螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価
3.7
物語 : 5.0
作画 : 1.0
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
クソアニメと良作の要素を兼ね備えた類稀なるアニメ。喪服バトルがハイセンス過ぎる。
7話まで視聴。連結2クール作品らしいです。
同じ作者が手掛けたオリジナルアニメ『プラネット・ウィズ』(2018年)が面白かったので前評判などは知らないまま観てみることにしたわけですが、なんというかあちらより雰囲気は古臭いです。理由としてはこの作品の原作が2005年連載開始だからでしょうか。それだけなのかは知りませんが。
話自体は比較的単純な部類。魔法使いと呼ばれる敵勢力が強大な力を持つ泥人形やビスケットハンマーを使って地球を破壊しようとしており、十二人の騎士たちが対抗するという構図です。
味方の中で姫と呼ばれる朝日奈さみだれと蜥蜴の騎士である雨宮夕日がビスケットハンマーとは違う別の方法で地球を破壊することを目的にしています。
さみだれたちの目的を除けばストーリーは王道であり、冴えない主人公が悩みながらも少しずつ成長していく様はこのアニメならではの良い点だと思います。
この作品の微妙なところはアニメーションですね。昔の作品特有の古臭さという決定的な弱点をアニメが全く補おうとせず、かえってさらに古臭くしてしまっています。全体的に作画は劣悪であり、5話のスライドダッシュわんこは笑わずにはいられませんでした。
構成も急いでいるような気がしないでもないです。半月死亡の前後の展開は忙しなくて余韻も何も無いですし、一気に騎士が揃っていくのもいまいち乗れない部分ではありました。
声優の演技も夕日を筆頭に微妙なのがちらほら。ここら辺にも演技指導の不足を思わせるなど制作の不誠実な部分が垣間見える部分が目立ちました。
話自体はそこそこ楽しめているので、後々の大きな展開に期待したいです。
14話まで
これはクソアニメマイスターの血が騒ぎますね。13話にて泥人形に分断されるシーンのキャラの運ばれ方がギャグでしかなくて笑いました。
しかしながらそれを超えるのが14話。太郎が花子に代わって痛みを受け泣いているのも作画の不安定さが祟ってギャグっぽいし、親父が花子に対して理不尽でこれまた笑ってしまう。他にはポプテピピックを思わせる怒ってる、怒ってないよのやり取り、それに後半の全員揃っての喪服バトルなんて今期で言えば生粋のギャグアニメであるぼっちやポプテピ、不徳のギルドを超越し、他の追随を許さない天然かつ天性のギャグセンスに溢れていました。
一方で11話の朝比奈家の話や14話の花子が感情的になって太郎の仇を討つシーンは普通のドラマシーンとしてしっかり感情移入できたりと、良作として楽しめないわけでもありません。
この作品はそういう意味では新感覚のアニメだと思います。