くろゆき* さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
ニートではない。自由人だ・・・
オタク女子が主人公という触れ込みだったので、オタクな女の視点で描かれるげんしけんのようなオタクライフが観れるのかと思っていましたが、
少女マンガらしいオーソドックスな恋愛物が本題のようです。
そうして観ているとシチュエーションは、さえない日常をすごしていた女子の前に突然王子様が現れて、その王子様はといえば大物議員の息子で秘書という、判りやすく玉の輿路線を想像させるもの。
しかもその王子様の弟がまた「おしゃれ女子」と呼ばれるような女装の美形で、これとの三角関係にも陥りそうなかんじだし、主人公はというと眼鏡を外して化粧をすれば美人になるという、実態は使い古された要素満載の少女マンガです。
触れ込みにあったオタク女子云々というのは、古臭い少女マンガに目新しさを装わせるアイテムに利用されているだけなんじゃないかという気がします。
原作者の意図としては、ベタな物語に新しい要素を足してこれまで無かったスタイルを作り出そうとしたのかもしれませんが、成功しているとは思えません。
そんなオタク描写はきわめて表層的なもので、世間一般が気持ち悪いと感じていそうなことを単に上からなぞっているだけのような気がしますし、
その描き方はギャグとして表現されるだけで、オタク趣味の肯定的な部分をほとんど描いていません。
オタクに対するイメージがネガティブなものしか無かった30年前ならこれでもよかったでしょうが、今の時代にこんな認識の「オタク物」をやる価値があるのか、どうにも疑問を感じます。