てとてと さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
高校生たちの和風退魔バトル系。ストーリーがイマイチだけど捨て難い魅力はある
1期14話2期12話。2期まで通してのレビュー。
(作品データベース様より転載)
【良い点】
現代東京の学園物と伝奇や怪奇ホラー蠢く雰囲気は味がある。
夜の東京の雑然とした生活感と、人々の心に潜む闇が生む怪奇が噛み合っている。作画やBGMも良い。
あまり説明しないで進行するが、極自然に退魔の力を持つ少年少女が集って魔に憑かれた者たちを祓っていく展開が単純で分かり易い。
残酷で悲劇的な展開多いが、それを各キャラの葛藤や交流掘り下げに繋げていて重厚なストーリーもある。
キャラクターは地味だが回を重ねると自然に持ち味が出てくる。
1期の方が脚本の質が良い。
黒幕の策動でゲストたちが心の闇突かれて怪異化、力に溺れた彼ら彼女らを救わんとバトルして倒すが結局救われず…な鬱展開多い。
割とお約束な流れではあるが、怪奇バトルの質が良いためか見応え十分。
救えないトラウマで追い込まれたり仲違いしたりと重い話が多い割には、仲間たちの絆や前向きな意志で立ち向かう。
魔に立ち向かい試練に晒されながら少しずつ絆を描いていくジュブナイル要素も良かった。女性陣のドラマの方が良い。
お嬢と如月主従の絆や、不良な醍醐と弓道ボクっ娘小蒔の真っ直ぐなラブコメなどなど。
2期は序盤の宿星編のオカルトサスペンスは面白い。
【悪い点】
序盤から終始説明不足のまま延々と地味なオカルトバトルが続き、ストーリーにメリハリが無い。
キャラの魅力は徐々に出てはくるが、26話もある割には一部除いて交流掘り下げが弱い。
主人公も芯は強いかも知れないが地味というか、どういう奴なのか分かりづらいキャラだった。
学園ドラマとしては学園生活の描写が薄かったり、怪奇バトルとしては黒幕も気の毒な事情あった的なドラマが微妙だったり。
モブが堕ちる展開もやや単調、ミサトお嬢様が聖女だがあまり共感出来なかったり、各キャラの交流の弱さが響いている。
1期後半そこそこ盛り上がるがカタルシスに欠ける顛末。
2期は単調な精神攻撃が多くイマイチ。エピソード間の繋がりも悪く淡々と進行。
サイコパス少年が残虐ゲームしたと思いきや彼を更生させる茶番も中途半端。
山場であろうラスボス戦がカットされ全く盛り上がらないまま実質ラスト、以降番外編2話と締まりのない構成。
バトルシーンも地味で外連味に乏しい。
【総合評価】3点
微妙な点が多いものの、現代学園怪奇バトルとして捨て難い魅力はある。好みではあるが、惜しい作品。
評価は1期は普通寄りのギリ良い、2期は悪い、通してギリ「普通」