ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ハードボイルド小熊の生き方
無い無い尽くしの女子高生の小熊。
バイク屋で格安のスーパーカブと出会い、運転免許を取り、スーパーカブを購入する。
同級生の礼子もスーパーカブで登校。
小熊と礼子はカブ仲間となった。
本作品はフィクションです。
たしかにスーパーカブというバイクは現実に存在して、今でも愛好者が多いです。
でも、強調したい事があったら、多少の誇張があっても良いですよね、
道路交通法ガ―!とか言う人もいるかもですが、法律を守って、面白い作品が作れるのであれば、
それでも構いません。
物事の本質を見誤る事無かれ。
本作品のようにアニメオタに向けた作品は攻撃するが、
東京Rベンジャーズのようなイケメン・ヤンキー作品は叩かないのですね。
どちらも、法律を守っていません。
これは、作品の差別じゃね?
本作品を叩くのであれば、同様に2人乗りやヘルメット無しの東京Rベンジャーズも叩かないとおかしいです。
人気作に弱い、一般層。
私はアニメオタですが、一般層に理解されなくても構いません。
だから、アニメオタはアニメオタで作品を楽しんでいるのであって、一般層には迷惑をかけていないつもりです。
一般層はMイキ―やDラケンのようなイケメンを見て悦に浸っていてください。
私のようなアニメオタとは交わらない世界線。
アニメオタの私としても歩み寄るつもりはありません。
ですから、一般層の判断基準で、アニメオタ層の作品を攻撃しないで欲しいです。
スーパーカブは万能です。
小熊や礼子に言わせたら、どこでも行く事ができる万能ツールなのでしょうね。
バイトで学校間を往復・富士登山・鎌倉への修学旅行・椎の救助・日本の桜を見に行く……
本作品では色々な事が描かれています。
スーパーカブがあれば、どこでも行ける。
スーパーカブがあれば、何でもできる。
アントニオ猪木さんは「元気があれば何でもできる!」と言っていましたが、
小熊や礼子から言わせたら「スーパーカブがあれば何でもできる!」といった感じなのでしょうね。
スーパーカブはバイクです。
普通に使用したら移動手段程度。
では、小熊にとってスーパーカブはどのような存在なのでしょうか。
1万円という格安で入手したスーパーカブ。
始めは自転車通学の辛さを軽減させるためだったかもしれません。
でも、時間が経つにつれて小熊とスーパーカブの絆は深まっていきます。
修学旅行もスーパーカブで参加。
学生時代の思い出もスーパーカブと共に。
川に落ちた椎をスーパーカブの前籠に載せて救助。
スーパーカブは人命を救います。
小熊にとってスーパーカブは頼れる相棒となりました。
作中では、多々、おかしいんじゃね?という箇所があります。
でも、それらを含めてもスーパーカブというバイクの魅力は描き切れていません。
古い機体でも、まだまだ現役。
低燃費という魅力も捨てがたいです。
女子高生に無茶をさせているのは想定外ですが、小熊たちの生き方はハードボイルド。
昼食に白米とレトルト食品で満足するような食の関心への低さ。
ワイルドだよなぁ……
川に転落して低体温状態の椎をスーパーカブで運ぶ。
ワイルドだよなぁ……
桜を見るために女子高生だけでのツーリング。
ワイルドだよなぁ……
確かに交通安全は大事です。
特に注意しないと命の危険に関わってきます。
でも、それはスーパーカブに限った事では無いですよね。
本作品はスーパーカブの魅力と小熊たちの生き方を魅せています。
こういう無茶なアニメが作る事ができるのは大人の理解が必要です。
夢を見せてくれるのがアニメ。
そのアニメで描かれた『スーパーカブ』。
スーパーカブに魅せられた人達の物語でした。