ぴかちゅう さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
既に名作、あとは超名作になるかどうか
よくこんな設定思いついたな、というのが最初の感想です。コメディとしては間違いなく秀逸。声優陣も文句なく、特に早見さんの澄んだ声が、ヨルさんの雰囲気にぴったりです。
あとは、この名作が超名作になるかどうか。私なりの基準では、超名作とは、初回視聴から10年くらい経って再視聴したときに、ただ楽しめるだけのみならず、新たな発見があるような作品です。例えば、私にとって、(少なくとも尺を延ばしにかかる前、原作でいえば20巻くらいまでの)犬夜叉はそういう作品です。最初に視聴・原作を読んだ時には、{netabare}桔梗の気持ち、珊瑚の気持ち、かごめの気持ち、犬夜叉の気持ち、たぶんちゃんと分かってなかったです。いま改めて読むと、登場人物の切なさ・辛さがずっとよく分かります{/netabare}。他にも、例えばトイ・ストーリーやクレヨンしんちゃんの映画のうち評判の高い作品は、この基準を満たしているように思います(逆にコナンやドラえもんの映画はあんまりそういう感じではないですね。コナンの映画は好きですが)。
このシーズンでは、間違いなく子供も大人も楽しめる作品にはなっていると思うのですが、現状コメディのほうに軸足が置かれています。しかし今後、「家族」の絆が試されるエピソードも出てくるでしょう。そのシリアス展開の出来によって、この作品が超名作になるか、が決まるように思います。それから、現在のところ、舞台装置に留まっている、オスタリアとウェスタリスの関係は、このままあくまでも舞台装置でしかないのか、そこが物語にもっとしっかりと絡んでくると面白そうです。またロイド・フォージャーの過去やスパイになった経緯などが現在不明なので、そこに説得力のあるストーリーを持ってこれるか、も重要かなと思います。
やや不満なのは、このシーズン単体で見たときの終わり方が中途半端であること。秋に2クール目をやるということですが、それなら、「カッコウ」のように2クール連続でやったほうがよかったのでは、という気はします。2クール目を楽しみにしています。