ヘンゼル さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
1期の面白さが半減した
原作未読。
3期が始まったということで、1期と2期を見直しましたので2期の感想を。
結果的に言うと、私は1期の方が面白いと感じました。つまり、2期にはそれほど面白い要素が見当たりませんでした。
もちろん、邪神ちゃんの作風はシュールかつカオスが売りだろうなという事は、1期を視聴した時既に滲み出ていましたので、そこら辺が受け入れられないからというのが理由ではありません。
ではなぜ1期の方が面白いと感じてしまったか?
それは1期は良い意味でキャラに中身がなく、役割がはっきりとしていたからです。
主人公の花園ゆりねは邪神ちゃんに制裁を加える役、こち亀で言う部長のような役割を持ち、邪神ちゃんはクズ要素を持った両津勘吉のような役割、メドゥーサは中川や麗子といった金をすぐ貸してしまう役割を持ち、その他のキャラは中身のないサブキャラとして、しっかりと役割を持っていました。
しかし、1期ではこち亀を模倣したような「邪神ちゃん」でしたが、2期ではそのキャラに中身を与えるエピソードが中心となっていました。
そして1番変わったのは、アニメでの役割です。
花園ゆりねは邪神ちゃんに甘くなりますし、邪神ちゃんはクズ要素が薄くなり、メドゥーサに至っては出番も減りました。
つまり、こち亀の劣化版です。
原作に準拠した話かもしれませんが、正直言って、邪神ちゃんのいい意味で作中を盛り上げているクズさと、花園ゆりねが下すおしおきシーンが減ったのは残念でしたし、何より、そういった話が2期でも続くと思っていたので、私的にはがっかりせざるを得ませんでした。
こういったギャグや日常を中心とした作品というのは、キャラに中身を付け加えても、本質や物語のストーリーは変わらないというのがセオリーだと思います。(こち亀、日常、アホガールなど)
そのキャラの人格が変化してしまえば、漫画のテイストも変わってしまい、読者に「いつものが見たかったのに」と言われてしまうでしょう。
コロコロ等の少年誌のギャグ漫画は主人公などのキャラが急に成長しないのと同じです。
アニメ勢だったからこそ、1期でシュールギャグ&日常だと思ったからこそ、2期は悪い意味で裏切られました。
もしこれが、邪神ちゃんと花園ゆりねの関係性と成長を謳った物語が1期のテーマであったなら、このような感想にはならなかったと思います。
もし、ギャグなどが好きなので観るという方は1期だけを、キャラの成長や関係性が好きな方、ストーリーが1期を観て気になるという方は2期を観ても問題ないと思います。
そのため、本アニメは星3とさせていただきます。