「花咲くいろは(TVアニメ動画)」

総合得点
90.0
感想・評価
6278
棚に入れた
26963
ランキング
68
★★★★★ 4.1 (6278)
物語
4.1
作画
4.3
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

時は流れず想いは刻まれる…。願い・信じる事は尊く美しい

2011年4月~。原作・制作︰P.A.WORKS 10周年記念 オリジナルアニメ。お仕事シリーズ(はたらく女の子シリーズ)第一弾。メディアミックス作品。TV版全26話。劇場版 1話(2013年) 全話視聴済。

【まえがき】
色々なジャンル、面白そうな作品を視聴していますが焦点が定まらず…。
少し疲れたので原点回帰し、今見たらどう感じるのかと再視聴。少し古めの作品ですが、躍動するキャラクター、美しい作画、無駄な話が無い観せる物語への拘り。日常に疲れたら元気貰えるかと。キャラの個性が強めなので、お好みでご覧頂きたいです。

【本篇・みどころなどについて】
石川県 湯乃鷺温泉街の旅館「喜翆荘」で働く乙女達と旅館に関わる人々の日常、仕事を通じ想いを育て、成長と時間という現実の中で自分の在り方を模索しながら、時代という時を刻み、学んで明日を歩む。これは想いを繋げる物語。

第1話(16歳、春。まだつぼみ)
松前 緒花(16歳。高二。母子家庭の一人っ娘。現実的な常識人の反面、一本気で熱い性格。たまに暴走する)は、東京での日常に刺激が足りないと憂いて進路も決めかねていた。幼馴染みの孝一から突然告白されても判然とせず有耶無耶にしてしまう…。

母の身勝手な都合で、突然の夜逃げする事になり、母の実家 旅館「喜翆荘」の地に移住&転校する事になる。
大正浪漫の様な美しく眩しい佇まいに一目惚れし期待を膨らませるが…。
全てが初体験の中、悪戦苦闘しつつ現実の階段を上りながら、輝きを求めて周囲を巻き込みつつ成長街道を歩み始める。
果たして緒花は自分の夢を見つけられるのか?!
{netabare}

●主な登場人物
・四十万 スイ(しじま。喜翆荘の女将。緒花の祖母。68歳。旅館に対する愛情、高いプライドとプロ意識、揺るぎない信念の持ち主。人を見る眼力、人の心を無にしない優しさを併せ持つ)

・鶴来 民子(みんこ。17歳。高二。住み込みで板場で働く追い回し。修行中。勝気で不器用な性格。言動は極めて粗野。高校では容姿とクールさからマドンナ扱いされている)

・押水 菜子(なこ。17歳。高二。中居として働く。二男二女の長女でとても面倒見が良く働き者だが極度の引っ込み思案。緒花に対しては無意識に毒を吐く)。

・輪島 巴(ともえ。28歳。未婚。仲居頭。快活で面倒見が良い。喜翆荘を支えて来た)

・四十万 縁(しじま えにし。32歳。スイの息子で皐月の弟。番頭。やる気はあるが、優柔不断で経営センス無しで常に空回り)

・宮岸 徹(とおる。23歳。二番板前。腕は良いが場の空気が読めない愚鈍な男)

・富樫 蓮二(とがし れんじ。42歳。花板。腕は良いがプレッシャーに弱い。スイ、巴、豆じいと共に喜翆荘を皐月支えて来た)

・助川 電六(すけがわ でんろく。73歳。愛称 豆じい。営繕担当。スイから信頼される最古参。無口だが人当たりが良く、眼力もある。要所で年の功の冴えを見せる。スイの側近的役割)

・次郎丸 太郎(31歳。売れない小説家。直木賞を狙っているが全くセンスは無い。宿泊代を捻出する為に、エロジャンルに手を出し、緒花を巻き込む事件を起こす。結果、借金を返済しつつ従業員として働くことに)

・和倉 結名(ゆいな。16歳。高二。老舗旅館 福屋の一人娘。お気楽な性格。高校ではマドンナ的扱いの美少女。行動力と空気を読むことに優れている)

