プラ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
デカダンス・・・それは「退廃」
第一話を見ると、人間より上位存在の生物の登場により。個体を減らされてしまった人類が、「デカダンス」という移動要塞・兼・巨大兵器とともに、闘いながら生き永らえるアクション系のストーリー・・・かと思ったら、その想像はあっさりと覆される。
なんと、人類が戦っている世界は「サイボーグ」たちがプレイするソシャゲのようなものだったのだ。デカダンスでの戦闘イベントを発生させているのは運営している企業で、それらと闘うほとんどの人間は、サイボーグがコントロールした肉体=アバターである。ただし、仲には生身の我々と同じ人間も交っているというのが、かなり残酷である。
サイボーグたちは、何らかの理由(明かされていない?)により地球を離脱し、人間としての意識(あえて「魂」と呼んだ方が正しいかもしれない)を抽出し、ガラクタのようにも見える機械に移して生きている。
サイボーグたちは永遠の命なのかというと、そうではないようである。どうやら「運営」の意図に反する行為をすると、デブリとして刑務所のようなところへと連行されてしまうようである。
運営の意図に反する行為は「バグ」と呼ばれる。デカダンスというゲームには、普通のプレイヤーに交じって、エラーを報告・処理するバグハンターのような存在もいる。
最終盤で明らかになったが、運営の正体は「システム」であった。確かに、システムにバグが見つければ排除・修正するのが適切である。しかし、このシステムは生物と似ていて、"進化のために必要なバグ"はあえて見逃すようである。
人類の上位互換の存在として、永遠に近い命を得たサイボーグたちであったが、彼らは地球を離れてからもこうして進化し続けてきたのであろう。いったい、これから先彼らはどのような未来へと進むのだろうか?