mon(萌レビュー) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
AIの感情の前に、人が感情を説明できない。
「心を込めて歌う」という使命を持ったAIのVivyがAIの暴走(人類の滅亡計画)を阻止するという話。
内容や構成的にはとても良くできていると思いました。
同じ様なテーマにアイロボットという映画があったがあっちはアクションがメインで、この作品は人間の感情など「人間らしさ」により焦点が当てられているように感じた。
ところで、この様なAI=暴走して人類滅亡。みたいなテーマが今ひとつ自分の中で刺さらない理由は以下である。
「人間がそもそも感情を完全に説明できない。」
ボードゲームの世界ではすでにAIは人類を超えており、プロですらAIには勝てない。それは人間である限りミスはするし、計算能力も限界があるからである。
人間同士の対局ではこういったものを「集中力」だとか「負けず嫌い」「気迫」や「棋風」といいった言葉で表現することが多々ある。
それは感情なのか。それとも生まれ持った特性なのか。
AIだから感情はないという着想以前に、そもそも人間が「感情」という定義を完全に説明できないという見落としがあるような気がする。
本作では、心を込めて歌う=過去の人や記憶を思いながら歌う=感情がある。という様な定義をしていました。
まあ感情なんて人それぞれだから、そもそも説明困難な副題ですね。
作品自体は面白かったです。