nyaro さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
ストレートの人が同性と恋愛して行為をするってあり得るのか本気でわかりません。
23年8月追記します。本作をあまり評価していない点は、物語自体の出来が良くないのはあるのですが、本作における男性同士の恋愛がファンタジーだと思ったからです。
本作だけでなく、BL全般が理解できないので、男色の歴史を調べました。結果、いわゆる衆道というのはわかるのですが、男だけの閉鎖空間(僧侶とか牢獄とか)での性処理の話でしかありません。
貴族とか戦国武将の男色ってどう読み解いてもアブノーマルに見えるんですよね。つまり嗜好です。今の男同士の恋愛とは意味が違う気がします。
創作物以外で男に言い寄られてストレートの人が性欲ではなく心の方から恋愛に入って、身体を許すっていう感覚って本当にあるんでしょうか?
もともとゲイの素質がある人が気が付くというのならわかりますが…逆にゲイやレズの人が異性を好きになるとかもほとんど聞かないことを考えると、やっぱり性指向は変えられない気がします。
バイも性指向じゃなくて、性欲をどっちでも満たせるっていうだけですよね?
うーん。本当のところどうなんでしょう?知りたくないけど、知りたいなあ。
以下 22年09月に書いた初回レビューです。
性的「指向」「嗜好」の区別がついている?「思考」で同性を愛せますか?
一般的に先天的に性の対象となる性別が同性か異性か、両方か。これが性的「指向」とされています。
後天的に得られた性的な興味の方向性が性的「嗜好」とされています。まあ、フェチとかの異常性癖という定義ですね。
それともう1つ。性的自認という要素があり、これは自分の性別が遺伝子と心がバラバラのケースです。
さて、本作の黒髪の彼は、どうなんでしょうね?キャラとしてあり得るのか。後天的に男性との性的な関係によって「開発」されて、性的「嗜好」(後天的なほう)が変化したならわかります。ただ、その場合普通「受け」ですよね?
追記 若干補足すると、私は性的指向と嗜好(性だけでなく、SかMか、対象年齢、人かモノか)も含めて、今の定義には疑問を持ってますけど。性的対象となる性別問題は性自認と区別すべきで、LGBT等のまとまりにするのはまずいと思います。
恋愛対象として2年以上離れ離れになって「思考」により同性を愛する。この部分のエピソードも内面もかっ飛ばしているので、キャラの感情も内面も曖昧だし、ストーリーが不自然な気がしました。最後女の子が好きだといわせていますけど、うーん…
そもそも「思考」で性的指向が変えられるなら、LGBTなど騒がなくていい訳で…
例えば性的「指向」は先天的なものではないよとか、同性異性どちらを愛するかを区別して権利運動をしているLGBTというラベル張りの概念が間違っていて万人を性的に愛せるんだとか、そういうメッセージがあるかどうかもわかりません。(私は無理だと思いますけど)
例えば、あの元婚約者と黒髪の彼が結婚して茶髪の彼が孤独になるとかいうストーリーなら耽美的な文学になるでしょう。
あるいは黒髪の彼が孤独を埋めるために茶髪の彼に依存して、疑似恋愛に気付いて破綻するならわかります。そういうのが全くないし、ラストの含みもそうなってないですね。
良いところは、冒頭のベンチのシーン。照明の下で夜の海を見ても、星も海も見えません。つまり、彼は景色を見るためでなく、考え事をしているか途方に暮れているかなんだろうな、という演出が良かったので期待しました。
が、うーん。駄目…ですね。メッセージ性もテーマ性も感情的にもまったく乗れません。文学的なテイストな分余計それを感じました。猫がいること、小説家を目指していること、親がいないこと。全部雰囲気だけです。作画とかはなかなか良かったですけど…
何というか不自然な同人的なBLを無理やり文学仕立てにしたような作品かな。
ただ、この作品関連で性的指向と嗜好の区別(性的な指向・嗜好は権利として保護されて、被虐・フェチ・ロリなどはなぜ権利とされないのか)について、ちょっと考えるところがありましたので無駄ではなかったです。
ただ、作品そのものはまったく意味不明でした。あるいは異性から同性に転換した人なら乗れるのでしょうか?
追記 衆道があるかあ。でも、あれは男しかいない閉鎖空間での性処理だからなあ。
僧侶、戦場、そして江戸の男女の極端な人口差で生まれたのは衆道でこれが愛情なのか性処理なのかは意見もあるでしょう。
しかし、後天的に攻めにもなれる例はありそうですね。となったときに心は身体に従うということもありえるので、順番に違和感はありますけど後天的に男を愛せるようになる、というのはありえるのかなあ?だとすればLGBTの権利云々はなおさら違う気がしますが…うーん。奥が深い?いや、浅いのか?