ハニワピンコ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
追放ざまぁ系の先鋒かと思いきや
2年程前から、なろうやカクヨム界隈で悪役令嬢物の派生として、勇者パーティから追放されて見返そうとしたり、戻ってと言われてももう遅いみたいな、「小説家になろう」のタグとしては「ざまぁ」として何故か急激に増えている系統の、初期に作られた作品(ちなみに本作はカクヨム発)
追放ざまぁ系にしてはどちらかと言えばギャグ寄りではあるけれど、そもそも主人公の性格が最強やれやれ俺様系だから、“普通だったらギャグに取れる描写”にホンモノ感が出て、ただの痛々しい奴にしか見えないという最悪なミスマッチが起こっており、見ていてツラい
本当の就活だったらこの勇者は一次はまぁ用意してきたデータを台本通り読むことで通るかもしれないけれど、二次以降の選考では人事がこの内の性格を見抜いてお祈りをしてきそう。いや、しなきゃダメでしょ
主人公がなんかよくわかんないけど凄いことしていてギャグ要因四天王が勘違いしたが、第三者の介入アンド説明によって「うわーーーーすごーーい!!」ってなる展開が最初は多くてキツかった
今回は何故説明しなかったかは一応理由付けされてるが、終わった後に見て改善案を出してはいたがわざわざ目の前で寝ている理由は説明されて無い。二重トラップに自分が引っかかってるパターン
とは言ってもなんだかんだ見続けていたら、途中から一気にジャンルが変わってコメディから一気に暗い話へとなり、主人公は異世界勇者転生と見せかけて過去に魔物と人間の争いで生まれた兵器だったという衝撃展開
ここら辺の展開は結構面白く、良い魔物さんとの関わりから人間兵器が心を開いていくどっかで見たことあるような部分もあるけれど、なんだかんだ燃える展開もあり、嫌いだった主人公の深掘りの仕方は、凡庸なオレツヨ作品かと思っていたから不意を突かれた
ラストの主人公の処遇は続きを見てないので分かりかねるが、個人としては死んで石を得た世界という展開も見て見たかった気がする
そうなると“本当に自由に生きた”事が無いまま死んでしまう悲しい主人公になってそれはそれで良いと思ったが、仮にそれを描いたとして結局、“自由に生きたかった主人公”という像を補完する描写としては明らかに不足しているので、生かして後でどう生きるの方がやっぱり良いな
つまり、主人公が死んでもそこまで心は動かされないという感じです
ちなみに今のなろうの流行りは女性向けの婚約破棄 公爵令嬢だったりの恋愛系らしい
女性ターゲットで母数自体も増えているのを鑑みるとこっちの方がメディアミックスするのが早いのかもしれない