タイラーオースティン さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:----
しい六に感情移入した
熊と蒸気機関車の友情の物語ゆえに人間が身勝手な悪役として描かれており、なかなかキツい内容。
そんななか山太郎としい六のやりとりにはほっこりさせられるものがあり、しい六が山太郎に蜂蜜や蜂の子の入った蜂の巣を与える所は、同じ手塚作品の短編であるモモンガのムサで親代わりの大木がムサに新芽を与える所を思い出す。
時代と共に電車が台頭してきて蒸気機関車の働き場が無くなる中でしい六の心情に共感するものがあった。山太郎をおびき寄せるためにしい六を使うのですが、その身を脱線する事で山太郎に危機を知らせ救う所はジーンと来るものがあります。
なんとも考えさせられる寓話的な作品でした。