・松前 皐月(緒花の母。38歳。観察・着眼力に優れたフリーライター。自由奔放、曰く性に乱れた人種。スイと不仲で勘当された身。経験値が高く、随所で喜翆荘の窮地を救う)

・種村 孝一(こういち。16歳。緒花の幼なじみで同級生。緒花を好いている)

・川尻 崇子(かわじり たかこ。30歳。縁の大学の後輩。経営コンサルタント。知識・才能はあるが、企画力は低く無能。やたらと英語表現を持ち出す厄介者。縁と結ばれる)
{/netabare}

{netabare}
到着早々、のびるを雑草と勘違いし、民子にいきなり死を願われる!!
空から降ってくるのはバケツと雑巾!?
よく判らないけど、自分で考えた事を実行すると幼い頃から仕込まれて来たため、自分なりに行動するが裏目の予感が...。
同室の民子の布団を客間の目の前に干してしまいスイにめっちゃ叱責される。
自分の身の回りの手入れもできない民子が悪いとスイは平手を打つ。衝撃的シーン!!
緒花が理不尽だと食い下がり、更に平手三発を食らい鼻血を垂らしながら「ありがとうございました!!」と気合いを見せるシーンに鼓動がドクンっ高鳴る。こいつは只者じゃないと...。
しかし謝る緒花に民子は、またしても死を願われふにゅ...。

緒花は「仕事なんてしたくて此処に来たんじゃ無い!!。なのに…。悔しさに手が震える…。溢れる涙…。
心臓を鷲掴みにされた様な描写。
本気で何かに取り組む事の難しさ。夫々の本気の物語が幕を開ける。
{/netabare}

第2話(復習するは、まかないにあり)
{netabare}
緒花は、母 皐月との生活から何かに期待しても、裏切られ、傷つくだけだと思って来た。
しかし、仕事を初め何もかもが初体験の緒花の行動はから回ってばかり。
仲居の指導役に菜子が指名されるが、教えられない菜子...。悔しさをバネにバイタリティで取り組むのが、予想以上に仕事は難しく厳しい...。指導者に不向きな菜子が離れたので、何をして良いか??な緒花。仕方なく小説家 次郎丸 太郎の部屋を掃除するのだが、その部屋は立ち入り不要だと菜子に教えられて居なかった...。
板場では民子も連発し失敗し、徹に叱責されれ、賄いまで手が回らない様子を見た緒花は、良かれと思い賄いを作る。料理は好評で少し存在感が認められそうになるが、民子は自分の仕事を取られた上、素人の緒花に料理で負け、徹が「お前より上手い」と一言で緒花を敵対視する。そりゃど素人の緒花に負けたとあってはねぇ...。更に、次郎丸が作成した原稿が無いと掃除をした緒花に難癖をつけ問題発生か?!
事実関係を確認するスイに、警察を呼ぶと言われるが、その必要は無いと何故か引く次郎丸。スイに「無駄なやる気は仕事のじゃになるだけ」と指摘され、原稿探しを止められる緒花。
でも、緒花は掃除の必要が無い部屋を、菜子から教えて貰わなかったことは黙っていた…。無意識な良心。
仕事がしたいだけ?だけど仕事をしに来たんじゃ無い…。悔しいだけだ。私、何をしたいんだろう…。喜翆荘に戻った緒花は民子、菜子を相手に戦いを挑み、色々教えて欲しいと頼みつつ、彼女らの嫌いな物を食べさせる!!と宣戦布告!!
菜子は、緒花がスイに告げ口しなかった事を気に停めており、腹いせされると覚悟する。
このシーン何気ないけど好き。
翌朝、民子が嫌いなほうれん草、菜子が嫌いな里芋をメインに賄いを作る。ゴミ出しをしたら、偶然次郎丸が書いた原稿を見つけ、読んだところ…エロ小説家?!それを次郎丸に見つかり、部屋に軟禁されてしまう!!

