タック二階堂 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ガンダムだと思って観なければアリ。
宇宙世紀0079、地球から最も遠い宇宙都市「サイド3」はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。この1ヶ月あまりの戦いでジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた――
ファーストガンダムの冒頭ナレーションです。
いまから40年以上も前、日本アニメの金字塔として放送された「機動戦士ガンダム」。その人気ぶりから、数多の派生作品が作られてきました。
ただ、ファーストガンダム(この呼び方も好きじゃない)世代の僕としては、ファーストガンダム以外はガンダムではありません。いちおう、「ZZ」まではガンダムシリーズとして認めますが…
なので、それ以外のガンダムは「ガンダムさん」含め、すべて同じ。「オルフェンズ」も未視聴です。
で、今回の「水星の魔女」。ガンダムと名の付くアニメシリーズで初めて女性キャラが主人公。そして、初めての学園モノということのようです。
ま、それならばと思い、「ガンダム」だと思わずに観ることにしました。原作は矢立肇(サンライズのアニメチームのペンネーム)、富野由悠季氏。制作はもちろんサンライズです。
=====PROLOGUE、第1話視聴後、所感です。
{netabare}
さすがは自社の基幹コンテンツ。サンライズの威信をかけ、素晴らしい作画です。キャラデザは安彦良和さんではありませんが、安彦良和風のガンダムらしいキャラデザで悪くないですね。
ストーリーは、まだこれからなので何とも言えませんが、おそらくは父を殺された娘・エリクトがガンダムを駆って戦いに身を投じていくというストーリーになるのでしょう…って、あれ? 1話ではスレッタとか名乗ってますが…
うん、まあ。
面白いと思いますよ、先行して配信された「PROLOGUE」からの1話ともども。
ただまあ、これはガンダムじゃないですね。
なので、ガンダムとは思わず、美少女主役のロボットアニメのひとつとして観れば、これはこれでアリじゃないかなと思います。
そうはならないとは思いますが、ファーストガンダムのキャラを出したり、そういったエピソードを入れ込んだりしなければ、普通にロボットアニメの学園モノとして楽しめる気がします。
{/netabare}
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}
ずっと引っかかることがあって、そのせいで本作に完全にハマりきってはいないといったところです。
それは、「誰も死なない。誰も殺さない」というところ。
いや、別に猟奇的な趣味があるとか、そういったことではないのですが、上記のせいで決闘というものに緊迫感が生まれていないという印象なんです。
たとえば今回。
シャディクの取り巻き女。イキり散らすのいるじゃん。レネだっけ? それとか、エナオだっけ?
スレッタが(というよりエアリアルが)覚醒して、取り巻きどものモビルスーツを撃破していくわけですが、別にただ「やられたー」ぐらいの悲壮感しかない。なんだろ、高校生の騎馬戦ぐらいのレベルの緊張感なんですよね。
日曜の夕方ON AIR。お子様向けのコンプラふねふねってことですか?
所詮は、追手に帆かけてシュラシュシュシュしてるようなままごと遊びが、ずっと続いてるんですよね。
オリジンは、タマの取り合いで負ければ退場。だからこその悲壮感と感動があったわけで。だからこそ、マチルダさんの死に涙したわけで。だからこそのスレッガー中尉の「悲しいけど、これ戦争なのよね」で涙したわけで。
せめて今後、シャディクの取り巻きの一人で、高みの見物してイキっているウザいキャラの紫髪女(なんだっけ? セセリア?)ぐらいは黄泉の国に送ってやってください。オリジンのキシリアみたいに、チョンパでねw
{/netabare}
=====第12話視聴後、追記です。
{netabare}
いやー、そうきましたか。
悲しいけど、これ、戦争なのよね。
ガンダム補正なくても、この作品は実に面白い。
4月からの後半クールも楽しみです。
{/netabare}