「劇場版『RE:cycle of the PENGUINDRUM』[後編]僕は君を愛してる(アニメ映画)」

総合得点
71.0
感想・評価
20
棚に入れた
104
ランキング
1445
★★★★☆ 3.8 (20)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

きっと何者にもなれるお前達に告げる

前編は1日に4回くらいの公開があったのに後編は1日に2回でしかも昼と夜しかなくて、前編の動員数がよくなかったのかな?と思っています。

前編が殆ど総集編であり後編はアニメとは別の終着駅につくとの事で気になりますね。

さて、物語としては総集編でした。
運命の乗り換えまでは総集編ですね。
で、物語の結末を気にしていた人は多いと思うのですが、これは視聴者が、どの様な最後を想像していたかで評価が別れると思います。

運命の乗り換え……

子供の高倉冠葉と高倉晶馬が希望を見つけ出し走り出して、ペンギンマークのラベルが空を舞うのは凄く綺麗でワクワクする表現がされてました。
「陽鞠のお兄ちゃんだ」ってピンクの熊のぬいぐるみを投げるシーンが良かったですね。

前編にて、ダンボールに3匹のペンギンが入れられていた箱に、彼が兄妹であった証を一緒にいれる事で運命の乗り換えをしても彼らが過ごした時間は確かにあった事を残したかったのでしょうね。

お兄ちゃんからのメッセージを読んだ陽鞠は涙をします。
記憶にも残っていない2人のお兄ちゃん。
顔も声も記憶も覚えてないけど、心にはしっかり刻み込まれていたから涙が溢れたのだと思います。


後は、荻野目桃果……彼女の登場には安心しました。
前編では完全にやられましたが、運命の乗り換えに成功したから彼女はまた力を取り戻せた。
桃果は最初から死者だったので回想でしか出なかった彼女が現在活躍しているのが新鮮で素敵な演出でした。

小学生の高倉冠葉と高倉晶馬が宮沢賢治の銀河鉄道について語るシーンが出てきます。
死した後も終わらない、そこから始まる物がある。
多分、それが荻野目桃果の現在の状況なのかもしれません。
彼女は死しても終わらない。


さて、乗り換え結果としては……

運命の乗り換えの結果は私の予想以上の物はありませんでした。


私は高倉家がまた元の三兄妹に戻れるのだと思っていたので……

結果だけ言うと確かに改変された部分はあるものの大まかは物語はアニメのラストから変化していないように思いました。

悪く言えば予想を越えられなかった総集編。

良く言えば輪るピングドラムと言う作品のラストを崩さずに忠実に再現させて居て、作品の根本を大切に貫き通している作品。

ラストに「愛している」って言葉が沢山出てくるのですが、運命の乗り換えはするけど、ピングドラムと言う作品のラストは崩さない何故ならピングドラムと言う作品を「愛している」と言う制作側の愛なのかな?

確かに、変に物語が変わったら逆に作品の評価を下げる結末になりかねませんが、運命の乗り換えなんて大胆な事をするのでしたら、やっぱりあの三兄妹が、これからも仲良く笑っていてくれる未来を作って欲しかったなぁ〜w

まっ、でも多分、運命の乗り換えを終えた過去の世界。
小学生の高倉冠葉と高倉晶馬が元の自分達が本来居るはずの世界に戻ったので、そんな未来は彼らに託されたのかもしれません。

投稿 : 2022/09/13
閲覧 : 313
サンキュー:

6

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