第3話(ホビロン)
{netabare}
賄い作りを途中で姿を消した緒花を一同は探し回る。犯人は次郎丸と当たりをつけ、菜子が部屋を訪れて緒花を発見する。次郎丸は悪あがきをした末、喜翆荘の車を盗み逃亡をはかる。スイの説得も聞かず、海に飛び込むが何の覚悟もない男が死ねるはずもなく、菜子に救われる。
そして、不出来ながら小説の中で緒花が「輝きたい」と描かれた事は(エロ小説だけど...)、観察眼があるからで、小説家への可能性を諭す。
浜で朝食を摂る一同。緒花は民子にほうれん草を食べさせる。爆食する民子偉い!!皐月と重なる...。
スイが旅館の女将として築き上げて来た人格と信念が明らかになる。かっこいい。
そして、緒花は民子が付けたあだ名「ホビロン」命名までの作成ノートを見つけ、その一生懸命さを受け入れ、喜翆荘で頑張ることを目標にする事を目標に先進する。
{/netabare}

第4話(青鷺ラプソディー)
{netabare}
次郎丸は喜翆荘で働く事になり、緒花は初登校の日を迎えた。
電車通学。桜舞い散るホームで歓声をあげる無邪気な緒花は、ふと東京を離れた時に曖昧にした孝一を思い出す。しかし心は定まらない…。告白に答える事すら自分の事に臆病な緒花…。
クラス挨拶で東京から来たとしただけで注目される緒花。色々聞かれ困っているところを結名が助けてくれる。クラスでは、結名、民子はツートップの姫扱い。結名は自分が福屋旅館の孫で跡取り娘だと告げる。
菜子と昼食を共にし、民子がモテキャラだと知らされ、告白現場を目撃する。この時既に民子は徹一筋なので、同学年の男子には一切目もくれない。それを悟れないのは緒花だけ…空気読めねぇ…。
孝一への返事もグダグダ…情けなさ半端ない…。この心のギャップを埋めてゆくのが物語の軸になっているのだが...。
菜子に伴われ、ぼんぼり祭りの神様が祀られている場所を訪れ、神無月に神達が出雲に集うのに迷わぬようにと、灯火で行先を照らすと聞き何かを感じる緒花。美しい描写。
そして、民子が好きな相手が徹だと、漸く気がつく緒花だったが、民子と言い合っている時、徹が結名をバイクに乗せて出かける所を目撃してしまう…。常に徹一筋の民子は?!
{/netabare}

第5話(涙の板前慕情)
{netabare}
翌日、板場で蓮二に今日は徹は来ないと聞かされ、仕事に身が入らない民子。更に噂の誤解で、徹が福屋に引き抜かれると!!
徹の事になると、板前になる気持ちさえ蔑ろになってしまう乙女心…。それは、板前の道を示して指導を引き受けた徹への恩義が恋心と重て乙女か板前か揺れ動く民子の心を描いている。でも民子は強い。使ってくれる事を決めた喜翆荘への恩義は更に大切なのだ。
んで突撃緒花は、福屋に徹を返せと談判に行くも、徹は単に助っ人として1日手伝っていただけ。更に、結名が徹のバイクに乗ったのは、単に乗りたかっただけ…。緒花は何でもかんでも首を突っ込まないと気が済まない自己中キャラ設定はマジウザイ!!自分の事も片付けられないガキなのに。今時の若者が何事にも本気で踏み込まない事と比較すると…緒花のがかなりマシだが...{/netabare}

第6話(Nothing Venture Nothing Win)
{netabare}
初の給料日。2万円…。住み込みだからと少なさを気遣う菜子に、東京での生活では年齢×500円。何をやっても8000円だったのにと感激する緒花。
崇子登場。従業員には全く相手にされず、女将も相手にしていない企画能力皆無でやたら英単語を使いまくる無能コンサルの典型。単に経営者能力が無い、番頭 縁が不純な動機で依頼しているだけの無能ペア。挑戦と無謀は全く異なる。これじゃ喜翆荘はかたむくはなぁ...。
緒花は縁、崇子をフォローしようと女将と話し、新しい事にチャレンジするのも悪くないと告げるが…。
豆じいに呼ばれ、連れていかれた屋根裏部屋に飾られた色とりどりの中居の衣装。その艶やかさに魅せられる緒花。それは女将が旦那の反対を押し切って、チャレンジした名残でもあった…。女将が作ったその和装を着て接客する緒花と菜子。可愛い。
変わるとは何か、変えては行けないものとは何か…その一端を少しだけ知ったのだった。
{/netabare}

