ネムりん さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.5
作画 : 1.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
雰囲気だけで終わっちゃった...
▩作画 2.5点→1.5点
声優 3.0点→3.5点(最終)
世間的には全く注目を集めていなかった作品ですが、作品の雰囲気自体は別に悪くないとは思うけど、設定や作画が突っ込みどころ満載でした。
序盤で違和感を感じた時の印象そのままで作画が全然ダメですね。
DIYのことを調べないで内容を描いてしまっているのか、作業シーンが増えおそらくやらかすなと思って観てたけど、案の定電動工具の取り扱いについて全く理解が足りていなかったです。
電動ドリルや丸ノコを使う時に軍手を使っていた(すてっぷ⑤、正しくは素手かゴム手袋を使う)り、しーのように髪の毛の長い人が髪を後ろで束ねない又はヘアキャップをしないでそのまま作業を行なっていたり、丸ノコの後ろに足を持ってくる作画や腕にアクセサリーをしてたり、だぶついた服で作業してたりと、取扱説明書にも注意書きとしてしっかりと書かれていますが、大ケガにつながる恐れがあるのでこれらの作画は全てNG。
例えば作業をしている時に電動工具の回転部分に髪の毛が巻き込まれたらどうなるか想像してみると、大変危険だということが分かりますよね。
DIYで大切なことは何かを考えた時に"怪我をせずに作業をすること"だと思いますが、最も重要な部分が抜けてしまってます。
雰囲気や内容ばかりに気を取られて、危険行為に全く配慮が足りていなかったので、テーマを考えればこういう作画は評価すべきではないです。
視聴者個人や制作者側の危機管理意識の問題。
序盤せるふが髪ボサボサで肩シャツはみ出た状態で作業を行ってたのを見て、こうなることは予想していたけど、致命的な作画ミスで大幅減点。
正しい情報を視聴者に伝えるのもアニメ制作の仕事。
物語は、
・妄想→ベンチ作りたい(理由付けなし)。
・妄想(ぷりんとの思い出のクリスマスツリー)→秘密基地作りたい(理由付けなし)。
・秘密基地作る→部員が沢山集る(根拠なし)・・・。
機械によるオートメーション化が進む近未来において、手作業によるモノづくりの必要性が薄れている日常でなぜDIYをしたいのか、辻褄合わせのための説明がなかった(皆で作業することの楽しさを伝えるだけでは説明になっていない)り、漢字間違えて留学先の学校が変わるとか常識的に考えてありえない(最終的には未必の故意を理由に入学を取り消すことができる)し、アメリカは成人年齢の18歳以上じゃないとクレジット機能が付いたカードを持てないけど、12歳のジョブ子がブラックカードを所持してる(電磁的記録詐欺罪に該当。ちなみに家族名義のカードでも本人でないと使用できない)し、それからしーが防犯カメラを掻い潜って校内に侵入してたシーン(建造物侵入罪)があったけど、防犯カメラが導入された経緯を考えれば犯罪を助長するような作画はまずいだろうとか苦笑いしながら観てました。
せるふが妄想でベンチを作りたいと言っていたシーンはさすがに設定がひどいと思ったんでしょうか、コミカライズ版で手直しされていて、作品のタイトルの意味が"自分自身で行う"なのに、強制的に入部させられたり漢字間違えたとかの他人理由や外部的要因で始まりそもそも自分自身でやっていないしで、部活動全般を見せたいんだったら稲中卓球部みたいに「行け!潟々女DIY部」とかにしとけばいいのにと思いながら、タイトルの意味を示し合わせて作品が作られていれば評価も変わってきましたが、脚本がもっと内容を精査して頑張って欲しかった。
DIYの醍醐味はオリジナルでは出せないアイデアだったり手作り感を作品に落とし込む事だと思いますが、ただ作業をしているシーンを見せられてもDIYをテーマとして取り扱う作品としては物足りなかったので、これならドキュメンタリー番組の「大改造劇的ビフォーアフター」観てたほうが面白かったです。
「映像研に手を出すな」に作風が似ていたけど、あちらの方が全然制作意欲が感じられたが、こちらは部員が足りないから秘密基地を作るという設定でそれ自体は悪くはないと思いますが、もう少しキャラクターの心情描写(特に主人公のせるふ)にスポットを当てて、 DIYをすることへの動機付けを明確にしたほうが作品としては評価しやすかったのかなと感じました。
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2話まで視聴。
人間性のなさを晒すだけなので批判的なレビューは基本しないようにしてるけど、敢えて忌憚のない意見を書かせてもらうと、この作品は正直あまり面白くないです。
キャラクターは「日常」や「らき☆すた」、「ゆゆ式」等ゆるふわ系の少し崩した感じの作画で、日常のゆるい感じを見せたい基本設定なのでこれは別に問題ないと思いますが、使ってる工具やネジや釘などの部材、それから基盤となる木材なども同じような作風で描いてしまっているので、DIYという工具の詳しい使い方や作業工程の細目を見せるものに対し、「ゆるキャン△」みたいに背景やキャンプ道具、登場人物などを使い分けて描かれていないので、取扱う題材としてはミスマッチもいいところで観ていて作画にものすごく違和感があります。
作業に危険が伴うことを伝えるためにもゆるい感じではなく、しっかりと細部に渡り描く必要はあるでしょうね。
キャラクターがDIYに触れる日常を見せたいのか、DIYの蘊蓄を伝えたいのか、これでは画面を通してみて内容がよく分からない。
せるふがDIYを始めるきっかけも自発的理由ではなく、偶発的なイベントによる成り行きで事が進んでしまっているので動機付け部分が曖昧で、目的である友達との思い出のベンチを作るという話もわざわざベンチを作らなくてもホームセンターに行って買えばいいだけの話で唐突感がすごくて、手作りでベンチを作りたいと思ったそこに至るまでの過程がきちんと描かれておらず、しかもあっさりと目的を変えてしまっているので、全体的に脚本がとても弱いです。
取り扱うテーマは今までになかったもので着眼点はいいと思うけど、電動ドライバーの使い方や目地材等の基本的知識を見せてるだけで、専門的な内容に深く踏み込んでいるわけでもないし、作業することの楽しさや知識の習得等テーマに見合った内容で描かれていないので、DIYに対する楽しさがほとんど感じられない。
女子校生×DIYという設定は今まで関心のなかった視聴者層に興味を持ってもらうという点では良いアイデアだと思うが、ストーリーや作画などの表現力が乏しく情報媒体が脆弱で内容が全く伝わってこないので、現状では高い評価を付けるのはかなり厳しいと言わざるを得ない作品。
次回以降に期待。