STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は未読。
いわゆる異世界転移ものだが、多くの異世界ものが文化風俗において中世近世ヨーロッパを
モデルにしたものが多い中、本作は過去に何度も日本人がやってきたために、だいぶ日本文化が
浸透している点が変わっていて面白い。
キャストが内田 雄馬氏ということもあって、当初は日本からやってきた少年の
ムトウ ミツキが主人公かと思いきや、いきなりメノウに殺されてしまうという、ちょっと
驚きの出だし。
手法としては「喰霊-零-」や「無能なナナ」と同じもので、お初の試みというわけではないが、
それなりにインパクトはあったし、メノウの非情さを印象付けるのには成功したんじゃないかと。
以後はメノウとやはり日本から来たトキトウ・アカリの旅を軸に話が進んでいくが、この旅が
メノウがアカリには秘密のまま彼女を殺すのが目的だったり、アカリはアカリでそれを承知の
上で、メノウに殺されるのが目的とかなりシリアス色の強い内容。
同じ異世界転生・転移ものでもチート能力を得た主人公が無双する系統の作品に
見られるような明るく楽しい雰囲気は皆無。映像的にもグロいシーンが結構多いし。
アカリのメノウに対する執着ぶりはうざいレベルにまで及んでおり、序盤は知り合って
間もないこともあって、「そこまで入れ込むような理由があったか?」と今ひとつピンと
来なかったが、この辺は何度も時を巻き戻すことで得た心情のようで、詳細は本作以後
語られていく部分みたい。
一方のメノウの方もアカリを殺すという本来の目的に葛藤が生じているようで、こちらも
今後が気になるところ。
設定的な面白さもありそうだが、前述のようなメノウやアカリの心情を見るに、
キャラクタードラマに軸を置いた作品かなと。
このメノウとアカリ以外も、モモ、アーシュナ・グリザリカ、フレア、更に前半ラスボスの
オーウェル、後半ラスボスのマノン・リベールも含め、終わってみると主要キャラは女性ばかり。
この辺は作品設定的には特に理由がなさそうで、単に原作者が女性ばかりにしたかったのかな。
そういう意味では雰囲気は対極ながら、キャラの性別志向はきらら系などとあまり
変わらないのかも。
2022/08/01