ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
未来のトーキョー
小学校火災から1年経って、追悼ミサが行われる。
蒼生シュウタ・朱城ラン・翆堂コウキ、3人の幼馴染は久しぶりに顔を合わせる。
3人のスマホが同時に鳴り、未来の選択を迫られる事となった。
3人はトロッコ問題を迫られる事となります。
犠牲は少ない方がいいですが、それはあくまで一般論。
誰も傷つかない方法がベストですが、中々都合良くは行きません。
シュウタ・ラン・コウキの3人はスマホの着信時に超人的な能力を手に入れます。
3人のヒーローが力を合わせて困難に立ち向かう、
みたいな展開で全ての問題を解決するスーパーマンみたいな話だったら良かったのですが……
犠牲が出る事故もあるので、簡単な展開では無いですね。
シュウタ、ラン、コウキの3人は、それぞれ立場や考え方が違います。
しかし、自分の信じる正義は曲げません。
正解が難しいトロッコ問題。
どのように見せるのかがアニメの見せどころですが、オリジナル作品を作るのは難しいです。
本作品はCloverWorksのオリジナル作品。
しかも同時期に『その着せ替え人形は恋をする』・『明日ちゃんのセーラー服』を抱えています。
本作品にも期待が高まりますが、やはり分が悪いかなぁ。
全部、面白い作品を作ろうと頑張っている事は分かりますが、本作品はやや弱めですね。
学ぶ事は真似る事。
誰しも始めから完全なオリジナルを作る事は難しいです。
本作品の鍵となるのはコウキの妹で、すでに死んでいるアスミです。
その鍵の秘密の部分は『PSYCHO-PASS』と同じですね。
人間の脳を使ったシビュラシステム。
本作品ではアスミ1人分の脳ですが、真似たアイディアとしては良い所を使ったと思います。
終わり方はエヴァのテレビ版ですね。
エヴァは「おめでとう」、本作品は「大好き」。
使っている単語は違いますが、終わり方が似ていますね。
まぁ、似ていると感じているのは私だけかもしれませんが。
昭和のアニメだったら、もしくはアメリカのアニメだったら、スーパーヒーロー物語で終わります。
しかし、時代は令和で舞台は日本。
日本のアニメは進化し続けています。
たまには古い作品を懐古するのも良いですが、本作品は完全なオリジナル作品。
実験的な事が多くできる舞台が整っています。
たしかに、過去の有名作を真似ていると感じる人もいるでしょう。
でも、それは過去を学んだ結果です。
過去を学んで未来に活かす事が重要。
それを忘れてはいけません。
アニメは楽しめるかどうかが課題。
本作品はオリジナル作品ですが、過去作から学んだことが多いです。
まだ、真似ている段階なので、伸びしろは大きいでしょう。
作品の積み重ねが力となり、信頼へと繋がります。
『東京24区』という作品がキッカケで、アニメを楽しいと思える人が増えたら幸いです。