テナ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
救われない命に手を差し伸べる為の薬局
主人公は医者なんですが、初っ端から医者の役谷先生は過労死してしまう。
彼は幼い頃に妹を亡くしています。
何の病気かは解りませんが、その病に効くクスリがなかった。
大人になった彼は、薬があれば助かった命の為に薬の研究をする。
そんな最中に過労死した。
多分、妹の様にクスリが無くて苦しむ人を助けたくて、自分の様にクスリがなくて大切な人を失い残された人が涙を流さなくていいように研究し続けたのでしょう。
それが祟った……
そんな彼は異世界で雷に撃たれて気絶していた少年のファルマとして転生し薬神の力と共に目覚める。
異世界では神術なる魔法みたいなものがあるのですが、その異世界で医学の知識を活用し、異世界の不治の病に対してクスリを制作してゆく。
異世界作品ですが戦闘シーンなどはかなり少ないのですが、異能医学作品です。
異能医学と言えばオリジナルの病気が出てきそうですけど、多分、実在する病が殆どだと思います。
医学知識はないので、なんとも言えませんが多分?
その辺はリアルあるかな?
1話の眼鏡がない場合の対処法は面白いですねw
彼は薬神の化身だからと最初は家庭教師のエレンに怖がられてしまいます。
それでも、ファルマは自分の気持ちを一生懸命伝えます。
警戒はされながらでしたが、最初は薬神にビビって敬語だったエレンも徐々に打ち解けて元に戻っていく感じが良かったですね(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)
彼は貴族ですが分け隔てなく彼の力で使用人の容態を見てクスリを作成してあげる。
そんな中で彼はこの世界の事実を知る。
この世界では平民は医者に見て貰えなかったり、薬が買えない事実を知る。
ファルマは「 患者の身分で医者が見る見ないを判断するのはおかしい。」と考える。
当然てすよね。
今の時代では考えられないけど、多分こうした時代は必ずあったんだろうなぁ〜
まっ、もしかしたら世界の何処かでは人種差別とかそうしたもので今も残ってるかもしれないけど、そうした事で容態を見たり見なかったりはおかしいよね。
「クスリが高いから平民は買えなくて、呪術的な物に頼るしかなくて死亡率が跳ね上がる」
これはね。
日本で言う神頼みとか生贄とかかな?
クスリが買えないのはね。
私達の世界でも高いクスリってあります。
保険適用外とか保険適用込みでも高いのとか……
ただ、この時代だと多分相当高いのかもですね……生涯働いても買えないとかそんなのもありそう。
だからこそファルマは「 クスリを必要としてる人に届けたい」と言います。
医者の鏡ですね。
本当に命を救いたいと思うから、現状を変えようと思う気持ちの伝わるシーンでした。
女王陛下が白紙病になる。
それを医者達は治す手段がなく、安楽死に持っていこうとする事に気づいたファルマは新薬を開発すると言う。
周りは、それを反対する。
それでも、陛下は「頼む」と言う。
陛下は知っているのです。
自分の命が長くはない事を…医者達は諦めてしまっている事を。
でも、陛下の気持ちを考えたら即答も当然です!
沢山の人が諦めていく中で、諦めずに居てくれる人がいる。
それが子供だろうと「新薬」の効果の有無よりも、その可能性があるなら縋ると思うのです。
このまま、死ぬだけで終わるのなら…可能性が1%だろうが限りなく0だろうが生存率が少しでも上がるのなら!0じゃなくなるならそれだけで!
それでも、医者であるファルマの父は反対する。
それは彼が偉大な医者であるから、そうして父であるからです。
偉大な医者だから、陛下の病気に自力で気づいたし出来る事を試してきた。
それでも、出来なかった。
彼に出来るのは…陛下を苦しまずに生涯に幕を閉じさせる事だけだった。
父はファルマの力を知らない。
そんな息子が「新薬」を作ると言い出したら普通に止めますよね。
何故なら、もしも半端な知識で適当に調合して「新薬です」と飲ませて陛下に何かあれば息子が陛下を暗殺したとかになりかねません。
更には、医者として未来が失われてしまう。
だから、父として医者として止めるべきだと考えた。
でも、ファルマと向き合う事で能力を知り、息子を信じようと思えた。
ファルマも父から死に向き合う覚悟を教えられました。
向き合う事でお互いに成長出来たシーンですね。
彼は陛下の病を直した事により宮廷薬剤師として異世界薬局を設立する!
