シボ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
その背中、語り継がれる男達の物語。
ちょっと臆病で自分に自信を持てない少年シモン。
そしてシモンがアニキと慕う何処までもまっすぐで、
おバカなところもあるけど皆を導く力のある頼れる男カミナ。
そんな二人が操るロボ、シモンのラガンとカミナのグレン。
ラガンのドリルがグレンに突き刺さる合体シーン
(ドリルを面先で首を傾けてかわすカミナ。ってそんな合体って!?)
カミナの熱すぎる馬鹿さ加減が強烈です。
「俺が信じるおまえでもない。
お前が信じる俺でもない。
お前が信じるお前を信じろっ!!」
ちょっと何言ってるのか分からない?ってなりかけるような熱い言葉で
シモンの背中を押し続けたカミナ。
それなのに・・・
8話にして早々のカミナの退場に驚きました。
あまりの唐突なここまでの主役の一人であったカミナの死。
グレン・ラガン。シモンとのコンビとしてこの先もストーリーが
進んでいくと勝手に思ってたので・・
ヨーコとの未来を語りながらのキスシーンが素敵だったのが逆に切なすぎて早々にこれまでを何回か振り返っちゃいました><!
だけどこの作品は早々に退場したカミナの生き様、魂を引き継ぐ
者たちによって、最後の最後までそこにカミナがいたかのような
熱さで突き進んでいきます。
そしてカミナと入れ替わるように登場する新たなキャラ。
ニアが素敵すぎなんです。
幾度となく自分を見失いかけるシモンを真っすぐに見つめ、励まし
続ける姿、いつの間にかに周りを味方につけちゃう魅力ありました。
クセが強すぎるキャラばかりだった本作ですけど、この前半でのニアの登場を最後にほとんど新キャラいないんですよね。
それだけ一人一人の成長を追って観ていくことで、そのキャラに思い入れがが強くなっていきます。
ラスボスのロージェノムを倒してようやく平和が訪れて終了。
ってのが普通の作品だと思います。
だけどこのグレンラガンはその後の世界、7年後に宿命づけられた
本当の敵との闘いへと展開していきます。
急激すぎるだろうってツッコミたくなるほど発達した文明に
それぞれ成長と共に微妙に立ち位置の違ってくる
グレン団のメンバー達。
そんな彼らの変化を見てるだけでワクワク感ありました。
相変わらず素敵すぎるニア。
熱いアニキの魂を受け継いですっかり男になったシモン。
ロシウの変わりようにはちょっと・・・ってなったけど、
新しい世代には支持されてる面もあるんですよね。
子供だったギミーとダニーの成長も熱かったな~~。
新世代の若者目線での物の見方に、対応出来ないグレン団の古株
メンバー達。
でもそんな古株達にも終盤の真の敵との闘いで
ちゃんと見せ場がやってきます。
強大な敵の力に諦めかける若者達に命をかけて
メッチャ熱くてカッコいい背中を見せつけます。
ニアを救おうとするシモンに迷いはなかったし、
ヨモコ先生として生徒達、仲間を守ろうと立ち上がるヨーコは
最後まで芯がある素敵な姉さんでした。
終盤のアンチスパイラルとの闘いは、あまりのボリューム感、
諦めないを強調する故の展開なので仕方がないのでしょうけど、
ちょっと画面の絵力焼けで疲れちゃったせいなのか自分には
少々持て余し気味に感じました。
それでも
天元突破グレンラガンでの総力戦で幕を遂げたラストはスカッとしたな。
全てが終わって
ようやく最後に愛を夢を果たしてって思ってたのに・・・。
(喪失感のままもう一度最終回を観たら、全てを悟り覚悟を持って
闘ってた姿に一度目はそうでもなかったシーンが泣けちゃうんです)
正直、自分的には奇跡が起きてのラストでも良かったのになってのは
少しあります。
それでもカミナの時からこの物語は後世の人々に語り継がれる
生き様を描いた物語だったよなって・・・。
それはギミーやダニー、そのまた次世代まで引き継がれていくって
ことなんでしょう。
ちょっと熱すぎる口上がやけに耳に残った本作。
音楽も良かったです。
特にOPの空色デイズ
「走り出した~~♪」しょこたんの名曲ですよね。
最終回でのラストバトル中の空色デイズはぶち上がりました~~!
この作品の主題歌だと知って改めて好きになりました。
もう少し短かったら逆に良かったのになって思うくらい熱量が半端ない
凄い作品でした。