nyaro さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
この魅力的なキャラを考え付いた時点で勝ち確定。面白いです。
設定勝ちですね。キャラデザ、ゲソという言葉使い、光る、触手を操る、エビが好きなど最高でした。いつか透明になるんでしょうか。1期では無かったですね。侵略という悪意と無知で知能がちょっと残念という組み合わせも素晴らしかったです。
帽子とワンピースって本体なのか服なのかわからないところもちょっと間抜けです。ワンピースは着替えられるみたいなので服ですが、ならなぜ光る?
それを引き立てるのが、舞台設定とサブキャラです。海の家が拠点という出落ち感がまたいい感じで脱力です。中にいるのもレジャーに来た水着の客だし。
キャラは、イカ娘の相手をするエイコが一般的な感覚で、長女のちづるを思い切り個性的にしたのが活きていました。狂言回しの弟の無邪気さも上手く使っていました。
海が舞台で女性キャラが多くて主人公が可愛いケモミミ?なのに、萌えがないというのもすごいですね。それだけイカちゃんのキャラ性の魅力があるということだし、面白さに全振りしている感じです。ちょっとは魅力的な水着のお姉さんもでていますが、どちらかといえばそれはギャグのための設定だけにとどまっていました。
ギャグの解説をしてもしかたないですが、5話の最後の話。ミニイカちゃんが可愛い話でしたが、感動回でした。ただ、これをやるというのはギャグにおいてはネタ切れのサインの事が多いです。あれ、もう失速か?と思いました。
が、その後もメイクさせたり登山したり時々ゲストを出したり、新能力を見つけたり飽きさせずに最終回まで面白かったです。
最終回のイカちゃん、可愛いので必見ですね。
OPも素晴らしく、引き付ける力が半端では無かったです。音楽は音楽性よりむしろ作品世界を良く表していました。
作画は奇麗です。触手も良く動いていました。イカちゃんの顔芸も素晴らしく確かなアニメのクオリティがあってこその面白さでした。
キャラデザはゼロ年代の感じはありますが、萌えが少ないせいか、目の感じもまったく違和感が無いし、いい意味でコミカルだけどリアル感もあって「ちょうどいい」感じでした。
環境問題のテーマ性はほんのちょっとありますけど、ほぼ無いものと思っていいです。「海のトリトン」や「凪のあすから」のような物は全くありません。
むしろ、海の家ってもう何年かしたら知らない世代が出てきそうです。千葉県の海水浴客を調べたら1995年には800万人近かったのが200万人を割ってしばらくたっています。全国でも2001年の半分以下のようですから「海の家って何?」と言われる日も遠くないと思います。こっちにむしろ悲哀を感じてしまいました。
総評すると、キャラの出落ちかなあ、と思うと、6分から7分くらいのショートエピソード×3で見やすいですし、それだけにキレがいいギャグになっていました。サブキャラ、ゲストキャラの使いかたもうまいし、イカちゃんの無垢性を上手く使ってギャグに仕立てていました。
何よりアニメのクオリティの高さがそれを支えていました。なかなかの秀作でした。
10年以上前のアニメなのに今なお時折見かけるということは本作の秀逸さの証明でしょう。
昔「イカ娘」コラボをやってたコンビニがあったなあ、と思い思い出せないので、調べたらミニストップでした。イカ娘らしいというか…あとスプラトゥーンとのコラボもあったみたいでこれは納得です。