ぴかちゅう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
展開についていけなかった・・・
「青ブタ」はリアタイでは題名を嫌って視聴しませんでしたが、その後視聴、大ファンになりました。ということで、映画もずっと楽しみにしていて、今回ようやく見たのですが。正直、ん?ん?という感じで、展開についていけなかったのです。
というのも、まず、いきなり押しかけ女房的に、グイグイくる翔子さんが、「青ブタ」本編のイメージとは違っていて戸惑ったこと。さらに、未来から来たという設定が判明し、それはSFとしてありなのだろうか、と戸惑ったこと(下記参照)。そして、12月24日の咲太の心の動きの展開がいまいち把握できずにさらに戸惑ってしまい、戸惑っているうちに麻衣さんの死に衝撃を受け、しかも、なぜか魔法のような感じで、咲太が時間を遡っていく。
見終わった後、もう一度、一部見直したのですが、やはり違和感があります。要するに、相対性理論から導き出されたという時間のスピード感のずれ、という現象を私が消化できなかったということです。私はそれなりにSF小説も読むのですが、こういうタイプのものは見たことがないというか。知らないだけかもしれませんが。今回の場合、現在時点の行動により、翔子さんの未来が変わり、それによって、七里ヶ浜での翔子さんとの出会い等の過去も変わるため、その過去の変化がさらに現在に反映されることになるかと思います。パラレルワールドの設定を使わずに、時々刻々と、現在が巡り巡って現在に影響を与えるようなことが、SFの世界観だとしても可能なのか、どうも判然としません。
例えば、咲太が仮に病院で中学生翔子さんと仲違いした場合、その現在の行動によって、翔子さんの咲太への想いがなくなり、翔子さんが将来(かつ過去)七里ヶ浜に行くインセンティブもなくなるように思います。そうすると、咲太の翔子さんへの想いもなくなるので、中学生翔子さんとの出会いも彼にとっては重要な意味を持たず、現在時点では病院にいないことになるのでは、と思うのですが、それと現在時点で病院にいる事実はどう折り合いがつくのでしょうか。私はSFのエキスパートでもないので、上に書いたように私が消化できていないだけかもしれませんが、そういった疑問に引っ張られて本編ほど楽しめなかったということにはなります。
それと、本編では、咲太が、他の女の子にふらふらしていなかったことが好印象だったので、当初の24日の咲太の行動が納得できず・・・彼にとって、麻衣さんが一番ではなかったの。もちろん今回の場合、翔子さんの死と麻衣さんとの未来という苦しい選択ではあったものの、麻衣さんにあれだけのことを言われたのに、しかも、いったん決断したことをひっくり返すのか、という気持ちも持ってしまいました。
もしかすると、いずれの内容も、原作では丁寧に説明・描写されているのかもしれません。
[2023年12月追記]
完走した作品のみをレビューしているため、とりあえず完走できる質だったということで、これまで、レビュー点数は3.0以上としてきました。しかし、レビュー内容が辛口になっている場合でも3点台をつけているため、他の方の同じ程度の辛口レビューと比べて、点数がかなり高めになっていました。そのため、レビュー点数の下限を2.5点に変更し、この変更に合わせ、このレビューの点数も変更しています。