彼の夢だった、貴族や平民の分け隔てなく安全安心に安く買える薬屋さん。
オープンしたのはいいけど……客足が伸びなくて…………
そうした事を対策しながら薬局を営業していくのですが、出来て即大繁盛よりこうした問題もある方がストーリーも広がり面白かったですね。
昔の化粧品には毒であり円泊や水銀が使われていたりするなど学びになる話しもありましたね。
しかし、ファルマの塗った白粉……白すぎでしょうww
バカ殿より白いwww
そうして従業員も雇います。
産休を済ませたお薬剤師達なのですが、この世界での薬剤師は1度産休などで引退したら二度と雇って貰えないそうなんです。
そんな!ブラック社会!(*꒪꒫꒪)
この世界……ヤバすぎる……
こんな世界だと女性で薬剤師を目指さないと言う人も増えるからゆくゆくは薬剤師不足陥るし、女性薬剤師は出産て復帰できないから、出産しにくいし住みにくそう……二度と雇って貰えないってのが何よりヤバいです
ファルマは異世界薬局で産休育休整備する!
いい心がけだです(*^^*)
薬師ギルド
薬師ギルドは異世界薬局を異端と呼び、よくは思いません。
異世界薬局は安く良い処置をする……そうなると他の薬局は売れ行きが悪くなる……
沢山ある薬局はそこに所属して居て、薬師ギルドには異世界薬局への立ち入りを禁止されます。
もし薬師ギルド所属して異世界薬局に出入りしたらギルドかは除名……それは薬局を経営出来なくなってしまう。
薬師ギルドに所属しているピエール
娘さんが体調を崩している時に声を掛けたのはファルマ……薬師ギルドから異世界薬局への出入りは禁止されています。
それでも彼は異世界薬局で診察する事を選ぶ。
この選択肢には安心しました。
薬師として経営出来なくなる事が怖くなるようなら最低ですが、彼は父として娘を選ぶ。
どちらが大切かなんて比べるまでもありません。
しかし、彼も一応薬師ギルドの人間で平民です。
最初は貴族ファルマを疑って居ましたが、親切に診断して説明してくれて値段も安くて、彼はファルマも凄さを体験する。
そして、薬師ギルドの会議でピエールは勇気を出して、意見する!
異世界薬局の凄さを伝えます。
しかし、彼の言葉は伝わらず……
そうして、彼の店はボロボロにされます……
そんな時に、ファルマが新たな薬師ギルドを開く事になります。
だから、ファルマはピエールに「手伝ってくれませんか?」と声を掛ける。
異世界薬局の提携店「夜明け薬局」
この店の名前にはピエールさんの気持ちが見える気がします。
平民の薬師ギルドはピエールの言葉を聞くと、効くか効かないかも解らない薬を売りつけるお店らしいです。
多分、適当にしてるのではなく、平民だと医学を学んだりも中々出来ない世界なのかな?と思いました。
だから、先人の知恵しか借りられず、医学が進化しないのだと……
治る事もあるけど、まぐれ当たりが殆どらしいです。
しかし、それだと救われる命のは運任せ。
この世界の医学は暗闇に閉ざされています。
そして、営業出来なくなったピエールの気持ち……店を奪われ経営権を奪われ家を失った……彼の心も暗闇です。
でも、ファルマと出会った。
もう一度……いゃ、次はまともな薬を取り扱い本当の意味で薬師として再スタートを切れる。
更に、世界最高峰の薬を取り扱い医学の進歩に貢献出来る。
まるで、暗闇に終わりがくる様な……夜明けの様な。
だから、この店名は素敵だなぁ〜と思いました。
薬師ギルドのレオン……
コイツは本当に最低な行為と発言ばかりで私は嫌いでした。
でも、彼も実は被害者なのかもしれません。
彼は子供を亡くしていて理由は貴族の医者が高値でしか薬を売らなかったそうです。
そうして診察も中々してくれず……
平民には買えない金額……それで失った命……
だから、貴族が経営する異世界薬局が信用出来ずに意固地になってしまっている。
ファルマが異世界薬局をオープンしようとした理由は「 患者の身分で医者が見る見ないを判断するのはおかしい。」「 クスリを必要としてる人に届けたい」って理由でしたね。
この世界ではこの事実が社会問題となって……いゃ、問題ともなっていないくらいに問題なのかもしれません……
だから、意固地になってしまう……横暴な彼も被害者……
でも、それは横暴を許される理由にはならい。
異世界薬局を勝手に毛嫌いして薬師ギルドの仲間を巻き込んで、異世界に馬車を追突かせたりしていい理由にはなりません!