第7話(喜翆戦線異常なし)
この回はギャグ要素満載で面白い。
仲居頭 巴は変わり映えしない毎日、実家からは早く嫁にいけと催促されていて、このまま働き続けるか迷っていた。
今回の客は常連のサバゲーマー。法に触れるギリギリの行為に及ぶ迷惑な客。既に緒花、菜子はストーキングされ、緒花は入浴を覗かれそうになり、それは旅館内でも付け狙われるまでにエスカレートする。
それを見聞きした巴は決心する。若い子の未来のために、サバゲーマーに徹底的に嫌がらせして、クレームつけまくられ、サッパリクビにしてもらうと!!
だが…あれっ?!
朝食の時間に起きてこないサバゲーマーの部屋に、金属のバケツと杓子で強烈なモーニングコール!!仲居人生終わったぁ…筈が?!
起き上がり直立する彼ら。朝食の用意をするからと伝えたら「YES MAM」と?!
朝食に手を付けず、レーションばかり食べている彼ら。閃く巴。菜子におにぎりを作らせ食べろと。更に、それを作った菜子を彼らの前に。美少女が握ったおにぎりを口にした彼らは?!「美味い!!」「お袋の握ってくれた握り飯と同じ味!!」と絶賛し、おかわりをしまくり…民子は上機嫌。あれれぇ?!
更に、改たに浴場を狙う彼ら!!突撃した先に居たのは次郎丸…。そこへ掃除と称し極太ホースで彼らに放水攻撃を仕掛ける巴!!
あえなく撤退するサバゲーマー。
そして、娘らに「輝いてる」と憧れられる巴。帰宅前に女将と話をする彼らに、謝罪をと歩み寄るが…。
「女将さん、この旅館には素晴らしい現場指揮官が居る」「我々のオペに真面目に付き合って下さり本当にありがとございます。とても楽しかった。また来ます」と感謝される。そして緒花、菜子に巴姐さんと呼ばれ、改めて仕事に向き合う事を決めるのだった。

第8話(走り出す)
{netabare}
雑誌で湯乃鷺温泉が特集されることを知る。
それには覆面調査員によるランキング付けがされるとも。週末の喜翆荘は予約が一件も無く閑古鳥…。しかし?!突然予約が殺到し対応に追われる中、スイの持病が発生し入院する。病院からの帰り道、孝一から電話が入るが、電波が悪く彼が喜翆荘に向かっていると伝わらない。
縁は崇子の言いなりで、覆面記者を優先的に接客サービスすべきと安直な方法を取ろうとする。そして花板 蓮二に夕食が勝負と告げるが、緒花はスイが言っていた帳面を部屋で見つけ、そのきめ細かな接客メモに驚く。
プレッシャーに弱い蓮二は仕事が捗らない。
仕方ないとして覆面記者らしきを優先してサービスしようとするが、緒花は強硬に反対し、そんな差別をしたら女将さんに叱られるとし、休みを取っていた菜子が応援に駆けつける。仲居は何とかなるが料理が間に合わない!!徹は結婚式出席の為街のホテルにした。緒花は徹を読んでくると飛び出してゆく。
中居の和服のまま街を駆ける緒花。徹が居るホテルに到着するが、式場の部屋が判らない…。
{/netabare}

第9話(喜翆荘の一番長い日)
{netabare}
徹は同級生の式に出席していると分かるが、目当ての場所は見つからず迷っているところに、孝一から電話があり、緒花は勇気が出る。孝一との心はすれ違ってしまうが…。
緒花は全会場の受付を回り、漸く徹を見つける。ボロボロで倒れかかる緒花を支え「お前が俺なら何とかしてくれるって考えて俺のところに来たんなら」と。徹が到着した途端、息を吹き返す板場。民子は追い回しからスタートし、漸く揚げ物を任され板前に近ずいた。何とか無事にその日を乗り越え、翌朝、お客様を見送って安堵する一同。そしておもてなしの心は皆に同じと、孝一に感謝すし、スイも戻ってきたのだが…。
{/netabare}

