あすは さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
青春ものの傑作だと思う
原作未読。
まあタイトルが、視聴の妨げになってる感はありますねw
そのタイトルを見れば作者がSF好きなのはわかります。ブレードランナーの原作のディックの小説ですね(ブレードランナーは正直小説のごく一部、それもせいぜい三番目くらいに重要な要素だけを思いっきり広げて、原作っぽさはわずかなかけらしかありませんでしたが。。。)。
その通りこの作品はSF、ライトな青春SFものです。
。。。と一言で語ってしまっていいような作品ではなかった。。。
最初は、ちょっと昔っぽいラノベの感じかなーと思いました。主人公の話し方とかね。
最後まで見たら、そんな言葉で表現するのは失礼であると深く反省しました。ごめんなさい。非常に誠実でリアルな作品です。これは自分にとって最大級の誉め言葉。リアルというのは「現実的」という意味じゃなく、「ほんもの」というような意味ととらえてください。
ディックの小説とは内容的には共通点はほとんどありません。ただ、根底の主題は同じかもしれない。人にとって一番大事なのは、人を人たらしめているのは、「共感」である、というテーマが隠れているように思います。この作品では、それは「やさしさ」という言葉で表現されています。
桜島麻衣のヒロイン力がもう圧倒的すぎ! 今まで数多くのヒロイン見てきたけど、これだけの娘はあんまり記憶にないなぁ。ちらちら垣間見せるまだちょっと幼い部分も含めて、愛せずにはいられないでしょ。アニメの死んだ偶像ではなく、ちゃんとその息遣いを感じさせるという(多分原作の?)表現力がすばらしい。もちろんそれをきっちり演じたアニメの絵、そして声優のおかげでもあります
これはどの登場人物についても同じで、みんな、ちゃんとひとりの生きた人間と感じます。怒った顔しか見せない、友人・国見の彼女もね(この娘もなんかかわいくてしょうがないよw)。だからこそ、現実っぽい世界なのに現実にはあり得ないようなことが起きても、すんなり受け入れ、感情移入しちゃう。
いろんな話がオムニバス風に展開されていきますが、やっぱり妹のかえでの話が骨子になっていて、タイトルにだまされてちょっと離れた位置で見始めていたにも関わらず、最後にはいいように心を動かされてしまいました。くやしいw
自分のよく見慣れた場所が舞台ということもあって、より感情移入してしまったのも敗因のひとつかもしれない(負け惜しみ)。
とにかく、まれに見るすばらしいドラマであると思います。
人にもおすすめしたいんだけど、やっぱりちょっとタイトルがねぇw
ところで、OPのpeggies、レン彼で気に入ってアルバムを車の中で聞いたのですが、福島の山の中で聞いて、あれ、がちゃがちゃしてていまいちだなぁと思ったのですが、家に帰ってきて町中で聞いたら、あ、やっぱ結構いいじゃん、とイメージ一変。。。
やっぱりこういうのって、視聴する環境で全然違っちゃうんだなぁと。
おもしろいね。