Keiner さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
良くも悪くもきれいな作品
王道SFですっきりとした設定とストーリー構成、しっかりと話を畳めているが、その分風呂敷も小さかったように思う。100年に及ぶストーリーだが、壮大なストーリーという印象はなかった。
印象的なシーンや構図がよく登場するものの、ストーリー全体の印象やメッセージ性がやや薄い。「こういうテーマかっこいいな~、こういうシーン映えるな~」みたいなパーツが先にあって、それらをあとからくっつけて構成している印象がある。製作者が描きたかった絵は分かるが、伝えたかったメッセージは弱い、そんな感じ。
一方で、個々のエピソードにはそういった「映えるパーツ」が明らかに意識して配置されていて、素晴らしい作画、演出、音楽で鳥肌が立つような盛り上がりがあった。
あとはキャラはもう一押しだったかなと。主要人物はほぼ二人だけで、どちらもちょっと陰気な感じでお話の進行が淡々としているように感じる。{netabare}後半にVivyの人格が変わってしまうパートがあるが、変わってしまった後のVivyの方が個人的には好感を持てた。{/netabare}
作画を重視する人、SF好きなら観て損はしない気がする。キャラ重視の人や明るい作風を好む人にはあまり向かない。