エイ8 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ちょっとエモさに寄り過ぎた感
『86-エイティシックス-』(EIGHTY SIX) は、安里アサトによる日本のライトノベル。イラストはしらび、メカニックデザインはI-IVが担当している。電撃文庫 (KADOKAWA) より2017年2月から刊行されている。各巻冒頭部分が電撃文庫マガジンに連載されているほか、同誌およびカクヨムにて外伝が連載された。
第2クールは同年10月より放送中。尚、第22・23話については、クオリティ確保のため、2022年3月12日以降に放送された。(wikipedia)
最初、この第2クールは初めから想定されたものだったのか、人気が出たため急遽計画した実質2期なのか判断に迷いました。視聴当時は(OPをちゃんと見てないことがバレますが)何となくアニオリだと思ってましたし、実際2クール目の冒頭もあまり1クールラストとの整合性が取れていないような気がしてました。
1クールのラストで何故シンは幼少に戻って騎士の鎧を身にまとった兄に連れて行ってもらったのでしょう?兄であるショーレイ(を基にした羊飼い)はシンを子ども扱いしてはいけないと悟っていたと思いますが、それは単純な思い違いでシン自身はそう望んでいたということだったのでしょうか。でも結局2クール冒頭でシンは置いてかれ大人になるという描写。うーん……
ていうかそもそも何で助かったの?先述の流れもありますし、また羊飼いだけコピーが無いというのも不自然なのでてっきりレイの別機辺りが来て助けてくれたのかと思いましたが特に説明なかったですね。運よく連邦が来てくれて助かったってこと?
更に言うと支援機のファイドを1クールで潰して2クールに入りさっさと復活させたのも流れ的に微妙。あれだとわざわざぶっ壊れた事強調する必要ありましたかね?あの記念碑というかモニュメントを作りたかったから?
まあこういうようなのがあったのでてっきり二期用に新たなシナリオ考えたのだと思ったりしたのですが、原作ラノベだともっと自然な流れをしてるんでしょうかね?
1クール目はファンタジー風味SFという感じでしたが2クール目は逆にSF風味ファンタジーと様相を変えています。そして幼女キャラであるフレデリカの登場によって一気にラノベ臭も強まります。1クールの時は意外と気にならなかった厨二な二つ名も2クールではやたらとこそばゆいです。ブラックウィドウw人斬りカマキリw
……あ、まずい。ブラックウィドウで笑ったらMa〇velさんに怒られちゃうか。というわけで彼女の方は取り消しで。人斬りカマキリwwwwww
それにしても共和国、帝国ときて連邦ですか。連邦なんて言われるとソビエトを彷彿とさせますがどっちかというとガンダムの方の連邦でしょうか。ただやたらと人道的感覚や民主主義を強調するところから見て単純にアメリカをモデルにしてるのかも。
新キャラで友人のユージン君は結構あっさりと退場していきましたね。アルバのように見えるしキーパーソンだと思ってましたがあんまりそんなことありませんでした。あくまでシン周辺のストーリーを彩るものでしかなかったですね。色付きだろうがなかろうがそこは関係ありませんし。
それにしてもまあエモかったですね。あんまりにもエモ過ぎてキリヤとの最終決戦の場にレーナさんが突如として現れても気にもなりませんでしたよ。いや嘘です。何の脈絡もなく唐突に現れよったなとか思いました。しかもあの人片手銃でレギオンぶっ飛ばしてませんでした?何でそんなにお強いん?
というかレーナさん、そこからやることなすこと迂闊だし支離滅裂。まず目の前にいるのがシンと全く気付かない点。毎晩お喋りしてたのってそんな昔のことじゃないですよね?声聞いてもしやと思わないもんですかね?大尉じゃなく少佐とも言ってるし、一度パラレイドで音も拾ってるわけでしょ?しかもその後再開した時顔見てもわかんないし。あんたが後生大事に持ってた写真の人物見た事ないの?見ず知らず(と思ってた相手)に見せつけてドヤるために持ってんの?
まあそんな感じでエモ演出に寄り過ぎなことには結構気になりました。強引に再会現場引っ張るし……別に遠くで音鳴ろうがハッチ急に止めんでもええやん。止めるならすぐに閉じちまわないと意味ないだろとか。
仲間の4人にしてもクレナ、アンジュ、セオ辺りの生死のぼかし方はわかりますがライデンはいくらなんでも強引過ぎでしょ。あれほんとどうやって生き残ったの?
あ、アンジュといえばオーラスでようやくアルバじゃないということに気づきましたよw本物と並ぶと結構違うもんなんですね。1クールの時は一人だけアルバ混ぜていてるもんだから結構重要な人物かと思ったのですが……まあメインキャラという意味では重要人物だったのでしょうが。
最後に作品としては、総じて説明不足感がすごかったですね。特にレーナ側の描写が少なすぎたのは致命的だったと思います。エモきゃ良いってもんじゃないと思うんですよ、少なくとも自分はちょっとがっかりしました。さすがに原作はちゃんとしてるとは思うんですが、あの無駄な総集編を一つでも減らせれば何とかなったのかもしれませんね。作画クオリティを維持するのも痛しかゆしといったところでしょうか。