二足歩行したくない さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
もう何も怖くない
今となっては言わずとしれた新房昭之・監督、虚淵玄・脚本のオリジナルアニメ。
リアタイでも見ていましたが、久しぶりに再視聴しました。
キャラデザはうめてんてー。
放映前情報ではいかにも女の子たちがキャッキャウフフするお前達好みの魔法少女アニメでございという雰囲気を全面に押し出していましたが、脚本はヴェドゴニアや沙耶の唄で名を轟かせていた虚淵玄、絶対なにかあるとハラハラしながら見ていたことを覚えています。
だけど、1話過ぎ、2話過ぎて、作り込まれた魔法少女の設定、メガミマガジンのセクシーピンナップで、いつしかまどかが魔法少女になる日を心待ちにしていた、そんな折での第3話、ギャルゲーをやらないライトなアニメファンには衝撃映像がお茶の間にお届けされ、当時のネットは大騒ぎでした。
個人的には想定通りの流れでしたが、それでもあの日、アニメの歴史がまた1ページ開かれたことを感じましたね。
内容はタイトル通りの魔法少女モノで、主人公は鹿目まどかという名の、平凡な少女です。
彼女はある日の夢の中で、巨大な怪物と戦う女の子と白い謎の生き物を目撃します。
白い生き物に「僕と契約して、魔法少女になってよ」と告げられ夢から目覚めるのですが、その明くる日、夢で見たような気がした女の子が転校してきます。
転校生の名は暁美ほむら、クールで威圧感のあるほむらに、まどかは「今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないこと」と、忠告を受けます。
そんな折、まどかと、友人の美樹さやかは、魔女の結界に迷い込んでしまいます。
奇妙な空間に幻惑され、魔女に襲われようとしたところ、魔法少女である巴マミが現れ助けられる、という展開です。
魔女は一般人を惑わし、惑わされた人は原因不明の自殺や失踪をします。
その魔女を退治するのが魔法少女の役割で、白い動物のような生き物・キュゥべえと契約することで、魔女と対抗できる魔法少女となります。
契約をする代償として、ひとつだけ願い事を何でも叶えることができます。
まどかは叶えたい願いがなかなか見つからず、タイトルは"魔法少女のまどか"が活躍するような感じがするのですが、実際のところは魔法少女モノのフォーマットとは異なり、第1話ラストとかで変身とはならないです。
一般的な魔法少女モノとは少し変わった魔法少女アニメで、なぜとは言わないですが、子供が誤って見ないように注意が必要ですね。
絵はかわいらしく、男性キャラも登場しますが、メインは"魔法少女"というくらいなので、みんな女の子です。
魔女の結界の描写は劇団イヌカレーが関わっていて、幻想的で美しく、激しいシャフ度も作品の雰囲気にも合ってました。
ビジュアルを見ると、うめてんてーの独特な絵柄が目を引きますが、とりあえず三話まで見てみることをおすすめします。
ラストは、虚淵玄らしい壮大な終わり方です。
一概にハッピーエンドとも言えないあたりも虚淵節を感じました。今見ても色褪せない名作です。