pister さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
観終わった
2022の4~6月に放送された作品のうち、複数に共通して「ん?」と思うことがありまして…いや実際は前からモヤっとしてたことがあって、それが確信に近付いたというか。
複数の作品にまたがった感想なのでどこに書けばいいのやら、また、どの様にまとめればいいのやら分からなくて、とうとう投稿するのが8月になってしまいました。
まぁ要はなろう『系』作品、“史上最強の大魔王、村人Aに転生する”“骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中”“乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です”そして厳密にはなろうじゃないけど「系」ってことで“勇者、辞めます”(ついでに“このヒーラーめんどくさい”)含め、これらに共通して思ったのが──
序盤「なんだこりゃ?」と顔をしかめる内容だけど、途中からマトモorマシになる
これは…“スライム倒して~”で痛感したことなんだけど、作者目線で考えたら、web投稿作品はとにかく閲覧してもらわないことには何も始まらない。
なので最初はプライドや拘りなんかかなぐり捨てて、とにかく注目を集めそうなその時の流行りのネタを散りばめて、閲覧数が目標(いくつに設定してるか知らんが)に達しなかったらさっさとボツにして次の注目を集めそうなネタでまたスタートを繰り返し、閲覧数が目標に達したらそこでようやく「とっておきの温めてたネタ」を始める…という方法が通例化してる?
そりゃあ書き出し時点で人気が無く、今後伸ばすのが難しそうな作品に「とっておきのネタを使え」と言うのは酷っちゃあ酷ではある。
だけど、既にある程度の人気が獲得できてる前提のアニメで「注目を集めそうなその時の流行りのネタ=くっそつまらんパート」をまるっと再現する必要はあるんだろうか?
──と考えたら頭をよぎったのが“クマくま熊ベアー”。
あのアニメは序盤ヘンテコな構成になっていて「どうしてこんなことを?」と不思議だったのだけど、ひょっとしたらアニメスタッフが必死に「くっそつまらんパート」をどうにか見れる形にしようと足掻いた結果なのかも知れない。
ただ、くまクマ~は個人的には中盤以降も「う~ん」って出来で途中脱落しちゃったんだよねぇ…。
あくまで「とっておきの温めてたネタ」は便宜的にそう言っただけで、ロクなアイデアを持ってなさそうなのも居るってのがこれまた厄介でして。
テキトーに始めたら閲覧数稼げちゃって、①そのままテキトーに続ける、②どうしようどうしようと迷う、③よっしここで温めてたネタを使うぞと真面目に取り組む…とタイプが別れるんだと思う。
さすがにアニメ化までなる作品は2・3番目が多いと信じたいけど、1番に該当する(と思われる)のもそこそこあって…結局、ある程度まで見てみないと分からないってのがなかなか大変なトコロ。
因みにくまクマ~の監督&シリーズディレクターは勇者辞めますの総監督&監督。
くまクマ~の改変が不評だったので悪い意味で反省しちゃったのか、勇者辞めますはクッソつまらん部分をクッソつまらんまんまアニメで再現した感じ。
つまりは序盤が辛い。
ということで、ここからようやく“勇者、辞めます”の感想~(ってかここまでの文章どうしようね?他の作品にコピペは規約的にOKなんだろうか?)。
とくにかく序盤がキツい。
特に2話、いくら手が空いていようが、必死に書類仕事をしてるシュティーナの前であの態度は、無い。
士気が下がる。
その後手柄を上げて「コイツ使えねー」と思ったシュティーナに罪悪感を与えて…いわゆる「不良が猫に餌やる理論」で手柄を効果的にアピールするテクだとでも言いたいのだろうか?
ビジネス書みたいなノリだったせいかそう受け取ってしまったんだが、ちと人心を舐めてる。
糞ビジネス書に限って同僚から嫌われることしか書かれてない、これはそのタイプか?
と、不満MAXだったんだけど3話でガラっと変わる。
ダメななろう系って主人公の立案した計画は何のトラブルもなく恙なく完遂しちゃうものなんだけど、こっちの作品ではリリが計画通りに動いてくれないという展開に。
最終的には計画は上手く行っちゃうんだけど、この「主人公≒作者の想定外の事態が起きる」は、ただダラダラと書いてるだけでは出来ないことなんじゃないかな。
ここで「あれ?作者変わった?」もしくは「クッソつまらんパート終わって本気出してきた?」と、ちょっと期待する方向に。
で…もったいぶってもしょうがないので結論を言うと、最後まで見てみて…う~ん残念。
上記の①②③(もしくはそれ以外)の分類にかけると、これは…②じゃないかな?テキトーに始めたら閲覧数伸びちゃってどうしようどうしようと迷った系。
なんせ後半、勇者が実はうんたらかんたらでそのうち自分が人類の敵になるので自殺したがってて──って話、何かで見たことあるぞ?
アニメだったかマンガだったか映画だったかゲームだったか、そこら辺ハッキリしなくてモヤっとするし、あにこれだったら気付く人居るんじゃね?と思ったがイマイチぴんと来る書き込みは無い。
ロックマンは私が知らないので違うなぁ、けどそういうネタに使われるくらいにはよくある設定じゃない?むしろ使われすぎて擦り切れてそう。
(メガゾーン23 part3?思い出したくもない)
で、ここからまた半自分語りの面倒な話になるんだけど──。
個人的には「パクり」は否定的な意味ではなかったのだけど、世間の認識とは違うみたいなので考えを整理してみる。
ネタが繰り返されるのは別に構わないんだ、そこは変わらない。
但し、元ネタから劣化してりゃ劣化コピーでパクり、進歩してりゃ(面白ければ)ブラッシュアップでリスペクト、こんな感じで一般では使い分けられてるんじゃね?
で、この定義をこの作品に当てはめると…劣化コピーかなぁ、と。
全く新しさを感じなかった、引き込まれなかった。
それと心情の台詞多くね?
なんか、序盤で受けの良さそうなネタを無責任に突っ込んで、ちょいと人気出ちゃったんで「あ、どうしよう」となって、どっかで見たことのあるネタを拝借してきた──みたいな?
ずっと温め続けてたアイデア(つまり③)には思えない、拝借してきただけで咀嚼できてない。
なぁんかそんなのが透けて見えるんだよなぁ。
それでも序盤のノリを「これでいいのだ」と続けなかったのは評価したいところなんだけど、序盤ででっち上げたクソ設定に縛られて身動きが取れなくなっちゃった様な、自業自得的なものも感じたり感じなかったり。
もっと有体に言っちゃえば、1話を書いた時に最終回(12話)の内容は考えてなかったっぽい。
あ、但し、但しだ、原作はそれでもいい、合ってるかどうかも知らんし。
ただ、アニメがそう感じさせてしまうのはどうなんだろう?ということ。
やっぱアレかなぁ、くまクマ~で叩かれて、もうアニメ用のアレンジは入れないと固く誓っちゃったとか、そんなことがあったりして…?