遊微々 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
平成最後にジャンプに現れた大傑作
ついに始まりました。
覚えてますよ、当然。3年前、正確にはもうじき4年前。週刊少年ジャンプ2019年1号、つい昨日のことのように思い出します。
元々作者の藤本タツキ先生は前作の『ファイアパンチ』の頃から追っていました。1話がやたらネットで話題になっていたこともあり、1話から最後まで追い続けてましたね。ネットの評判は最初だけ話題になって、あとは触れられることがほとんど無かった印象です。『ファイアパンチ』自体は個人的には面白い時はとんでもなく面白いけど、つまらない時はとことんつまらない、山と谷の落差が凄まじい作品という認識で読んでました。
『ファイアパンチ』の連載終了後、ジャンプSQで『妹の姉』という読み切りが掲載されました。これを読んで、「あ、やっぱ藤本タツキっていう漫画家は今後絶対に注目しなければならない」と再認識させられたことも鮮明に覚えています。以上、少々長い自分語り失礼。
1話 「犬とチェンソー」
{netabare}デンジの壮絶な生い立ちと、新たな旅立ちが描かれる第1話。
アニメの出来としては想像以上に素晴らしいものでした。細かな描写もじっくりと丁寧に描いている。ただあまりにも全体的な作画コストがかかり過ぎた影響からか、アクションシーンは若干物足りなさを感じました。もっとスピーディーに動く展開を期待していたのですが。ただこれはゾンビの悪魔だから早く動かねーだろということと、デンジがまだ未熟であることの演出なのかなと捉えることもできます。2話以降に期待していきましょう。
さてここからはリアタイ勢による当時の回顧録。
正直『ファイアパンチ』やその他の読み切り作品の雰囲気から、いきなり藤本タツキという漫画家を週刊少年ジャンプという戦場に送り込んでいいものなのか?というのが連載開始前の印象。ジャンプというカラーに合わねえだろと思ってしまったんですよね。
結果としてこれはその通りで、全くカラーには合ってなかったと思います。ただ余りにも色が濃すぎた。無視できないほどに塗りつぶしてしまいました。
私自身、1話を見た時の衝撃と感動は今でも覚えていますが、何故他の作品以上に今作に惹かれたのか、具体的に言葉で説明することは出来ません。もうとにかく理屈ではなく、とてつもない巨大な楔を頭からぶっ刺されたような感覚です。特に最後にデンジが発した「最高じゃあないっすか・・・」というセリフが、深く深く脳髄に刻まれました。
1話を読み終えたと同時に、「もしこの作品が打ち切られるようなことがあればジャンプの購読はもう止めよう」と決意したほど、私のこの作品に対する想いは強烈でした。序盤はとにかくアンケートを毎週1位で出しつつ、ヒヤヒヤしながら掲載順を確認していましたね。{/netabare}