「うる星やつら(TVアニメ動画)」

総合得点
68.6
感想・評価
207
棚に入れた
613
ランキング
2049
★★★★☆ 3.5 (207)
物語
3.2
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.5

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

嫌われる勇気

ビッグタイトルのリメイク。
今期ガンダムと同レベルの老害ホイホイ。

旧世代をブッ壊す勢いの彗星の魔女とは違いリブートでもなくリランチでもなく文字通りのリメイク。正直なぜ今更うる星やつらなのかとも思うのだが、アイドルアニメ台頭からの複数ヒロイン選択制の全盛から○○さんシリーズによるヒロインワントップ作品が復権してきた時勢を鑑みてのことなのか。国民的作家どころかもはや名誉国民と言っても微塵も過言ではない、手がける作品ほぼ全てが大ヒット作であり代表作でもある、言わずと知れたマンガ界の生ける伝説高橋留美子氏の連載デビュー作。

原作マンガや旧作アニメのリアタイ世代ですが、それらとは違って当たり前だし違わないと作る意味もないのであとは好き好き。旧作アニメも原作からのアレンジはあるし、こっちは原作準拠らしい。絵柄や声もどっちが優れているとかではなく完全に好みでしょう。リアタイ勢ならコレジャナイ!って方も多いでしょうし、これはこれでと楽しめる方もいるでしょう。声優も刷新され耳に馴染んだ声が違うので違和感を覚えるのも当然だし、あまり変わらないねって言えないくらいに違います。新しい新世代の解釈を楽しむ余裕のある方には良い作品になるのでは。演出等も今風にスッキリした肌触りに改変されてるので、ここらへんもアレンジと捉えるか劣化と考えるかは各個人の感性次第ではありましょう。ラムも性的消費と言われないよう細心の注意を払ったマンガデザイン。頬や膝をテカテカさせられるわけないし、髪色の変化でもってあくまでも人外であると強調する配慮ぶり。心労お察しします。

自身のエゴに忠実で唯我独尊で傲岸不遜に振る舞ういかにもマンガチックな記号的なキャラたちによる痛快ドタバタ劇。モノローグでの心理描写の実況解説もしないし、どちらかといえばほぼ全員が文句ばっかり言ってる。押井版ほどではないが感情移入できないさせない作り。原作準拠とは言え、今の感覚ではセクハラパワハラ該当描写もバリバリでお母さんもヒドイこと言ってるし、令和ではギャグとして成立しない部分も多く見られる。ビッグネームでもなければ即炎上待った無しの可燃性の高い作品に見えてしまう。権威に弱い日本人なら大丈夫ってか。

多分原作マンガですら今の若い子は楽しめないのでは。アニメでの酷評でよく見る「いかにもな記号キャラが自分の都合で自分勝手に振る舞うだけのご都合主義で感情移入出来ない」ってのがあるが、この作品ってその極地だと思う。でも面白くないとは言えない空気。岡田も山田も忖度して褒めるでしょう。当時のオタクはサンデーのメジャー作品なんて今の鬼滅のような流行りもの扱いでしたが、当時とは扱いが逆転した感が面白い。アニメもこそこそ楽しむサブカルチャーではなくメインカルチャーになり、迫害されるおたくが公言できるオタクへと推移してきた時代の変化というものを体感で感じさせてくれる今作は、作品でもあり現象であり概念とも言える。多分。

人の挑戦に水をさすのも気はひけるのですが、ラムありきの作品なのでラムの演技が作品の評価を左右するかと。上坂氏ののっぺりとした記号感は令和世代の要請なのでしょうが、やはり旧作に一票。老害ですまんな。というかこの作品自体に特に思い入れはないけど。

投稿 : 2022/10/14
閲覧 : 115

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