第10話(微熱)
{netabare}
緒花は朝の掃除中、渡り廊下で倒れてしまう。幸い過労による発熱だったが…。
徹は粥を作ってくる。ボッーとした顔で美味しい…と。
起き出して仕事に向かおうとするが、菜子に見つかりベッドに戻される。
起き出す…女将にベッドに戻される。
緒花、私が居なくても喜翆荘は大丈夫だと考えてしまうが、民子と菜子に励まされ、又眠りにつくのだった…。
入れ代わり立ち代わり、皆が様子を見に来る。
{/netabare}

第11話(夜に吼える)
{netabare}
覆面ライターの評価記事が雑誌に掲載され、湯乃鷺温泉の評価は総じて低く、喜翆荘も並評価。その内容に納得がいかない緒花は、スイが「評価は人様がつけるもの」と説明するが納得出来ない。緒花は自分が思っている以上に喜翆荘を好きになっていた。メディアの影響は大きく、予約のキャンセルが相次ぐ中、緒花は出版社に猛然と抗議し、ライターを聞き出すのだが…。
えっ?!ママ…。東京に行き母 皐月と話し身内を貶める記事を書いた事と責める。
それを「大人の事情。何処かの偉い人が喜翆荘に悪い点をつけたがった。それに従っただけ」と。自分と皐月との過去の関係を思い起こし感情をぶちまけブチギレる緒花。
「こんな、誰かを傷つける仕事の為に、私はずっと我慢してきたのか!!」と。
皐月は「こんな仕事を続けて来た。こんな仕事であんたを育ててきた。綺麗な人に胸を張れる仕事だけが立派な仕事だと思ってる?」と。「くだらない仕事かもしれない…でもそれなりに必死なんだ」とも。
緒花は皐月の言い分を理解したが、条件として喜翆荘に来て、ちゃんとした記事を書いて欲しいと願うが、突っぱねられ「諦めない!!絶対に書かせる!!」と宣言して立ち去る。
何気ない場面だが、皐月と緒花の思いが描写された良いシーンだ。
緒花は抗議のプラカードを作り「許さない」と皐月職場のビルの前で座り込みを始める。
孝一と再開し、会話したことで、思いにズレが生まれ何のために東京に来て何をしてるのか判らなくなって挫けそうになった時…。
助けに来た民子に縋り付き大泣きする…。
{/netabare}

第12話(じゃあな)
{netabare}
皐月拉致・誘拐計画?!を提案する緒花に、孝一を連れてゆく事を条件にされる。
孝一のバイト先で、カレがふった女性と話し、行動力に反する緒花の優柔不断さは何なんだ…。でも孝一に「じゃあな」と言われた事で自分の身勝手さ、他人の気持ちに気がつく事は出来た。そして徹の空気読めない感もため息が…まぁ徹は解っててやってるかもだけど。
ありゃ?!皐月…休み取れたって…口実作って結局、喜翆荘に行くんかい!!
皆、自分に正直じゃ無いねぇ…。
{/netabare}

第13話(四十万の女 〜傷心MIX〜)
{netabare}
皐月が喜翆荘に到着。一同は嵐の予感に不安を覚えるが…。
皐月は仲居として緒花を伴って散歩にで
「男にフラれたくらいで凹んでる場合じゃない。あんたが喜翆荘をべた褒めするから来たんだから見せなさいよね」流石 母強し。
何かこう言うカッコイイ女性、好きなんだよね…。
一同は、皐月指摘がマトを得ておりグーの音も出せない。人から指摘されなきゃ、自分と立ち位置すら認識出来ない甘さが人間で、それが成長を止めちゃう原因なんだよね。
親は父で母でも子供への思は、それだけは特別なんだと良く解る。スイ、皐月、緒花…。
この物語で大好きなシーン。
母として娘として思は夫々…生きてきた時間も時代も夫々。
でも、女将が旦那さんに4回フラれても諦めなかった「四十万の女伝説」すげーっ!!

