U さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
C. ネタバレ注意 – 売国した~い
鳥羽徹のライトノベル キャラクター原案:ファルまろ GA文庫で2018年刊行
制作:横浜アニメーションラボ
国を売って悠々自適に暮らすために自国の価値を高めようとした結果、政策が裏目(成果?)に出て勢力を広げていくお話
<メモ>
異世界転生物にありそうな物語。(この主人公は転生ではない)
話の進み方が早いのでテンポが良いと感じる人もいるかも知れませんが
私はウェインの天才と言われる頭脳戦が描ききれていないと感じました。
そのせいでウェインは天才というより他国の王や将軍が無能なのでは?と思えてしまう。
現在刊行されている11巻の内の5巻までアニメ化されたようなので、2期で完走させる予定だったのかな? 次期お待ちしています。
帝国の後継者が誰になるのか?
カルドメリアは何をしたいのか?
ウェインの本当の野望は?
ナトラのウェイン、アースワルドのロウェルミナ、ソルジェストのグリュエール、デルーニオのシリジス 等々
どこの国の誰と頭脳戦を繰り広げているのか?が分かりずらい。
毎回冒頭で大陸地図を出して説明してくれるとありがたいんだけどな。
詳しく知りたかったら本を読めっていうことですか?
<主要登場人物>
・ウェイン:斉藤壮馬 ナトラ王国王太子
・ニニム:高橋李依 フラム人 ウェイン王太子補佐官
・フラーニャ:千本木彩花 ナトラ王国王女(ウェインの妹)
・ナナキ:榊原優希 フラム人 フラーニャの護衛 隠密活動もする
・ロウェルミナ(ロワ):東山奈央 帝国第二皇女 ウェインの学友
・フィシュ:日笠陽子 帝国のナトラ国駐在大使→ロワの補佐官
・ゼノヴィア(ゼノ):中島由貴 マーデン王女 唯一の生き残り
・カルドメリア:能登麻美子 レベティア教福音局局長 選聖候と同等
・グリュエール王:大塚明夫 ソルジェスト国王
・トルチェイラ:釘宮理恵 ソルジェスト王女
<ストーリー>
東側はアースワルド帝国と連合国が、西側にはいくつもの国が連ねる。
そんな大陸の最北端に位置するナトラ王国は不毛な岩と山に囲まれ資源も産業もない人口50人万程の弱小国。
病に倒れた父親の摂政として国を守っているウェイン王太子は、隠居生活をエンジョイするため自国を売るのが夢。
国を高く売るため少しでも国力を付けようと考えている。
情けない野望を持つウェイン王子だったが、士官学校ではトップの成績を修めた優秀な人物で
家臣からは「希望のお方」と慕われていた。
ウェインの傍らには常にフラム人のニニムが補佐官として付き添っていた。
白い髪・赤い髪のフラム人は他国では迫害されているが、ウェインはニニムを自分の心臓と呼んでいてニニムを悪く言われると激高するほど信頼している。
大陸の最大勢力アースワルド帝国の皇帝が後継者を指名せずに亡くなったために
皇帝の3人の王子と王女の後継者争いや、隣国の勢力争いにウェインは巻き込まれていく。
最初に動いたのはナトラの西側に位置する隣国マーデン王国。
侵攻してきたマーデン国軍に帝国の訓練を受けたナトラ軍は大勝し、勢いに乗った家臣の提案する逆侵攻を止めるべくウェインはマーデンの金鉱を攻めることを提案しこちらも程なく占拠。
鉱山を奪還するため集められた3万のマーデン兵を前に、実は枯渇しかけていて価値のない鉱山をマーデンに買い取らせようと画策したウェインは長期戦へ持ち込むため籠城する、が
ニニムを馬鹿にされたことに怒りマーデン軍を撃退してしまう。
兵力を集中させている間にマーデンが隣国のカバニヌ国に陥落してしまう。
ある日帝国の皇女・ロウェルミナ(ロワ)がナトラ国にやってくる。
実は皇女ロワはウェインとニニムが身分を隠し帝国の士官学校に通っていた時の学友で、
秘かに女帝の座を狙っているしたたかな女性だった。
表向きの外交の目的はウェインに婚姻の申し入れをすることだったが、
本当の目的は皇帝不在に乗じて連合国が企てている一斉蜂起の阻止。
一斉蜂起に先んじて連合国の1つでナトラ国の隣国アントガダル自治領に反乱を起こさせそれをナトラ国に討伐させるという計画だった。
計画通りではなかったがロワとウェインの共闘でアントガダルを退ける。
カバリヌ王からレベティア教の精霊祭への誘いを受け王国へ向かう途中マーデン国の残党の解放軍と出会う。
ヘルムート王子の名代ゼノ(実は王女)を連れカバリヌ王国へ。
ウェインはレベティア教の選聖候として推薦され福音局局長カルドメリアと知り合う。
オルドラッセ王(高木渉)から「狩りの獲物としてフラム人を融通せよ」と言われ怒ったウェインはカバリヌ王を殺害してしまい
急ぎ国に戻るが国境付近ではカルドメリアの策略でナトラの反乱軍が待ち構えていた。
ウェインはナトラの反乱軍と追ってきたカバリヌ国軍をぶつけることで両者の力を削ぐ。
その後、ゼノはナトラの支援でマーデンを取り返しナトラの属領となる。
ウェインはロワから商都ミールタースとアースワルド帝国の友和を記念した式典に招待される。
ミールタースでは王子達が集まり皇子会談が開かれるという。
多忙な兄の名代で妹のフラーニャ王女が赴く。
妹を心配し合流したウェインを皇帝の第三王子が毒殺しようとして第一王子を殺しかけてしまう。
命を取り留めた第一王子は領地に逃げ帰るが、残った第二王子と第三王子は毒殺未遂はミールタースの策謀として街を包囲。
ミールタースの民を解放するという名目でレベティア教のソルジェスト王国のグリュエール王(大塚明夫)とカルドメリアが軍を率いてやってくる。
フラーニャ王女の「商人なら知恵を使い未来を切り開け」という演説で3万の市民を動かし武力衝突なしで騒動を収める。
グリュエール王の招待を受け西側の大国ソルジェスト王国に赴くウェイン。
ソルジェスト国との同盟を結びたいウェインに同調するそぶりを見せるグリュエール王だったが、
真の目的はウェインの暗殺だった。
グリュエール王と通じているデルーニオ王国の宰相シリジス(土師孝也)が
貸した土地を返せと言いがかりをつけナトラ国マーデン領に進軍、同盟国であるソルジェスト国も追随する。
ウェインとゼノがシリジス宰相に和睦を申し入れるが聞き入れられなかったためデルーニオ国民の命を引き合いに出し脅しにかかる。
シリジスが寝返りナトラの勝利で幕をひく。
国を売りたいと言っているウェインは
降りかかる火の粉を払っている風で少しずつ国を強くしているように見える。
ウェインの本当の目的とは。。。
22.4.26