テングタケ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
絵柄から想像される以上の良作
昭和70年代アニメのような作画感で、主人公の口は逆への字型だし、主人公が聾唖&少々知的障害ありで、見ていて痛々しく、1話の半分程で切ろうかと思いました。ですが、弟との剣術試合が始まると途端に盛り上がり、最後まで物語に没頭できました。
主人公の周りのキャラがどれもクセがあり、誰が味方で誰が敵か全くわからない展開がスリリングでした。
どのキャラもみな使命感があり、結局みんないいヤツで気持ちが良かったです。
特に虐げられた主人公と、家族を虐殺された謎の生物「カゲ」の友情は心温まり、胸を熱くさせてくれました。
ですが、最弱であった主人公が途中から最強になってしまうと、アレ?そんな話でいいの?と思うことが無きにしも非ず。
「王様ランキング」がほとんど意味なかったり、いくつかの挿話が投げっぱなしだったり、魔人との契約がイマイチよく分からなかったり、チートなヒーリング能力が無かったら登場人物の大半が死んでいたでしょうし、ストーリーとしては緻密な構成であるとは言えません。
ですが、いつも殺伐な作品しか観ていない、そして殺伐な生き方しかしていない私にとっては、本作の温かみはとても癒し効果があるものでした。