変わっていないように見せる弛まぬ変化。
それがプロの仕事と技なんだと語られる、皐月の手紙…。上手く繋げてくれるなぁ…。
人は、何かを成す時、全てをすくい上げる事は出来ない…選択を迫られる。でも、それは捨てるのとは違うんだ…思いは繋げ残す。
見せてもらったよ皆の本気を。
{/netabare}

第14話(これが私の生きる道)
{netabare}
修学旅行。宿泊先は結名の幼な馴染みで、許嫁が番頭見習いをしているホテルだった。
彼は自分のホテルを日本一にし、社長になるので結名に女将をと告白するが、体良くかわされる。そして翌朝、中居のバイトが一斉に辞める事件が発生。原因は彼が中居達には厳しいのに、自分は彼女とイチャイチャしてるとかありえないと怒りをぶつけ、その場に居合わせた結名からも、私の夢の中に旅館の仕事は入っていないも告げられる。
{/netabare}

第15話(マメ、のち、晴れ)
{netabare}
緒花は、バイトが辞め中居も雇えない状況を無視出来ず志願して手伝う。結果周囲も同調し、困難な状況を打開できる。
緒花達は旅館の仕事が大変なのを知っており、それでも好きなのだ。200名を超える団体客を迎える旅館の管理体制の杜撰さは気になるが…。
旅館の孫娘でありなが働いた経験は皆無。
やりたい事も楽しい事も見つけるのは自分次第だと夕暮れの湯乃鷺で知るだった...。
{/netabare}

第16話(あの空、この空)
{netabare}
崇子の提案で、喜翆荘舞台に映画の撮影が始まる。起死回生を狙う孝一。出演に浮かれる一同だが…。
{/netabare}

第17話(プール・オン・ザ・ヒル)
{netabare}
皐月からの電話で、映画の話は怪しいので受けるなと聞かされるスイは、喜翆荘の経営者は縁だとし、契約書の印鑑を渡す。このシーン。その意味、スイの心理が解ると面白い。
しかし、先方との連絡が取れず詐欺だと解る…。責任のなすり合いをする縁と崇子。
次期経営者としての無能さにイラつきが半端ない。スイは縁の代わりに旅館組合に説明に行き、崇子は責任を取らせると縁に告げる。資金を持ち逃げされ経営難が深刻化する…。
{/netabare}

第18話(人魚姫と貝殻ブラ)
{netabare}
菜子を中心とした女子高生の日常。
菜子は自宅以外では素の自分を出せない事から脱却したいと藻掻くのだが…。
スイに「菜子らしい働き方を認めて、喜んでくれるお客様がいる」と褒められ前向きになれるのだった。菜子は良い娘だなぁ。
{/netabare}

第19話(どろどろオムライス)
{netabare}
文化祭。緒花達のクラスは姫カフェをやることになり結名と、料理担当に民子が選ばれる。菜子のクラスは美術部の絵の展示。
しかし、民子は文化祭も仕事と捉え、楽しむ気は皆無…挙句、好きな彼の為にと友達が入れたオムライスをメニューから外したことでチームがバラバラに。そして菜子のクラスはやる気無し。絵画展示も面倒だから押し付けられた結果だった。
{/netabare}

第20話(愛・香林祭)
{netabare}
何気に気が回る結名、前向き思考の緒花の仲裁と助っ人に来た菜子のアイデアのお陰でオムライスは無事にメニューになった。めでたし。自分の好きな事を見定めて若い頃から目標にする子が居れば、迷い、悩み、苦しみ、遠回りしてやっとたどり着く子もいる。それが若者の特権なのだ。
例え、何らかの仕事に関わっていても、彼女らの本分は女子高生なのだから。その心理描写と本分とのバランスの描き方は良い。
{/netabare}

第21話(蘇る、死ね)
{netabare}
縁と崇子は結婚を決め皆に伝える。しかし、スイに好きにしな、と言われ戸惑う崇子。先の映画企画の失敗で、喜翆荘の女将として認めてもらえていないと焦り、迷う…。
そんな中、式を喜翆荘で行う事で予算を切り詰められるとアイデアから、実行に移され、夫々が式に向けて張り切るのだが…。
一本気で融通が効かず、頑なにな民子は、徹が緒花を好いていると勘違いし、緒花と喧嘩となり、徹を緒花に譲ると言ってしまう。
そして、民子の気持ちを全く失していない朴念仁の徹(もしかしたらそう装ってるのかもだが)…。すれ違い…。
そんな中、崇子はスイに縁との結婚を白紙にしたいと申し出る。それは、スイが自分を認めてくれていない為だとの諦めからだった。

