大重 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
作画は良い。内容は…なぜこんな話を? という違和感は最後に解消する。個人的には高評価
1話感想 3.4 作画は良い。でも内容が…微妙? なぜこんなレトロな…狙いがわからない
とりあえず作画は良いですね。
ラブコメなんだからヒロインの絵が可愛いのは大きなプラスです。
まもなく実現しそうな近未来な世界観も面白く、興味深く見始めたのですが…。
内容は… なんですかねこれ。昭和か。いや昭和にハーレムは無かったか…じゃあ平成? うーん。
とにかく平成初期のギャルゲーのノリ…というにしても、お寒い。
しかしまあ、パンを加えた転校生と曲がり角でぶつかるとか、ギャグとして消費されることすら30年前には飽きられているネタを、よくもまあ現代に描く気になりましたね。
それともこのレトロなノリが現代の若者には新鮮に映るなんてことがあるのでしょうか?
無いと思いますけれどね。
近年は私ら団塊Jr~ポスト団塊Jr世代が世間的な市場のメインターゲットになっているのか、『平成レトロが若者にブーム』的な、おっさんに迎合した内容が多いですが、私は嘘だと思いますけれどね。
自分が子供の頃は、親世代のものなんて全部古臭く思ったものでしたが。
こういう、親世代が古臭いことに気づかずレトロなものを垂れ流す現象というのは、恥ずかしく思います。
でも流石に確信犯だとは思うのですが…。
つまり、このレトロで古臭い内容が面白いと思ってくれる人がいると思って流しているのでしょうか。
それまたずれているというか…。
誰も、昔見た内容をもう一度見たいとは思わないんですよ。
昔は良かったというおっさんは非常に多いですが、じゃあ昔そのままの内容を流されて喜ぶかというと喜ばない。
誰だっていつだって、新しいものを求めているわけですよ。
ただまあ、何をどういう狙いでどういうセンスでこんなレトロなものを作ったのか、ということに興味はあるので、可能なら見たい気もします。
繰り返しますが作画は良いので、ぶっちゃけ女の子が可愛ければどんな欠点も目をつぶれなくもないので…。
2話
うーん… まあ、大外れするかもしれないですけれど、もしかしてこれ、何か裏とか、どんでん返しとかありますかね?
主人公の失われた記憶が鍵になってなにか…とか。
いや何の裏もなく、これで普通に面白いと思って作っているんだったら、あまりに安っぽく、作る価値を感じない。
でも、いくらなんでも突飛過ぎる展開をゴリ押ししている様子が逆になにか裏を感じないことも無いんですよね。
…いや、外れる可能性は高いと思いますが。
大抵のこんなものがなぜ面白いと思って作られたのだろう? という疑問は、そんなものを面白いと思って作った人が居るからでしか無いものです。
でも、仮にそうだったとして見せ方は大失敗ですね。
今現状で残っているのは頭を空っぽにしてこういうお馬鹿な内容が楽しめる人だけです。
そういう人に、下手な裏だのどんでん返しだのを見せた所で、裏切られたと思うだけで評価はむしろ下がるでしょう。
裏があるなら、オープニングでクライマックスシーンをちょい見せとかしておくべきですね。不穏な気配で始まったのに頭空っぽな展開が続いていたらなにかあると思って見てくれる人も居るでしょう。
そう考えると、やっぱりこれはただの深読みで、何の裏もなく普通にこういうお馬鹿な内容が楽しい人向けに作っているだけなんでしょうね。
ま、頭空っぽにして楽しめないこともないのでもうちょっと様子見してみます。
8話あたり 3.7
お、やっぱり裏がありましたね。こういう予想が当たるのは嬉しいですね。見続けていた甲斐がありました。
それはそうと色々考えてしまいますね…。
こういうどんでん返しのある作り、往年のエロゲーでは常套手段なんですよ。
エロゲーってのは高い金を出して買っているので、とりあえず最後までやるのが前提。
なので突飛な展開をぶっこんでくるのは割りとありました。
学園ラブコメだと思ったら世界が滅んでいたというのも少なくないですね。
今期やっているのではマブラヴなんか代表的ですが。
しかしアニメでそれをやるかと。
アニメってのは面白くないと思われたらそこで切られてしまうので、最後まで見たら面白いんですよ、というのは通用しないのでは? と思ってしまいますが…。
また、ここまで見てくれている人はここまでの甘々なおバカ展開を面白いと思って見てくれているわけで、急にシリアスにふられても期待外れでしかなく、つまり誰得シリアス状態になってしまっているのではないかと心配です。
自画自賛みたいで気が引けますが、いや自画自賛で良いや。
私は数少ない、このアニメに何か不穏さを感じてどんでん返しを期待していた層なので、今の展開はキタキタ、という感じに予想が当たったと喜んでいますが、そういう人はあまり多くなく、すごい狭い層に向けた作品になってしまっているんじゃないかなと…。
まあ往年のエロゲープレイヤーにはおすすめかも知れませんね。
ま、残り少し、楽しませて頂きます。
全話感想 3.9→おまけ+0.3
まあ終わってみれば良い話だったとは思います。個人的には楽しめました。
もしかしてこうかも? と予想して、それが的中したというのは嬉しいですね。予想が当たる楽しさというのは間違いなくあって、裏切れば良いというものではないんですよ。
というわけで個人的には楽しめましたが…
まあフラットに評価すればそこまで一流の話とは言えません。
割りとありがちで先が読めます。でも、個人的には気に入ったので… ああ後はハーレムの雰囲気が良かったですね。そこも気に入りました。
さて、本作にはどんでん返しがありました。
仮想現実の中ではピンクのラインでふわふわした感じを、現実では黒のラインで現実感を出すなど演出もちゃんとしていて、最初のなんじゃコリャと思った展開もAIが未熟だったためと説明がついたり、なかなか満足です。
これを前情報としてちゃんと伝えておくべきか、伝えないべきかは悩みました。
ネタバレがなくて作中で明かされる方が驚きがあって楽しめるわけですが、でもネタバレがないとそれを期待して見てくれる人が残らないのでは?
ということで… 商業的にはどう考えても前情報があった方が正解だと思います。
でも見てくれた人が本当に楽しめるためには前情報が無い方が良いわけで…。
難しいですが、やっぱり商品ですから正しく作品の魅力を紹介することができていないのは難点だと思いますね。
もうちょっとはっきり伝えるべきかと。
まあ商業的には失敗する可能性が高く、あまり評価されないのではないかなーと思ってしまいますが…
でも、数少ないこの作品を楽しめた層としては、本当は3.9くらいが妥当かと思いますが、4.2にちょっと加点しておきます。
私は楽しめました。