くろゆき* さんの感想・評価
4.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
お金を出してこその接触!気持ちいいでしょう?1000円で買う推しの5秒!興奮するでしょう?
最近やたらとアイドル作品が増えたけど、リアルなファン目線を描いた作品ってのはなかった。
そういう意味でも新鮮さはあったしファン目線からアイドルを応援して行くっていう内容により共感させられる人は多くいるんじゃないかなって思う。
他のアイドル作品は人気があったり人気になっていったりするのが多い中で、全く売れてない言わば地下アイドル、ローカルアイドルっていうところも親近感が湧くところで、そんなアイドルとオタクが一緒になって武道館を目指す。
例えば実際に人気アイドルなんかは一瞬で武道館に行けたりするから、武道館の有り難みってのは分からないし死んだっていいとか何言ってんだって思うんだろうけど、売れてないアイドルが周りから絶対行ける訳ないじゃんと思われてるようなアイドルが本気で目指すからこそ、行けた時の死んだって良いって気持ちは納得出来るし伝わってくる。
アイドルとオタクの距離感とかもリアルに出来てるし、普通だったら握手会や撮影会のために何百枚もCD買ってバカじゃねーのって思うんだけど、そこに純粋な応援とか気持ちがあって決して悪いことではないのかなと思えてしまう。
人気投票にしても本来はもっとドロドロしていてそこはリアルには作られてはいないんだけど、あくまでファン目線で憧れの存在という風に描いていてアイドルのイメージを汚さない汚れを一切描かないところも作品としてはしっかりしてるのかなと思う。
やたらとアイドルはキラキラした感じでビジュアルとかも描かれていて近いけど遠い存在のような、自分とは違う生物のような見え方でファン心理なのかなって思った。
何と言ってもえりぴよさんが面白くて良いキャラクターしていて、えりぴよさんで持っている作品と言っても過言ではないぐらいだった。
えりぴよさんの一生懸命さや面白さがあって握手会や人気投票といったアイドルの悪いイメージを払拭してるみたいなところもあった。
もしこれが普通の男が主人公だったら単に痛いだけの作品になっていただろうし、痛い妄想なんかにしてもえりぴよさんだからこそ許されるみたいなところがある。
まいなっていう一番人気がなくて地味なアイドルを応援してるところも良かった。
天然なのかいっつもズレていてすれ違うんだけど、思いは通じ合っていてこの2人の関係性に和まされる。
一つ一つの行動にしてもそうだけど台詞とか気持ちとかってのが説得力あるものになっていて、それまで観てきたアイドル作品の中ではより入り込めて感情移入出来る作品になっている。