スイは自らの結婚の馴れ初めを聞かせ、肩身の指輪を授け、三指を着いて孝一を喜ばせてやって欲しいと頼む…感動のシーン。
しかし、旅館を継がせるつもりは無いと告げるのだった…。えぇ~?!
あぁ...スイの思いは...。
{/netabare}

第22話(決意の片思い)
{netabare}
早朝からやる気が漲る(みなぎる)崇子。結婚式を挙げることにし、その準備の中心を若手三人衆に委ねる。しかし、民子の勘違いは解消されず、緒花とすれ違いのまま…。
結婚式の招待状を受け取ったと皐月から連絡を受けた緒花は、会話の流れで、皐月の彼氏感を聞いてみた...。
皐月は「旦那への叶わぬ片思いかなと(15年前に他界)。彼以上に好きになれる人が見つけられるか試して見たけど」と...。
何気に好きなシーン。
緒花は、皐月の片思いに驚き片思いに様々な場面を重ねて考える…。
カーテンをリサイクルしたウエディングドレスが完成し(緒花、主婦力半端ねぇ!!)たが…。
民子は恋心から仕事で失敗を繰り返し、徹に手伝いを許されない。片思いが空回り喧嘩になる緒花と民子。それを徹に目撃されてしまう。
中学卒業と同時に、無理やり喜翆荘での修行を頼み込み、何度断られても料理人への道を諦めなかった民子。その気持ちを本物だと思い、スイ、蓮二を説得したのが徹。民子はその時からずっと徹の背中を追いかけてきたのだ。片思いを諦めない。めっちゃ素敵です。

結婚式の準備は順調に進み、二人は祝福され結ばれる。挨拶に立ったスイは「例え躓いても、迷っても恐れずに新しいものに挑戦し、新しい何かを創り出す事ができる。若いとはそういう事。二人、そし皆の作り出す新しい未来を楽しみに離れたところから眺める」と…この話の意味に違和感を覚える若者たち。嵐の予感…。
{/netabare}

第23話(夢のおとしまえ)
{netabare}
孝子は詐欺取金を取り戻すため、緒花は今後について皐月と話すために東京に向かう。皐月から情報を元に、詐欺師の捕獲に成功。

皐月は孝一を誘い、映画撮影の時のメイキング映像を見せる。はじめて緒花が働く姿を見て、喜翆荘をしって何かに気がつくが...。
そして、二人は偶然再会した…。緒花は孝一への想いは自分の中で本物だと悟った.。
{/netabare}

第24話(ラスボスは四十万スイ)
{netabare}
スイは喜翆荘をぼんぼり祭りを最後に、閉める事を決めていた。
それを受け入れられず、ショックから脱力する若者達。理解し想いを受け止めるベテラン達。夫々の道を探し始めるが、皐月の書いた記事で予約が殺到し、やはり喜翆荘で働きたいと思う一同だがスイの意思は変わらない。

喜翆荘…。スイが喜べる宿。何も無いまっさらから旦那と二人で初めた夢の場所は、いつしかしがらみを作り、新たな世代にそれを背負わせる事は違うと感じていた。自分の夢を叶えるために、娘と息子を蔑ろにし、夢を奪ったことへの後悔...。
縁に旅館経営は無理と知りつつそれを押し付けた。
その思いを聞かされ、理解した緒花。喜翆荘は私が大切に思い、既に日常になった大好きな場所。皆が喜翆荘存続に向け一丸となるが、その皆も、喜翆荘の為に、地域への貢献義務を蔑ろにしている事に気がついていない…。
夫々の身勝手な思い=喜翆荘を潰したくないとの思いがすれ違う…。
緒花は成り行きで喜翆荘で働き始め、流れで好きにはなった。でも自分の夢が何なのか、喜翆荘は緒花にとってなんなのか。緒花は女将を味方したと、皆からはじかれる。思はすれ違うばかり。皆、喜翆荘が好きなのに...。
{/netabare}

