ちなみに主人公の名前は丸 末晴(まる すえはる)というのですが、作者の名は二丸修一……これって何か関連付けてるんでしょうかね?ついでに言うとレビュータイトルにもちょっと書きましたが本作では赤い狐と緑の狸の代わりであるかのように白いのと黒いのがヒロイン役として現れますがこれも東〇水産株式会社のマルちゃ〇正麺と何か関りが?ただその場合本家の方の黒は豚カレーなので本作の黒羽さんも実は〇豚?
さてさて悪ノリはこの辺にしてレビューと行きましょう。行きましょうとは言ったものの書くことなんてほとんどないというか、ほんとにもうステレオタイプな「ラノベラブコメ!」って感じなのでそういうのが観たい人は見れば良いんじゃないッスかというより他はない気がします。正直言って特筆出来るところなんてほとんど見当たりませんでした。脚本、作画、ユーモアセンス、どれをとっても実に低クオリティでテレビを前に「こういうのでいいんだよ」と何度もうんうん頷いたものです。
冒頭でヒロインその1(EDのスタッフロールでは彼女の方が先だった気がします。)の可知 白草(かち しろくさ)とのロマンスを匂わせた後に現れたるルックスハイスペック幼馴染のヒロインその2志田 黒羽(しだ くろは)が実にラノベなノリで丸くんにベタベタし始めます。周囲で「ギルティ~」とか言ってるモブ男子生徒の中に自分がいたような気がしましたが他人の空似でした。
んで、最初のヒール役である阿部 充(あべ みつる)との掛け合いからしてもうラノベ、すぐに法律だったり権力振りかざすその姿勢は実に潔い。その後に魅せた彼らのダンスシーンは何やら一部界隈で話題になったようですがさもありなんです。よくもまああんなんやろうと思ったもんです。っていうかアレってミュージカルじゃないの?ドラマの中であんなことしたの?
その後に訪れた芸能事務所ハーディ・プロで、社長のハーディ・瞬にちょろっと嫌味言われて丸くん即激昂、シャチョさんの頭にいくらするかもわからん赤ワインを頭からぶっかけます。その癖その後一緒についてきてた甲斐 哲彦(かい てつひこ)が実は父親である瞬に掴みかかったところで丸くんは止めます。「哲彦やめろ!」……いやそもそもお前がやめろ。クロも「哲彦くん、そこまでやったら……」なんて言ってますが普通に丸の方がヤバイと思います。舜さん彼等のことをクズだと罵りますが実際普通にクズだと思いました。ただその後舜さん嘘の理由で警察を呼ぼうとするわ丸くんの仲間達は虚偽の答弁で口裏を合わせようとするわ……君たちみんなおまわりさん舐めすぎでしょ……でもこれがラノベこれこそがラノベこういうのでいいんだよ。
CM勝負みたいなんも何かよくわからんうちに勝負決まってるし構成にもちょっと難ありな作品ですね。wikipedia曰く「原作者の二丸はシナリオ会議にはすべて出席し、脚本への指摘やコンテのチェックなども行なう形で関わっている」とのことなので、これのせいでちょっと独特な流れになってしまったのかもしれません。
動画取るために向かった先の沖縄での赤い車が映ったシーンは何かのポスターかと思いましたよ。ですがこの後ぐらいから何となく作画の方が安定してきたような気がします。というか一応遡って見比べたところ正直あんまり変わんないかな~って思ったりもしたんですが、この辺からややキャラとの掛け合いも少しマシになってる気がしたんですよね。というわけで内容の悪さから作画の評価も引っ張られていただけのようです。ようするにずーっとあのダンスを引きずっていたようなのですが、まあそれはしょうがないことですよね。
本作はイベントが終わるごとにフィクサー役っぽい甲斐くんが阿部先輩との掛け合いの中でネタバレやってく形となっているんですが正直何言ってんのかよくわかんなかったです。ですがまあこれもラノベらしいというか、実際この二人の会話でやや作品の重厚感っぽさを底上げしてる気がします。あくまで「ぽさ」ですが。
難点は山ほどありますが、特に大きいのは最後のオチが別に言うほど落ちてないことでしょうかね。元が小説ということで必ずしもアニメ化にアジャストしないのはわかりますがこれはちょっとあんまりだな~と思いました。餅は餅屋ということでアニメの脚本はアニメの専門家に任せた方が良かったんじゃないかなと強く思った瞬間でもあります。
もう一つ言うと、特に丸が甲斐を呼ぶときの「てつひこ」、桃坂 真理愛(ももさか まりあ)が丸を呼ぶときの「末晴お兄ちゃん」が一々長くて間延びするにもかかわらず結構連呼するんですよね。多分小説の中では誰が誰を呼んでるかの指示の意味合いがあったのだと思いますがアニメでは裏目に出ちゃった気がします。
ちなみに本作で赤と緑はクロの妹が担当してるんですね。それぞれ朱音、碧と字を変えてはいますがせっかくならこの二人を双子にしたら良かったのにとこれも強く思いました。
それと、これは何となくなんですが甲斐哲彦くんってどことなくホワイトアルバム2に出ていた飯塚武也とどことなく役回り等含めて似てる気が。あっちは丸戸作だし丸つながりで何かあったりしてw