イムラ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
通称は「モーパイ」
<2022/8/10 初投稿>
本放送時に見てました。
アニメから原作が気になって三巻ぐらいまで読みました。
ラノベの元祖とも言われる「妖精作戦」シリーズでおなじみ、笹本祐一さんのラノベです。
全12巻なんですけど、いつか続きも読みたい。
原作ではモーレツではなくミニスカ。
なぜ変えたのだろう?
舞台は、地球の人類が宇宙の他の星系に進出、植民して100年以上経た未来。
そんな植民星の一つ、くじら座τ(タウ)星系の第三惑星「海明星(うみのあけほし)」から物語は始まります。
「あらあら、うふふ」と笑うウンディーネがいそうな水々しい名前の星ですね(いや、いませんけど)
海明星の白鳳女学院に通う加藤 茉莉香(まりか)さんは、ある日突然「合法の宇宙海賊船の船長を引き継ぐかどうか?」の判断を迫られるところから物語は始まります。
「合法」の宇宙海賊という不思議な職種
そういえばワンピのルフィ一味も略奪してるの見たことないけど、あれも実は合法海賊なんだろうか?
しかもあろことかJKに船長への就任をJKに迫る。
労基署が黙ってませんよ
そんなへんてこりんな設定ですが、
そこはマニアックな拘りに定評のあるベテランオタクの笹本祐一先生、事細かーに作り込まれてます。
象徴的なものとしては、本作では宇宙空間での戦闘は電子戦がベースになってたりします。
宇宙で、宇宙海賊船で戦うことが多いのですが
ミノフスキー粒子とかはない世界なので。
いきなり「主砲発射!」とか「弾幕薄いぞ!何やってんの!」とはならず
まずは地味ーな電子戦から始まって。
電子戦だけでかなりな部分カタついちゃったり。
そこら辺のやりとりが細かく描写されます。
(原作はさらに細かい笑)
他にも、舞台のくじら座τ(タウ)星は太陽に酷似した実在の恒星。
その恒星系には地球型惑星が存在する可能性が以前より取り沙汰され、SETI(地球外生命体探査プロジェクト)で、「宇宙人いるんじゃないか?」と観測が行われたり。
1000年後くらいに地球人が入植して人が住む水の星「うみのあけほし」ができても不思議ではないかも。
宇宙船の軌道や、宇宙服など宇宙での描写もリアルを追求しようとしてます。
ここら辺は「妖精作戦シリーズ」をちょっと思い出しますね
本作の特徴はとにかく「笹本祐一節」でしょう。
自称「ラノベの元祖」が描くマニアックなSFジュブナイル。
そしてやはり笹本先生らしく、
可愛らしい女の子たちが、
十代とは思えない桁違いの判断力と行動力を発揮して、
歴戦の強者な大人たちの度肝を抜いていく
という気持ちよさ
女の子がたくさん出てきて戦ったり、イチャイチャしたりは苦手なこと多いのですが、
本作の爽快感は◎です。
ちょっと変わった痛快女子高生スペースオペラを楽しみたい方におすすめの逸品です。。