第25話(私の好きな喜翆荘)
{netabare}
緒花から女将の本音を聞き出した菜子は思う。自分の夢を持てなくても、誰かの夢を応援したり支えることが嬉しく、楽しいと感じる人だって居るって事を女将は解ってないと。そして、女将に勝つ勝負事のように振る舞う皆にこんなの違うと思いをぶつける!!
そして無理をした巴が怪我をする。
代役にと女将が仲居に名乗りをあげる。
皐月も手伝いに訪れる。縁は自分が責任者だと二人の支援を断ろうとするが、崇子に私情を挟んでる場合じゃない諌められる。

ぼんぼり祭り当日…。そこには本来の喜翆荘があった。そしてスイ、皐月、緒花が中井として振る舞う姿があった。
乗り切った先に一同をぼんぼり祭りが待っていた。小さな神様の娘が、迷わず進めますように…行く手をを灯す…光の道は歩みを進める道となる。感無量...。
{/netabare}

第26話 最終話(花咲くいつか)
緒花は解った。何かを探し、何かを得ようともがいた結果、その度に誰かが進む道を照らしてくれた。だから、自分も誰かの為に、誰かの幸せの為に自分の幸せを貫こうと。
そう、スイの生きてきた道のように…。
人は誰かと共に、思いや願いを叶えたくて、生きる。誰も一人ではないのだ…。

スイは言う「人を顎で使うより自分が動く方が好きなんだ。皐月や緒花のためにも何時までも憎たらしい母で(祖母で)居る」。
三指を着いて頭を下げる皐月。人の縁の原点は親子なんだと…。心に染みる。

喜翆荘は閉じた…。
皆と歩み、時に挫け、葛藤しつつ知らぬ間に成長させてくれ、夢をくれた場所。
そして、又、輝きを放つ幸せを生む場所として再開する迄。暫しお休み…。ありがとう。それ迄皆元気でぼんぼろう…。再会の時を目指して夫々の道を...。

【あとがき】
OP曲「ハナノイロ」
歌唱︰nano.RIPE。作詞・作曲︰きみコ。編曲︰nano.RIPE。(第2話 - 第13話)
「面影ワープ」
歌唱︰nano.RIPE。作詞︰きみコ。作曲︰佐々木淳。編曲︰naE。(第14話 - 第25話)

ED曲 「Hazy」歌唱︰スフィア。作詞︰坂井季乃。作曲・編曲︰黒須克彦。
(第2話 - 第5話、第7話、第9話 - 第10話、第12話 - 第13話)

「月影とブランコ」歌唱︰nano.RIPE。
作詞・作曲︰きみコ。 編曲︰nano.RIPE。
(第6話)
「夢路」歌唱︰nano.RIPE。作詞・作曲︰ きみコ 。編曲︰nano.RIPE。
(第8話、最終話)
「細胞キオク」歌唱︰nano.RIPE。作詞・作曲 - きみコ。編曲︰nano.RIPE。(第11話)
「はなさくいろは」歌唱︰クラムボン。
「ハイリープ」歌唱︰nano.RIPE。
作詞・作曲︰きみコ。 編曲︰nano.RIPE。
(第22話)
「Ray of Light」歌唱︰nano.RIPE。作詞︰渡邉美佳。作曲・編曲︰浜口史郎
(第25話)

本作のモチーフは金沢市の奥座敷と言われる湯涌温泉。本作とのコラボで行われたぼんぼり祭りは、アニメ初の聖地イベントとして10年もの間行われてきました。それにより訪れる5000人以上の観光客や支援者により温泉地、イベントは守られて来ましたが、コロナ禍等の事情により厳しい状況にあるようです。それは観光地、温泉地、宿泊施設に限った事ではありませんが、先ずは自分が出来る応援をと。アニメ業界も過渡期を迎え、要素が出尽くし容易に乱立され、テンプレ化感は否めません。それはオリジナルアニメとなれば、制作費は実写ドラマ同等の1000万超えが相場なので、原作あれば10分の1以下、手書きを減らせば更に安く済みます。収益が出なければ作る意味は無いため仕方の無い事と理解しています。それでも創作物を生み出すクリエイターと関係者ににエールを。

投稿 : 2022/09/15
閲覧 : 183

花咲くいろはのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
花咲くいろはのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ページの先頭へ