いるかん さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
だがしかし、Creepy Nuts、吸血鬼
なんか…五七五を狙ってるような、でもうまく整ってないような、そんな微妙なタイトルになってしまいましたが、そういう要素なんです。
人生で初体験した静かな夜の雰囲気、が印象に強く残っている人のノスタルジーに訴えかける、実はカラーのはっきりした作品と感じました。
そのため、雰囲気の柔らかさの割に、賛否がわかれるだろうなとは思ってます。
「だがしかし」作者のコトヤマさんらしい、あれこれ悩みつつも実は芯のある男の子と、時には暴走にも見えるマイペースな女の子との、ラブというには微妙な関係のストーリーで、バラエティの一つとしてはおもしろい、私にとってはそんな位置づけの作品です。
特に序盤数話は「静かな夜の外出」を初体験する中学生と、Creepy Nutsの楽曲とのコラボがはまりすぎて、好きな人には詩的なPVのような、興味がない人には雰囲気だけで中身が薄い、と言いそうな展開が進みます。
吸血鬼という設定に関する多少のシリアスさも出てきますが、結局今のところはいい人といい吸血鬼ばかりなので、人の死が含まれる作品でも、かなり穏やかな内容です。
その一方で、主人公のよふかしが「それまでの日常が自分の努力も含めて成り立たせていたことに、ふとしたきっかけで疲れた」という、実は大人でも人によっては共感できる話で、自分も似たようなことを思ったタイプだったので、そこが余計に刺さってしまったのかもと、感じたりもしてます。
とはいえ、気楽に見られる娯楽作という点にも変わりはないですね。
だがしかし、Creepy Nuts(Op.曲、特にいい!)がそれぞれ好きだったので甘めになってるかな?と思った時に、その根拠が、アニメ化が素材を生かしたクオリティという点に気づいたうえでの評価です。