彼がしなければいけないのは薬師として薬師ギルドのリーダーとして異世界薬局を知り、ファルマと話す事です!
それでも、ファルマが間違えてると感じたら敵視すればいい、ただ何もしないで敵視してファルマや薬師ギルドの人達を巻き込むのは絶対違います。
「貴族だから」とか「貴族が経営してるから」とかって勝手な偏見で否定していいものじゃない!
ファルマが安く診察したり薬を提供する意味を考えるべきです。
本当に平民の薬局を潰す為ですか?
解らなければ話てみるべきなんです。
それが役所ギルドリーダーの役目なんです。
そして新たな問題が発生する!
黒死病……ペスト菌……
黒死病……誰もが知る病で有名です。
黒死病は存在としては小学校の社会や歴史で習った事があると思います。
しかし、簡単な説明くらいで悔しくは習わないです。
だから、私な詳しくは知りませんでしたが、この作品で学びました。
黒死病関連アニメだと「異世界から問題児達がくるそうてすよ」にも出てきますが余り詳しくは出てきませんでしたよね。
あちらは医療アニメではありませんてしたしw
そんな中、エスターク村で黒死病が大量発生します。
理由は密入国した船でした。
そこから感染源が広がり始めた。
そこにファルマが向かうと言います。
しかし、ファルマが国から離れる……ファルマが国から居なくなると黒死病を見抜ける人が居なくなるとエレンは心配します。
確かに不安ではありますよね。
知識ある人が居なくなる……
もしも何かあれば……もし、検疫に失敗したら……
でも、ファルマは「エレンなら出来る」と言います。
それは、ファルマが仲間を、信じてるからです!
この事態は一刻を争います!
他の人に出来ないと思ったらファルマは大丈夫とは言わないでしょう。
「大丈夫」だと思うからこんな事態でも任せられる。
逆に彼が自分の国から出て他の村に迎えるのも頼りになる仲間がいるからなんですよね。
キャスパー教授……おばあちゃんの教授です。
彼女は沢山の人が黒死病と戦う中で自分も何か手伝える事がないかと尋ねるも相手にしてもらえず、腫れ物の様に扱われます。
理由は、彼女の研究は微生物やカビの研究で医学には役に立たないと思われていたからです。
しかし、彼女の研究こそに黒死病を打破する突破口があったのです。
放線菌のストレプトマイセスから黒死病を打破する為の新薬を作れる……そして彼女は既にその研究を終えていたのです。
私は思いました。
世の中には沢山の研究室があります。
もしかしたら中には意味が無い様に思える研究もあるかも知れない。
今は実らない研究でも無駄な研究もなんてないし、何が役に立つかは解らないですよね。
そうした研究の1つ1つが過去にも沢山の事を救ってきたし多分これから先の未来でも救える物が沢山あるかもしれない。
そう考えると研究って大切ですよね。
そんな最中、帝国で黒死病の感染が広がろうとしてました。
黒死病を広げようとする者達が現れる。
黒死病は何者かの人の手により引き起こされた人災……
最後はバトルアクションでしたねw
医療アニメのハズなのですが……
彼の最後に使った大技はチート級ですね。
空気中の細菌を全て潰すってw
でも、あそこまで拡散したウイルスを潰すにはそれしかないですよねw
でも、ファルマって医者の鏡みたいな存在ですよねw
医者として心がよく見えてくる様な作品でした。