キャポックちゃん さんの感想・評価
1.5
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 1.5
音楽 : 2.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
もはや突っ込む暇もないほどの…
テロ対策の実働部隊が全員女子高生姿の美少女だったり、主要キャラがいきなり和風カフェで働き始めたり、終盤でなぜかお涙頂戴の難病ものになったり…もはや突っ込む暇もないほどコテコテの「あざとアニメ」。過去作で人気を博した要素をつぎはぎしただけなので、ストーリーは辻褄が合わずキャラの性格も一貫性が欠ける。これがギャグなら笑い飛ばせば済む話だが、作中では何人も死ぬ深刻な事件が起きているので、大っぴらに笑うのはさすがに不謹慎。どんな顔をして見れば良いのか、戸惑ってしまう。
ヒロインの千束は「殺さない」ことをモットーにしているが、テロの根源を絶たなければいつまでも人殺しが止まらない状況なのだから、自分が対峙する相手だけを生かしてやっても、ただの自己満足にすぎない。登場人物の内面を深読みしようとすればするほど、頭が空っぽの木偶人形に見えてくる。
対照的な性格の主人公コンビ(ショートの金髪とロングの黒髪)は、真下耕一の名作『MADLAX』を彷彿とする(ただし、ショートとロングが逆)。人間離れした射撃の腕前を持つ、記憶があやふやで出自が謎めく---など共通点も多い。しかし、『MADLAX』が陶酔感をもたらすシーンの連続だったのに対して、本作は苦笑をもたらすシーンの連続。宴会のBGVに使えば、みんなで突っ込んで大盛り上がりできるだろうが。