ファルコーニ さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
“高木さん系”群像劇は難しい
個人的にからかい上手の高木さんは大好きだ。劇場版を含めすべての作品を見ており、その作者が描いたという「くノ一ツバキ」も放送前から期待していた。
随所に作者が得意とするキャラクター同士の掛け合いも散りばめられていて、メインキャラたちも皆可愛い。
ただ、高木さんが西片とほぼ1対1のやり取りをしていたのに対し、この作品は登場キャラが非常に多い。3人1組の忍者班が複数存在していて、毎話のエピソードで各班にスポットが当てられていく。正直覚えるのが難しい。
・ストーリーよりもキャラクター
からかい上手の高木さんは大人気作品となったが、ストーリーそのものは平凡と言っていい。単純な学生生活が中心で、伏線を張るような手の込んだ仕掛けはされていない。
あの作品のメインは高木さんと西片の掛け合いにあり、あの2人のキャラクター性があればこそ平凡なストーリーも特別なものになってくる。
それに対して本作は登場キャラが多いため、アニメだけではキャラの掘り下げが不十分になる。本作も忍者をメインに据えたとはいえ、ストーリーには特に目新しさもない。キャラクターの掛け合いが大事なはずだが、複数のキャラを出しながら深い掛け合いを見せるのはかなり難しい。作者さんもチャレンジした作品だったのかもしれない。
女しかいないくノ一の里という発想は面白いが、もう少し仕掛けが欲しかったか。高木さんと西片の絡みを見ているだけに、どうしても本作のキャラが浅く感じてしまった。
しかしキャラそのものはデザインを含め可愛く仕上がっているため、わちゃわちゃとしたガールズストーリーが好きな方は楽しめると思う。