SeWgb31153 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
悪魔と英雄
WITとMAPPAの作画論争に関しては不毛なので割愛
シリーズの主人公はエレンですが、本シーズンの「マーレ編」は視点がマーレの戦士たちに変わり、かつての調査兵団の裏切り者・ライナーが主人公のように描かれます。
なぜかつての裏切り者達が、彼ら曰く「悪魔」が住む島・パラディ島に潜入してきたのかを伏線回収のような形で彼らの過去が描かれるのですが、ここまで見てきて思ったのは細かい所まで全部初めから構想してたって訳ではないんでしょうが、それにしても全く後付け感を匂わせないのは素直にすごい。
ライナーは世界を救う英雄になりたかった。母親に喜んで欲しかった。悪人になるつもりなんて決してなかった。が、彼はあの日壁を壊してしまい大量の犠牲者を出してしまう。悪魔の住処だと思っていたパラディ島民は自分達と同じただの人間であった。そんな人間を大量に殺してしまった彼は罪の重さに耐えきれなくなり…
そんな英雄のもとに現れたのは本作の本当の主人公・エレンイェーガー。season2の時点では英雄エレンが悪のライナーを討ち滅ぼす結末になると思っていた方も多いでしょう。ですが実際には違ったわけです。彼は主人公であったはずだが壁外人類からしたら紛れもなく人類最大の敵とも呼べるキャラ。「立ち位置が変われば正義は牙を剥く」とのとあるedの歌詞がありますが、まさに本作のテーマの1つを表してます。
世界がエレンに宣戦布告すると同時に、エレンもこの残酷な世界に抗うべく宣戦布告をし、悪や正義と言った言葉では形容出来ない「戦争」の火蓋が切って落とされる。
これ以上ないくらい見応え抜群な作品。